2012年 我が社の一冊
2012年、世の中に本は溢れています。
そんな中でも、版元ドットコム会員社は「あえてこの本」という一冊を世に問いかけ続けてきました。
どれもこれも自信の一冊ではありますが、その中から各社一冊を厳選し、改めて世に問いたいと思います。
豊かな本との出会いをお楽しみください。
そんな中でも、版元ドットコム会員社は「あえてこの本」という一冊を世に問いかけ続けてきました。
どれもこれも自信の一冊ではありますが、その中から各社一冊を厳選し、改めて世に問いたいと思います。
豊かな本との出会いをお楽しみください。
私どもは1963年の創立以来、人々の豊かな食生活に貢献するため、料理教室の開催や料理の本の出版を行ってきました。50年の節目に発行した本書は、料理教室に通わないと習えなかったコツを詰め込んだ、一生役立つ家庭料理のレシピが満載です。
なぜチベット人の焼身抗議が後を絶たないのか。本書は、北京に「国内亡命」を余儀なくされ、〝一人のメディア〟として創作と発信を続けてきたチベット出身の女性詩人が、闇に隠された「秘密」に澄明な光を当てています。
今年は装丁に(弊社としては)力を入れた年でした。この本も、マルプデザインさんのご尽力のおかげでおもしろい仕上がりになりました。お金はちょっと余計にかかるけど、より自信を持って世に出せる本を作ることができた気がします。中身も大事だけど外見も大事、と実感した年だったかもしれません。
1973年に発刊された『ノストラダムスの大予言』を皮切りに、続々と登場したオカルトネタに当時の子供たちは心を鷲掴みにされた。あの昭和のオカルトブームを『まだある。』シリーズの著者・初見健一氏が再考。昭和オカルトキッズ必読の一冊です!
[日本/ジャパン]との確執。著者が「シベリア」から持ち帰った苛酷な尺度に照らすとき、戦後日本、及び日本知識人はどのように映じたか。近くて遠い〈ジャパン〉への眼差しと「観念の美」を峻拒する—戦後日本知識人批判。
2012年7月に刊行して2ヵ月後の9月に2刷、さらに12月にも3刷。幅広い層からの予想以上の反響に驚きつつも、これから定番に育てていくべき一冊として確かな手応えを感じております。めざせ! 10万部!
蓮實重彦氏が絶賛。名脚本家として日本映画史にその名を刻む著者が、70年代に発表した全8篇(文學界新人賞受賞作を含)の初の単行本化。函入り布クロス装、栞(青山真治、荒井晴彦、上野昂志、松田政男)つき。
山城ベスト50シリーズを心待ちにしていた山城ファンのご期待に沿うことができた5冊目です。平城を増やしたいと言われた編者にはなんとか17城に抑えてもらった次第。来年春は長野を攻めます。乞うご期待!!
近代化とグローバル化によって、格差の拡大など複数化した社会関係の総体を、〈レイシズム〉=隠蔽されたアイデンティティ・ポリティックスという視点から解明すると同時に、〈壁の崩壊〉以後の新たな国際関係史を素描する。
行動経済学、神経科学・脳科学等の最新の研究成果を取り入れ、より学際的な研究の活発化が見られる消費者行動研究。伝統的な心理学的アプローチを基本に据え、消費者行動の基礎的な理論から先端的な研究動向までを解説
本郷で生まれた煩悶青年たちは、第一次大戦後の好景気と不況、格差の拡大、関東大震災を経て、やがて政治とテロに目覚めていく。東京駅、日本橋、隅田川、永田町……東京のテロの空間を行く。1920年代が今と符合するのはなぜか? 歴史から何を学べるか。
ブログが機縁となり、次々と物語が生まれ、特攻隊と疎開学童が信州松本浅間温泉で1か月以上も交流していた史実が明かされる、謎解きノンフィクション。出版後の反響がさらに新しい史実と物語を紡いでいる稀有な本。
吉備の古代史研究の第一人者である薬師寺慎一氏が、独自の視点でまとめたキーワード事典。聖なる山、古墳、神社、イワクラなど、750項目を関連づけて解説。古代吉備の魅力を知る1冊です。
記憶の女神ムネモシュネが九人の娘/ムーサたちに託したアルテ、ヨーロッパ数千年にわたる文化的な記憶の地層を掘り起こし、形に動きを与える情念の身振りと形に理を与える星辰の天行が、時を超えトポスを超えてくりかえし浮かびあがらせるイメージの源層を解明する、イコノロジーの創始者アビ・ヴァールブルクが突然の死を迎えるまで向きあっていたプロジェクト、六三のパネル全体が形成するアルカディア的な魂の空間に動的原理を吹きこむ、アビ・ヴァールブルクの夢見たイメージの宇宙を読み解く!
