【関西版元ドットコム説明会/出版デジタル機構と緊デジ】を開催しました

2012-5-20 日曜日  ( )

・2012.05.18金 19:00~20:45
・新大阪駅前 丸ビル本館 会議室
・参加者 約30名?
・懇親会 約20名? さくら水産
・三次会 4名

●沢辺の話したこと
・出版デジタル機構とはなにか、その目的、どんな人たちが、どんなことをやっているのか
・緊デジとはなにか
・出版デジタル機構の出版社との条件の考え方や、緊デジでの実際のながれ

●質問はメモできなかったので、忘れてしまったですが、やはり機構の条件とかの質問がでましたし、みんなの関心でした。


▲ページの上端へ

出版デジタル機構(仮称)の説明会

2011-10-20 木曜日  ( )

版元ドットコムも積極的に参加した出版デジタル機構(仮称・株式会社を準備中)の説明会を開きます。
出版社対象ですので、出版社の方はぜひご参加ください。

沢辺が考えている機構の「意味」は
・電子書籍市場を活性化させるために、ジュンク堂なみの品揃え=数十万タイトルを電子書籍化して起爆材とする。
・そのためには、機構で資金をかき集めて、電子化費用の出版社負担なし(売れたときには回収させてもらうけど)で制作する体制をつくる
 機構(株)は制作費を回収するためにも、必死に販売活動をし、売り先もみつける
・数十万タイトルを早急に用意するために、既刊本をまとめて電子化
・コストを抑えるためにも当面スキャン画像PDF+OCR付きからはじめる。
 千円代を目標としているけど、30万タイトルを電子化するためには3億円もかかります。

今回の説明会では、具体的な数字(販売金額の想定や、総費用のメドなど)までは示せませんが、プレスリリースの方向性を説明させてもらう計画です。

ジュンク堂の多様性を実現するためには、中小零細出版社の多様な出版物も必要です。
また、中小零細出版社の電子書籍のためのインフラづくりのためでもあると考えています。
出版業が机と電話ひとつで創業できると言われるのは、全国の1万数千店の書店、そこに輸送して代金を回収などをになう取次、印刷所の製作体制などのインフラが存在するからだと思います。
電子書籍におけるこうしたインフラをつくることが、この機構(仮称)の目的でもあります。
さらに、こうした取組みが、ほんとうに中小零細出版社に役に立つものにするために、版元ドットコム組合員は設立に参加することにしました。

版元ドットコムの会員出版社のみなさまもぜひこの機構(仮称)に合流していただきたいと思います。
まずは、説明会へのご参加をお願いします。

●第1回
日時:11月4日(金) 15:00~16:30
場所:日本出版会館4F 
   〒162-0828 東京都新宿区袋町6番地 日本出版会館
   TEL 03-3268-1302
   地図

●第2回
日時:11月11日(金) 15:00~16:30
場所:一ツ橋センタービル12F (小学館本社ビル裏)
   〒101-8001 東京都千代田区一ツ橋2-3-1
   TEL03‐3230‐9173
   地図

※メディアの方は参加いただけます。同様に申込フォームからお願いします。

●専用申込フォーム
http://goo.gl/5xHHJ

◯機構のウエブサイト要項:
11月4日(金)、11日(金)に説明会をひらきます | 出版デジタル機構(仮称)準備会

◯機構のウエブサイト:
出版デジタル機構(仮称)準備会 | すべての出版物のデジタル化を目指して


▲ページの上端へ

[Googleブック検索]検討のための著作権勉強会

2006-9-6 水曜日  ( )

●日時 2006年9月26日(火)
17:30 開場/18:00 開会/20:00 終了(予定)

●場所 東京しごとセンター JR飯田橋・水道橋 東京メトロ九段下、から7分
 地図 http://www.tokyoshigoto.jp/traffic.php 

●内容 Googleブック検索に、本を「提供」する場合に、著作権者との了解をどうすることができるのか? 著作権とはなにか、出版社が持っている権利とは、という基本から学びます。
 Googleブック検索については→ http://books.google.co.jp/

●講師  宮田 昇(日本ユニ著作権センター)
 http://www31.ocn.ne.jp/~jucccopyright/

●費用分担 会員社・無料/非会員社・2,000円 (講師謝礼+ 会場費の分担をおねがいします)

