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2018年の今日までそして明日から

朝9時に出社しないとゴミ出しができない、プリンターの調子が悪くなったら自分で修理しないといけない、トイレに入っているときに大切な電話がかかってきたらどうしよう、と日々の事象に頭を悩ませながら、月々のキャッシュフローを維持するための仕事をつくりつつ、数年後のビジョンも描かねば会社が消滅してしまう、という危機管理を毎日繰り返しながら、昨年も年が越せたことにありがたく感謝して、ようやく迎えた新年、あけましておめでとうございます。

世の中、好景気のところは本当に好景気で、売上も右肩上がりで伸びている。かたや業績が低迷している企業もわりと多く、実際12月で業務縮小、パートの解雇、親会社がなければとっくに倒産に追い込まれていたという企業が隣にあった、ことには驚いた。じゃあその人たちが、怠けているのか、というとそういうわけでもなく、まじめに働いているわけで、つくづく世間の理不尽さを感じる。そうやって考えていくと、つまりは何をしていても正解で、何をしていても不正解という結論になってしまう。

そもそも私は、以前から人生はロールプレイングゲームだと思っているので、何かひとつ命題を与えられると、その命題に対して3つの答えを見いだし、その答えの中でいちばんよしと決めたことを行動するということを繰り返してきた。当然また次のステップで問題が生じるわけで、そうするとそこで立ち止まって、また3つの答えを見いだし、その答えの中でいちばんよしと決めたことを行動するということを繰り返していたら、ほんの木32年、人生58年が経っていたのです。

話は飛んで大学に入学した20歳(二浪しました)のときに、ナンパとサーフィンが目的ですぐに車の免許を習得して、当時の都内の裏道はほぼ知り尽くしている状態になった。車もカローラからランクルまで6台ぐらい乗りつぶしてきたが、子どもたちが小学生になった頃、ぼちぼち車にも飽きたし自家用車を所有することのコスパの悪さにも気づきスパッと車を手放して以来、車が必要なときはタクシーを使えば良いし、最近まで自分で車を運転することがなかった。が、時も流れ、高齢化社会の時流にのって私にも親の介護という役割が回ってきて、これがなかなかタクシーだと都合が悪いことがいろいろあって、やむなく自分で運転する必要が出てきたのでありました。

頃を同じくして、○○カーシェアーという会社から、年会費も月会費も一切無料で会員カードをつくりますという誘いを受け、家族にも他人にも、タダほど高いものはないと自分の過去の体験から自慢げに話している、にもかかわらず入会した(笑)

そこで借りた車にカーナビがついていたのである。で、何を言いたかったかというと、生まれて始めてカーナビというモノを使った。いや、使ったというよりはさわったという表現が正しい。それまでの私の運転は、例えば都内で世田谷の二子玉川から千代田区の神田に行く時は、国道246の裏道をいかに駆使して行くとか、湘南方面にサーフィンに行くときには134号を使わずに近隣の住宅地をくぐり抜ける方法とかが頭にインプットされていた。もう、そんなことをしなくていいんだな、とちょっと寂しい気持ちになったが、それはどうでもいいことで、それよりもカーナビの指示に従わず(えず)右折せず直進しても、カーナビは決して不正解と言ってこないのに驚いた。それどころか、ドンマイと背中を押してくれて、ただちに軌道修正し新たな道を示してくれる。

その瞬間からカーナビに惚れてしまった。このカーナビくんの発想は、今の自分の生き方、仕事そのものでとても共感できる。結局、人生って所詮そんなもんだし、進むべき道はひとつでないし、どれを選択しても行き着くところに行ける。

閑話休題

最近、働き方改革とか、本当の生き方を追求しましょうとか、というセミナーや啓蒙書がにぎわっている気配もあるが、結局は、そこに行っても答えが見つからないと思う。もちろん、いろんな人の体験や考え方を聞くのはとても面白いし、刺激になるので、私も時間を作ってけっこうあちこちに出かけています。そういうところに行って充実した場でひと時を過ごして勇気と希望がわいてくるのだけれども、翌日になるとその魔法の半分は消えてしまっている。そして、またいつもの思考回路で考えて自分で決める、ということを繰り返している。

結局のところ、吉田拓郎の『今日までそして明日から』が私は好きなのです。

私には 私の生き方がある
それは おそらく自分というものを
知るところから 始まるものでしょう
けれど それにしたって
どこで どう変わってしまうか
そうです わからないまま生きて行く
明日からの そんな私です

今年もこんな形で2018年が始まりました。

皆様にとっても、ひとりひとりそれぞれのかたちで充実した2018年でありますように…。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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