レシピ至上主義の日本のフランス菓子界の中で、「フランス菓子を作るのに必要なのは、精神性である」と説き、フランスと同じ味わいを追求してきた弓田亨の人生が、様々なお菓子の中に刻まれていることが感じられる一冊です。上製本で糸篝しています。100年先も使える本だと、自負しています。また「混ぜ方・のし方」のDVDもついてます。地方で本だけで学ぶ人にもより気を配った本作りを心掛けました。
フクシマ原発被災の問題は、何一つ解決していませんが、その隠された問題の大きなひとつが、現地に放置され、見捨てられた数十万頭の動物たちです。その多くは餓死・衰弱死・殺処分されましたが、数千頭の見捨てられた命が、ボランティア団体によって今なお、救出されています。本書は、そのたたかいの記録です。自ら被爆しながら、警戒区域内に進入してレスキュー活動を続ける人々を、政府もメディアも目の敵にしていますが、ここには原発推進を巡る構図がそのままあります。ペットも家族と思う方はぜひ一読をー。
実在したアフリカ女性を主人公にしたポストコロニアル文学の傑作!尊厳回復の壮大な物語-19世紀初頭、南アフリカからロンドン、パリに連れてこられ見世物にされた、実在した黒人女性サラ・バールトマンをめぐる歴史小説。7/15 読売新聞書評掲載。
古事記編纂1300年、西日本出版社は創立10年。節目の年にふさわしい読み応えのある本を出版できました。また、この本は奈良県の古事記出版大賞への入賞が決まりました。
寂しさとは何か? 死とは何か? 父親を亡くした少女が語る孤独、そして、新しい生活への不安と期待。香り高い絵と文章で読者を深い世界へと誘う渾身の作品。大切な人を亡くしたあなたへ。
今年惜しくも逝去したメキシコの巨匠の初長編。多様な人種と社会階級が混在する猥雑な大都市=メキシコ・シティ。そこにこだまする複数の声を充溢する文体と斬新な文学的実験によって描き出した傑作。
被災者の目がとらえた東日本大震災を文字記録に残すべく、東北学院大学の プロジェクトチームが各地を回り、岩手、宮城、福島の被災地全域のあらゆる年齢、職業の男女71人による被災記。復興への深い祈りをこめて。
大事な席で恥ずかしい思いをしないためにきれいな食べ方が学べる一冊。懐石料理、フレンチのコース、カニ料理、土瓶蒸し、中華料理など様々な料理の食べ方・マナーをイラストでわかりやすく解説。
3月刊行の『魂にふれる 大震災と、生きている死者』が話題となり、紀伊國屋書店新宿本店の「じんぶんや」や代官山蔦屋書店での連続講義(毎月1回開催中)など本年大活躍の著者の最新刊。2012年6月にサロンド冨山房 FOLIOで行われた講演会も収録。
全国5つの美術館で「フィンランドのくらしとデザイン展」が開催され好評を得ています。そのフィンランドを代表する建築家&デザイナー、アルヴァ・アアルトの自宅とアトリエを紹介。建築後70年以上をへてもなお古びない魅力を豊富なカラー写真でお楽しみください。
と〜っても冷たい乾いた氷=ドライアイス。「触るとヤケドする?」「溶けたらどうなるの?」 「ドライアイスの味って?」子どもも安全にたのしめる科学実験で,目に見えない不思議な気体のイメージをふくらませよう!