●申し込み 版元ドットコム事務局へメールでお願いします。
 hanmoto-g@hanmoto.com

●主催 版元ドットコム有限責任事業組合(担当・沢辺均・ポット出版)


直接の問題意識は、「Googleブック検索に、本を「提供」するときに著作者に了解は必要か? 必要としたらどういう了解か? 通常に契約書にあらかじめ入れておくことは有効か?」といった、Googleブック検索対策でした。
しかし、それにとどまらずに、これを機会に著作権そのものの理解を深めておくのも必要だと思います。

個人的な考えですが、Googleブック検索に本を提供して、自社サイト・版元ドットコムサイトの当該本の紹介ページに立ち読みとしてGoogleブック検索へのリンクをはって、「利用」 するのがいいかな、と思ったりしてます。

それはさておき、まずは基本の基本から、勉強してみませんか?

ご参加お待ちしてます。


▲ページの上端へ

版元ドットコム・将来構想検討委員会(ビジョン委員会)

2006-7-25 火曜日  ( )

版元ドットコム・将来構想検討委員会(ビジョン委員会)を7月31日に開催します。

これまで、組合会議(旧・幹事会)や会員のみなさんから、版元ドットコムで取り組みたいことが、いくつか提案されました。
通常の組合会議では、ゆっくりと議論することができないので、「将来構想検討委員会(ビジョン委員会)」として、別な日に、いっぱいやりながら議論してみることにしました。
組合員に限らず、会員・会友の皆さんも歓迎ですから、ぜひ顔をだしてみてください。

●費用 1000円+自分の飲み物(酒でかまいません)
第三書館・北川さんが料理を作ってくれます。その材料費が1000円です

  • 予想議題(飲み食いだけでなくまじめに議論する予定です)
  • 今後、版元ドットコムで取り組みたいことをランダムに出し合う
  • 出し合った項目から、議論の優先順をつけて、優先度の高いものから、ある程度具体的なイメージを出し合う
  • これまで出た・予想される「今後、版元ドットコムで取り組みたいこと」の例
    • 発売元(口座貸し)
    • 発売元(販促まで行なう形態)
    • 取次(卸売り・流通)
    • 共同倉庫(流通)
    • 共同出版(文庫版元の共同出資による立ち上げ)
    • オーマイニュース書評チーム結成
    • 特定のネット書店との共同販促・データ活用の取り組み

    上記はあくまで例ですから、これらに拘束されることなく、議論するつもりです。

●参加連絡
沢辺宛にメールで参加意思表示して下さい


▲ページの上端へ

2006年6月2日版元ドットコム総会のお知らせ

2006-5-11 木曜日  ( )

ポット出版の沢辺です。
今日は、一年に一度の総会のお知らせです。

今年は、LLP化したこともあり、少し欲張りですが三部構成です。

まず13時から「地方出版社・小出版社 流通研究集会」をひらきます。
地方出版社の流通を、さらに効率的にすすめるために、というテーマです。
ただ、地方出版社ばかりでなく、小出版社にも、充分参考になると思います。

次に16時半から総会を開きます。
版元ドットコムのこの一年の活動の報告と、向こう一年間のとりくみの課題を短く提起します。
また、せっかくの機会なので、会員社からの意見をうかがう時間をできるだけ多くとるつもりです。

そして、最後は懇親会。
会員同士・参加会社同士の懇親の場です。

途中からの参加も歓迎です。


2006年版元ドットコム総会+研究集会

●日時 2006年6月2日(金)
13:00-16:00 流通研究集会 
16:30-18:00 版元ドットコム総会
18:15-20:30 懇親会

●場所 文京シビックセンター26階・スカイホール
http://www.city.bunkyo.lg.jp/shisetsu/civic/

●13:00-16:00
流通研究集会
・地方・小出版流通センター 川上賢一さん 「これからの地方・小出版」
・ブックサービス株式会社 久保田妙子さん 「出版社がブックサービスを効率的に利用する方法」
・(株)図書館流通センター仕入部部長 田辺明彦さん 「出版社がTRCとbk1をうまく活用する方法」
・吉備人出版 山川隆之さん 「版元ドットコムの使い勝手」
・アマゾン ジャパン株式会社 佐藤由一さん 「出版社がアマゾンをうまく活用する方法」 事情によりおいでいただけなくなりました。
・質問と議論の時間

