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第8回 吉祥寺書店員の会「吉っ読(きっちょむ)」企画フリーペーパー「ブックトラック」

「吉っ読(きっちょむ)」は、吉祥寺の書店5店(BOOKSルーエ、パルコブックセンター、啓文堂書店、ジュンク堂書店、ブックファースト)の書店員有志の集まりです。現役の書店員が中心ですが、一部、元吉祥寺の書店員だったというメンバーもいますし、吉祥寺の出版社、夏葉社の島田潤一郎さんやわたくし空犬太郎のように、出版関係の参加者もいるなど、ゆるやかな集まりになっています。

「吉っ読」自体は、2006年の結成で、もう10年以上になる会ですが、合同でのフリペ創刊は2012年のこと。チェーンで発行しているものや、第6回で紹介した「「晴読雨読」(はれどく)」のような、複数の書店が参加するフリペは存在しますが、この「ブックトラック」のように、同じ商圏に共存する新刊書店が合同で発行している例はめずらしいのではないでしょうか。

「ブックトラック」とは、書店や図書館で使われている、本を運ぶための移動棚(キャスター付きワゴン)です。それに、Book to Luckという英語(のようなもの)を引っかけています。

サイズは、A4判用紙を四つ折りにしたA6判8ページ。天の袋を、背のぎりぎりのところまで切り、ホッチキスで綴じなくても紙がばらばらにならないようにするなど、造りにも工夫をしています。

内容は、本の紹介、自店の紹介、身辺雑記、吉祥寺に縁のある本関係者へのインタビューなど、バラエティに富んだものになっています。執筆は参加店の書店員が中心で、表紙の詩とイラストも参加メンバーの手になるものです。企画・編集は筆者(空犬)が担当しています。

「吉っ読」参加各店のほか、西荻窪のブックカフェ、beco cafe(店主が元吉祥寺書店員でした)でも配布していましたが、同店は残念ながら2016年に閉店となってしまい、一時期参加してくれていた啓文堂書店三鷹店もメンバーが異動になってしまったため、現在は吉祥寺の書店のみでの配布となっています。
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参加店のなかでも、BOOKSルーエはとくに本屋フリペに熱心なお店です。ルーエの花本武さんはPOPを書く感覚で、業務の空き時間、それこそ5分あれば1枚フリペを仕上げてしまうというくらい気軽にフリペをつくってしまうフリペ職人。これまで同店では「ルーエの伝言」「徳政令」などのフリペが発行されていたほか、他店とのコラボフリペをつくったり、「月刊花本武」なる俺様全開のフリペをつくったりしたかと思えば、「SKYDOG JOURNAL」という、空犬(当方のことです)を特集したという、もはや誰が誰に向けて何のためにつくっているのかもよくわからないフリペをつくったりまでしています。日本でもっとも本屋フリペを楽しんでいる書店員の一人と言っていいかもしれません。

「吉っ読」の他の参加店では、現在は独自の本屋フリペは発行されていませんが、BOOKSルーエでは「新ルーエの伝言」が発行されています。同店2階にあるフリペコーナーには本屋発でないもの、個人のものも含めて、おもしろフリペが複数並んでいますので、そちらもぜひチェックしてみてください。
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※発行店はBOOKSルーエ、パルコブックセンター吉祥寺店、啓文堂書店吉祥寺店、ジュンク堂書店吉祥寺店、ブックファーストアトレ吉祥寺店です。
※発行頻度は季刊(目標)です。

sorainu_ico空犬太郎(そらいぬたろう)
編集者・ライター。主に新刊書店をテーマにしたブログ「空犬通信」やトークイベントを主催。著書に『ぼくのミステリ・クロニクル』(国書刊行会)、『本屋図鑑』『本屋会議』(共著、夏葉社)、『本屋はおもしろい!!』『子どもと読みたい絵本200』『本屋へ行こう!!』(共著、洋泉社)がある。
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