無類の自転車愛好家が自身のコレクションから厳選した、世界中の名車や希少な100台。優れた機能と技術、デザイン等が見える写真図鑑。朝日新聞書評、日本テレビ「スッキリ!!」で紹介されました。
学習指導要領《体育理論》のテーマを網羅、スポーツの起源からスポーツ基本法、現代スポーツの課題まで、スポーツを学ぶ・教える人々のための新しい入門書!
企画から刊行まで色々あって時間がかかってしまったものの、著者の熱意もあって各所でご好評をいただくことができ、思い入れのある一冊になりました。
縁日には欠かせないテキヤ。そのテキヤ同士の約束事や商圏、継承方法などをフィールドワークから明らかにした書籍です。東京スカイツリーがある墨東地区が舞台です。
日本産のベラ科魚類、36属、151種を収録したコアな図鑑。ベラは幼魚から成魚になるまでに変身を重ね性転換もするため、掲載点数はオールカラーで約1,090点にものぼる。解説やデータも充実、和名・学名索引もついている。
民間、東電、政府、国会の事故調査委員会の報告書が出揃った。本書は膨大な資料であるがゆえに全体像が掴みにくい、4つの「事故調報告書」を日本科学ジャーナリスト会議の主要メンバーが比較・検証する。
色彩を利用して生活をより豊かに、より快適にする方法が満載。2005年初版刊行。今回、「実践講座シリーズ」第14弾として、装い新たに刊行となりました。
ひきこもりの高齢化が進む中、親亡きあとに、ひきこもりの子が一人でも生きていけるようにするための準備について、アドバイスをまとめた本です。読者から寄せられるハガキには、自らの深刻な状況を綴ったものも多く、問題の大きさを改めて感じています。
今注目の「美しい」科学写真集。筋肉や細胞、人間のからだを構成する要素を、電子顕微鏡や蛍光顕微鏡で撮影した写真集です。おかげさまで、『王様のブランチ』や『世界一受けたい授業』などのメディアでも取り上げていただきました。
欧州まで一次資料を求め、「尖閣諸島は中国領である」と結論づけた歴史家・井上清の著作に、2012年的解題とあらすじを付して新装版として刊行。小社のみならず、「2012年」を象徴する一冊です。
一般登山道では得られない山の楽しみ、心のやすらぎ。『静かなる尾根歩き』『バリエーションルートを楽しむ』の著者による、前著との重複はない新たなるハイキングコースガイド本。確かな略図にきめ細かな解説・歩行時間・グレード付きの貴重な1冊。
音楽のジャンルを問わず質の高い評論とノンフィクションをじっくり読みたい、と創刊した〈ジャンル無用の音楽言論誌〉第3号。特集は〈追悼 吉田秀和〉と〈レコード・録音・記録〉の2本立てです。
小学校の現場を退いて出前教師として20年以上、各地で実験・工作をおこなってきた著者の集大成です。気軽にどこからでも楽しめ、結ぶ・編む・切る・削るといったものづくりの基本所作が身につきます。
2002年に英国で導入されたシティズンシップ教育が各国で話題を呼んでいる。地域社会の支え合いやボランティア活動などの社会参加、民主主義社会の有権者としての政治参加の知識と技能を育む教育カリキュラムである。バーナード・クリックを座長とした英国諮問委員会報告書「シティズンシップのための教育と学校で民主主義を学ぶために」を翻訳し、収録。本報告書を読み解き、英国のシティズンシップの教育と日本の公民教育を比較分析し、日本での導入の可能性について論考。公教育のありかたを問う一冊。
「またこの人と会いたい!」そう思われるための英会話レッスン。英語圏の常識・マナーも身につく! Amazon英会話部門第1位(2012.12.2現在)
ジョン・ケージ生誕100年を記念して……? 飯沢耕太郎氏の監修による、「きのこ擬人化」イラスト集を出しました。発売直後から、きのこマニアを越えて話題を読んでいる一冊です。
著者曰く「これからが日本の近代でしょう」。日本の未来を思うと悲観的になりがちな昨今ですが、江戸時代に比べたら、この時代の成熟はまだまだこれから!そんな希望を感じさせる本書が、今年の我が社の一冊です。
音楽療法士ってどんな仕事? どんなことをするの? どうすればなれるの? 音楽療法士になるために必要なこと、具体的な仕事の手順や内容、さらには自分でできる音楽の活用法をやさしく解説。音楽療法士をめざすためのQ&Aも充実。
昨年末『女子をこじらせて』(小社刊)で単行本デビューした雨宮まみさんの対談集です。──ストレートに「私、女子なんです!!」と言えないような女子に読んでいただきたい!! by雨宮まみ──女子を元気にする1冊!