●16:30-18:00
版元ドットコム総会
・会計報告/経過と方針
・会員社紹介
・来賓の挨拶

●18:30-21:00
懇親会
・来賓挨拶
・懇親


参加ご希望の方は下記をコピーして必要事項を記入し、メールにて事務局宛hanmoto-g@hanmoto.comにお送り下さい。

●[流通研究集会]参加者名と人数:
[○○](お名前)
人数:計[○○]名
●[版元ドットコム総会]参加者名と人数:
[○○](お名前)
人数:計[○○]名
●[懇親会]参加者名と人数
[○○](お名前)
人数:計[○○]名

版元名など [○○○○○]
連絡先メールアドレス [○○○○○]



▲ページの上端へ

本を楽しむための本屋街

2000-9-6 水曜日  ( )

本を楽しむための本屋街。
まずは一店、「タコシェ・ 版元ドットコム支店」がオープン。 お楽しみください。


▲ページの上端へ

『新文化』掲載
それ自身楽しめる、本のデータベースを

2000-3-30 木曜日  ( )

注●これは、幹事の沢辺(ポット出版)が『新文化』に書いたものです
 『新文化』2000.3.30.号[2350号]
 新文化社 電話03-3942-5561


最近、日経新聞を購読しはじめた。

紙面を眺めていると、IT(情報・技術)革命だ、e- Commerce(イーコマース・電子商取引)だ、という記事がてんこ盛り。インターネットでなにかやらないと「時代遅れ」になってしまうとか、「乗り遅れるな」という雰囲気が蔓延していて、どうもうさんくさいと感じる。

インターネットといっても、電話やファックスといった連絡手段の新型にすぎない。ただし、その圧倒的な安さや手軽さ、効率が、連絡手段としての質まで変えてはいる。版元ドットコムの会議レジュメや報告、会員の質問などはすべてメーリングリスト(一括同報通 信)として電子メールで送りあっている。これをファックスでやると、40人くらいのメーリングリストで一回400円として、1日5通 で、月に6万円もかかってしまう。

版元ドットコムの活動が、すべての会員・会友に公開できるのは電子メールの安さと手軽さのおかげなのだ。

で、そうした情報の公開は「組織」の活動を、質的に変化させることができるかもしれない。しかし、それだって「組織」のありようを変えるという問題意識がなければ何も変わらないのだと思う。大会社で、社長のアドレスを公開して全社員からメールを送れるようにしても、組織が硬直化、官僚化していれば意味はない。電子メールがあるから質が変わるのでなく、質を変えようとするときに電子メールが使えそうだって話なのだ。

イーコマースだって同じで、インターネットでやるから売れるんじゃなくて、インターネットにあった売り方をやるから、売れてるってところがあるんだと思う。

●●●  

講演や原稿書きなどであっちこっちに露出している往来堂。そのサイトは、ローテクの嵐だ。

一番簡単なリンク機能で「文脈」ごとに本紹介ページをつくる、みたいなやり方。それでも、アクセスが多くて、結構売れてるらしい。

例えば、この往来堂のサイトに学ぶとこうなる。 人脈を活かして、往来堂をめぐる人たちに「読み物」を書いてもらって、キチッと掲載していること。けっして、きれいなビジュアルやハデな動きがあるわけではない。でも、準備に一番手間のかかる読み物をいつも更新しているからアクセスしたくなる。

人の名前で読み物・情報を発信していること。店長も店員も出版社員などの人脈関係者も個人として登場。情報の出所がはっきりしてる。

情報を惜しまず公開していること。とくにメールマガジン「SENSE」では安藤さん自らのおすすめまで公開。

で、結局一番のキーワードは、大変なことだけど大切なことをしっかりやっているってことなんだと思う。書店を切り盛りしながらサイトをつくるって、ともかく時間的に大変なはずだ。人に原稿を頼んで集めるのが、いかに手間のかかることかは、編集者のみなさんならおわかりだと思う。メールマガジンを毎週書き続けるのって、事務処理能力がなければできません。

膨大な手間のかかる事務作業をキチッとやっているから、俄然輝いているんだと思う。  IBMと手を結ばなくとも、イー・ビジネスはできる。イヤ、IBMと手を結ばなくともできる人が、IBMと手を結んでもいいイー・ビジネスができるんじゃないだろうか。

●●●

じゃあ、版元ドットコムは一体どこで、膨大な手間のかかる事務作業をやろうとしているのか。それが、本のデータベースづくりなのだ。

「エジプトのことをいろいろ知りたいな」と思う人、例えばエジプトに単身赴任する人が、このデータベース上で「エジプト」というキーワードを入れると、タイトルに「エジプト」と入っていない本でも、検索できるようなデータベースをつくろうとしている。

テスト版のデータベース(4社のデータのみ)で実際に検索してみる。「エジプト」という言葉で、内容検索すると、『 アフリカ旅物語 北東部編』と、『女の歴史』と、『神の刻印 (下)』と、『マヤの予言』の四冊がヒット。 『女の歴史』は「女の労働を歴史的に叙述した恰好の入門書」という内容。古代・エジプトの女の労働に関する記述の目次にヒットして、検索された。

こうした本のデータベースをつくれば、本の世界・本を読んだり利用したりすることを、ますます面 白く広げていくことができる。このデータベースづくりは手間のかかる事務作業なのだが、このことをキチッとやれば、データベース自身を楽しんでもらうことができると思っている。

実は、これが多くの出版社にとって結構な手間だ。版元ドットコムのことで、多くの出版社の方々と話すと、図書目録を冊子などの印刷物などでつくっている出版社は多いが、それをデータベースにしているところは少ない。図書目録を刷った印刷所から、そのテキストをデータでもらえるところはまだいい方だろう。

しかし、これは、本を楽しんでもらい、買ってもらうようにするためにはとっても必要なことだと思う。で、これまで、本のデータベースに取り組んできたのは、取次と紀伊國屋などの大手書店と書協のブックスなどで、出版社の取り組みは弱い。実際、書協のブックスを除いて、出版社が本のデータを提供しているのは少ないはずだ。

もちろんそのデータは、いまだに書誌データや、流通のためのデータが中心。本の内容までを含んだデータベースはまだまだ少数だ。

そして、この本の内容まで含みこんだデータベースをつくるのは、やはり出版社自身がやるべきことなのだと思う。

つくったデータは、読者はもちろん、業界全体に提供して使ってもらう。書協には、自動転送する。紀伊國屋がもらってくれるのなら転送したい。取次が今後電子データで新刊データを事前送付することにしたいのなら転送していきたい。小さな本屋が自分のサイトで、版元ドットコム・データベースの検索窓を表示してもらえるようなシステムにしたい。

本を売ることは、こうした手間のかかる事務作業の向こうに始めて見ることができるのだと思う。

●●●

2月17日に会員参加説明会を開いた。

3月15日現在、29社が参加。まだまだ増えていきそうだ。会友という、業界外から意欲的な協力者も9人申し込んでくれた。

この間、書店との懇談会や、書店大学で話をさせてもらった。トーハン・日販・大阪屋・太洋社・鈴木書店と、取次にも挨拶にうかがった。

書店・取次のみなさんからの直販(中抜き!?)に対する「批判」を予想したが、ほとんどなかった。「この時勢だからしょうがない」という気持ちもあった思うが、予想外に、版元ドットコムへの共感の声もいただいた。

共感の声に限っていえば「こうしたデータベースが業界にあるべきだ」という理由が一番多かったと思う。地方の書店からは、応援メールをいただいた。

やはり、このデータベースから出発して、販売の機会をしっかり増やしていくことが必要なのだと思う。

●●●

さて最後に肝心の版元ドットコムの機能を紹介しておこう。

●本のデータベースを提供。

●お客に会員版元の本を、送料無料、2〜5営業日着で直販。代金はネットでカード決済。

●書店に送料無料、2〜5営業日着、80%・買切りで直販。代金は、各版元へ郵便振替で送金。会員制。当面 1年の実験として取り組み。「版元ドットコム取扱書店」として宣伝もしたい。