「まあ、きれいな本」と言われて、著者さんも喜んでおられました。上製本で中身も充実、ページ数もたっぷり。スポーツ文化の根本を自由と民主主義を謳歌するものとして描かれた著者の集大成でもあります。実用本とは違う本のつくりを楽しんでいただけたらと思います。
3.11から1年後の3月に刊行。遠藤薫著。TVや新聞、ネットなどさまざまなメディアからアウトプットされた報道を大量に収集・分析した労作。電大出版局として刊行したほぼ唯一の震災関連本。図書館を中心に多くの人に読まれている。
明治18-19年に刊行された「名所図会」スタイルの世界各国のガイド全7巻の復刻版です。初版本の美麗な各巻表紙もカラーで再現し、巻頭の「外国時刻早見表」(回転板付き各国の時刻を表示)や、シリーズ完結後製作され今日入手の困難なカラー大地図も収録します。
〈歴史に埋め込まれた親鸞〉像をあらためて再構成し、そこから親鸞浄土教の歴史的意味を新たに浮き彫りにする。中世を災害社会と捉え直し、その時代に生きた生身の人間・親鸞の生と信仰に寄り添って、親鸞浄土教の神髄へと迫る。
NHKクローズアップ現代などで取りあげていただきました。女性ホルモンレベルの変化とキャリアの関係に着目し、各年代で起こりやすい健康トラブルとその予防、ワーク・ライフ・バランスのあり方をイラスト満載でわかりやすく解説。「女性の生き方を知る」のに最適の一冊です。
本書は児童誌の増刊号として関東大震災の翌月10月14日に発行されたものを原本としています。大震災の様子を子どもにもわかりやすく伝えられる写真集ではないかと思い復刻いたしました。児童誌に関東大震災の写真集が発行されていた記録は知られておらず、資料としても貴重なものと思われます。2013年は関東大震災から数えて90年となります。首都圏で起こった大震災の実像を多くの人に知ってもらい今後に生かしていただきたいと願っております。
北朝鮮人自身が取材し、伝える、北朝鮮情報誌リムジンガン。 危険を冒しながらも北朝鮮人自身が取材、記録し、伝える「祖国」の本当の姿とは。どんな思いで人びとは生きているのか。今号の特集は、「金正日急死と金正恩時代の行く末」。これまでと同じく、北朝鮮内部で撮影された写真約100点を掲載しています。
新資料をもとにした伊藤野枝関連書。これまでの野枝に関するいくつかの誤解を解くことができた。刊行後すぐ書評に取り上げられるなど反応がよく、とくに野枝の地元でも多くの方が手に取ってくれたことがとてもありがたかったです。
福島原発の事故が起きる20年以上前から既に予期されていた! 今は亡き反原発運動のリーダー・高木仁三郎氏の講演録。科学と人間の共生はありえるのか? 原発とは何かを今一度見つめなおす一冊。
娘の非行と家族の再生をありのままに描いた空前の大ベストセラーから30年。前妻と娘の死を乗り越え、贖罪の日々を送る著者が娘の遺品から思いがけなく見つけた、焼け焦げのある青いノート。そこから再び悪夢が始まった。
40年以上にわたり消費者運動の最前線で活動した著者が、基本的な食材の選び方、さまざまな「食」の問題点をやさしく解説。子どもたちのために、地球の未来をおびやかさない食べ方を語りかけます。
福岡・RKBラジオで放送中の「食の九州遺産R」を書籍化。豚骨ラーメン誕生のきっかけとなった老舗中華店のチャンポンなど、九州ならではの「地元メシ」30食を紹介。従来のグルメ本とはひと味違う、昭和レトロただよう一冊!