●本のデータダウンロード販売に取り組む。

●会員は版元。入会金1万円。会費は出版点数50点までで2千円、1000点まで5千円(一例です)。

●会友という、版元以外でこのサイトの運営に参加したい有志も募集。入会金・会費は無料。

出版業界は客注品などの到着日数をもっと早くするなどの、問題改善が求められている。

さらに、書店でも、取次でも、本の内容を含んだデータベースが、販売に役立つと思う。版元ドットコムはこうした問題に取り組んで、本の販売機会そのものを増やしていこうとしている。


▲ページの上端へ

『出版ニュース』掲載
版元ドットコムがめざすもの

2000-3-10 金曜日  ( )

注●これは、幹事の沢辺(ポット出版)が『出版ニュース』に書いたものです
 『出版ニュース』2000.3.中旬号[3.11発売号]
 出版ニュース社 電話03-3262-2076/http://www.snews.net/


●この原稿をPDFでごらんいただけます。
版元ドットコムがめざすものPDF版 (PDF 226k)
アクロバットリーダーをお持ちでない方はトップページ右下の「Get Acrobat Reader」ボタンをクリックしてアクロバットリーダーを入手してください)


版元ドットコムというサイト(いわゆるホームページですね)を開いた。
URLはhttp://www.hanmoto.com/。

この版元ドットコムは「版元が運営する、本のデータベース、インターネットでの送料無料販売と決済、本のダウンロード販売」が主な目的のサイトだ。

幹事会社として一緒にとりくんでいるのは、凱風社・青弓社・第三書館・太郎次郎社・批評社で、ポット出版をふくめて六社。

二月一七日木曜日には、会員として参加してもらうための説明会を神田パンセで開催した。 説明会に参加してくれた出版社は九〇社・一二〇名。 その場で出してもらったアンケートでは、幹事会社をのぞいて、参加したい▽一五社、参加の方向で検討▽二一社、これから検討▽三四社、その他▽三社という意向だった。

ほかに、版元ドットコムからメールで案内を送った、主に関西、長野など方々からも「当日は参加できないが、資料がほしい」という返事をもらっている。 おっかなびっくりで始めたこのサイト、想像以上に嬉しい反響をもらった感じだ。

●版元ドットコムは「中抜き」

さて、この『出版ニュース』をお読みのみなさんが版元ドットコムにもつであろう「わだかまり」にいきなり答えようと思う。ただし、以下はまったくの私見だ。 幹事社や会員として参加した版元には、版元ごとに異なる考えがあるだろう。しかし、中途半端なことを書いてもわかりづらくなるだけだと思う。版元ドットコムのある一つの考えと、受け止めていただきたい。

皆さんのわだかまりは「書店を中抜きしようというのか、そして、ますます危機に追いやるのか」ということだと思う。 実際、ある幹事社のメンバーはこの種のことを、書店から言われたそうである。

まず第一に、確かに、このシステムは書店と取次を抜くことに間違いない。出版社が直接お客に送料無料で送るのだから。 何らかの情報から入手したいと思った本が、書店にない、そして一日も早くその本を欲しいというお客がいたら、一刻も早く届けて代金をもらうのは当然だと思う。 中抜きをするのは、そういう理由からだ。 また、送料無料は簡単にできる、だからやるのである。 書店と取次のマージンは、お客に届けて売るための費用だと思う。その仕事を、運送業者と出版社がする。そしてその費用は、宅配便の送料が下がった現在では十分まかなえる。だから、送料無料なのだ。

にも関わらず書店と取次の仕事は当面なくならない。 店頭で直接手にとって中味を見なければ買う気にならない本が、山ほどあるはずだ。 あの、アマゾンドットコムの一九九九年の書籍売上げは十三億ドルを予想しているそうだ。一方アメリカの書籍の売上げは二〇〇億ドルを超えているという。 アマゾンドットコムのシェアは七%程度。 この数字は、確かにすごい数字だと思うけれども、まだまだ、本を手にとって見てみたいお客の多さの証だとも思う。

インターネットでの販売などまだこの程度。 実際に手に取ってみたいというお客のほうが、多いのは、本という商品が、中身を眺めてから買うことの多い商品だからではないだろうか。

本の商売敵は、むしろゲームだったりビデオ・DVDだったり、音楽だったりする。こうした商売敵といい意味で闘うためには、内容はもちろん、販売機会を増やすことが必要なのだ。 書店はもちろん、通販や共同購入、売店も、そしてインターネットでの販売もどんどんやって、全体に販売の機会を増やすべきだ。

それに、インターネットでの販売は、書店でもできるのだ。大きくは紀伊國屋書店、小さな書店でも往来堂がやっている。どちらも可能性を持っているのではないだろうか。 もちろん、書店はもっと大きな状況のなかで厳しい状態におかれていると思う。しかしその最大の原因は、これこそまったくの私見だが、マージン率と運営方法の問題なのではないだろうか。

●本全体の販売機会を増やす

第二に、中抜きもするけれど、書店でももっと売ってもらいたいと思っている。そのために、書店への直送・直接決済をおこなっていく。

客注という書店での販売機会に対応するためだ。

ある本が欲しいというお客さんは、みな一刻も早く手にしたいのだろう。しかし、そういうお客の中にも、出版社に個人情報を知られたり、インターネットでクレジットカードを使いたくないお客はまだまだ多いと思う。 書店に直送・直接決済をするのは、これに対応してもらうためだ。

第三に、版元ドットコムのデータベースは、書店や取次の販売活動に役立ててもらうために、積極的に提供したいと考えている。

新刊データなどは、書協に自動転送しよう考えている。書協がめざしているのは、業界の基盤となる「データベースのデータベース」だという。にもかかわらず、月単位以上の頻度で、電子データ(Eメール・FD)でおくられる単行本の新刊情報は、二〇〇〇年になってやっと五〇%近くだそうだ(発行点数にたいするデータでの点数)。出版社がもっとこの「データベースのデータベース」をもり立てることが必要だと思う。書協のデータベースが販売のための商品情報の整備になると思うからだ。

さらに、書店・取次にも積極的にデータを提供しようというのは、本を売るための役に立つと考えるからだ。 書店が、取次が、本を売るために必要なのは、実物の本の次に、商品の情報なのではないだろうか。データベースを販売に役立ててもらいたいのだ。

版元ドットコムのサイトが、書店を中抜きするのは事実である。しかし、それは書店をなくそうとか、どうなってもかまわないなどというのではまったくない。販売の機会を増やすことで、本全体の売上げをより多くしたいからなのである。

●内容検索のできる本のデータベース

版元ドットコムはどんなサイトをつくろうとしているのか。

このサイトでは、内容で検索できるデータベースを、読者・お客に提供する。 凱風社と批評社とポット出版の、書誌データと簡単な内容紹介・目次を入れたテスト版のデータベースで実際に検索してみた。

「エジプト」という言葉で、全文検索すると、『アフリカ旅物語 北東部編』(田中真知/凱風社)と、『女の歴史』(J・L・デーウィーズ/批評社)と、『神の刻印 (下)』(グラハム・ハンコック/凱風社)と、『マヤの予言』(エイドリアン・ギルバート/モーリス・コットレル/凱風社)の四冊がヒット。『女の歴史』は、「〈女の歴史〉をその社会の生産関係を基軸に、女の労働を歴史的に叙述した恰好の入門書」という内容。古代・エジプトの女の労働に関する記述の目次にヒットして、検索されている。

もちろん、たった三社のデータで四冊ではヒットしすぎだ。実際に、多くの版元に参加してもらってデータベースが充実したら、さらに絞り込み検索をしなければなるまい。

しかし、エジプトを知りたいという問題意識から、たとえその本の一部分にしろ、古代エジプトの女の労働の状態を書いた本の存在を知ることができれば、問題意識は大きな広がりをもつこともできるはずだ。 本のデータベースが、本の世界・本を読んだり利用したりすることを、ますます面 白く広げていくことができると思うのだ。

現在、インターネット上の本のデータベースは、書協のbooks.or.jp、紀伊國屋などの書店がウェッブ上で開いているサイバー書店、取次関係の「サイバー書店」、図書館関係などがある。それらのデータベースで内容検索ができるものは、まだほんのわずかだ。 さらに、内容検索ができるものでも、その内容はオビのネームなどを利用した、二〇〇字とか三〇〇字程度のものが多いようだ。 これは、まったく当然。一日に数百も出される新刊の紹介文を、オビなどに頼らないで書いていくためには、ものすごい人件費がかかってしまう。

そもそも紹介文を書く作業を、書店などにやってもらっていては出版社として恥ずかしいと思う。内容紹介は、その本を熟知している出版社自身がつくって、提供すべきものだと思う。さらに、本の一部、例えば前書きなどを紹介するために著者に了解を取らなければならない。これは、やはり出版社の役割。だから、出版社の責任で、内容の検索できるデータベースをつくるのだ。

●お客にも、書店にも直送する

このデータベースで検索した本は、サイトで直接販売する。

カード決済で、送料無料。Eメールでサイトから注文連絡を受けた会員版元が、翌営業日には必ずメール便などでお客に直送する。

在庫切れ、一時的な注文殺到には、品切れなどの表示や断り書きで対処する。

カード会社の手数料を含む決済手数料は一五%。会員版元は八五%を受け取ることになり、ここから、送料を負担する。 二〜五日でお客のもとにとどくように、というのが基準。メール便を利用してもほぼこれで送り届けられると考えている。宅配便でおくる会員版元がいてもかまわない。メール便の二〜五日での配送よりはやくなるのだから。

書店への直送の場合の正味は八〇%の買い切りにした。送料は版元会員の負担。決済は、郵便振込を利用した後払いで振込料を書店に負担してもらう。振込料は七〇円、定価二〇〇〇円の本で三・五%、定価一四〇〇円で五%になるので、栗田出版販売の「本やさん直行便」の八五%を平均で下回ることができると思う。また、保証金(栗田が五〇万円)はとらない。

書店には、事前に「書店会員」として登録してもらう。この登録で、八〇%という正味をサイト上で表示することができる。 注文は、データベースの検索結果から。 配送は、お客と同じでメール便を基準にする。

さらに、「版元ドットコム取扱書店」をサイトや会員各社の広報媒体で宣伝することを考えている。個人情報をあかさずに、書店でなるべく早く入手したいお客さんがいると思うからだ。もちろん、これは、書店に了解をえることがあくまで前提。

さて、この書店への直送は、当面一年をめどにした「実験」として取り組む。正直、代金の後払いがどのようなことになるか少し不安でもある。しかし、流通 の改善も待ったなしに求められていると思う。できることからやるしかないのだ。三月七日には都内の書店、数店と懇談会を開く。版元ドットコムの取組に理解を求めて。

●デジタルに出版社が習熟する道具でも

いま、出版社は否応なくデジタルに取り組まなければすまなくなっていると思う。

原稿をフロッピーやEメールで受け取るのは、まったく珍しくなくなった。いや逆に、そうしたデジタルデータで原稿を受け取ることが体に染みついてしまっていて、手書き原稿だと「入力を頼まなければ……」と後ろ向きに考えてしまう。

本を制作する過程もかなりデジタル化されている。がしかし、オンデマンド印刷を活用したり、インターネットでなんらかの本のデータ販売といった「今後」を考えると、出版社は、もっともっとデジタルに習熟しなければならない状況だ。 流通過程も、今後ますますデジタル化されるだろう。

それも、VANなどの大がかりで高コストのものでなく、インターネットを基準にしたものになるはずだ。 名古屋の三洋堂書店は、インターネットで全店の売り上げ情報を出版社に公開している。 日販も、在庫情報をEメールで送るように要望してきた(Eメールで送るために五千円、エクセルのテンプレートになんと二万五千円、とばかげた条件をつけてきた。インターネットはそれぞれが自己責任で準備するのが原則だ)。 インターネットで受注・請求・決済をすませている業界は珍しくなくなった。

インターネットはますます、ローコストで情報を共有したり、連絡したりする道具として使われていくと思う。 版元ドットコムの意味は、そうした生産と流通(そして連絡)のデジタル化に出版社自身が習熟するための機会をつくることでもある。

●インターネットでお客の掘り起こし

既刊点数はわずか二五点、ここ二〜三年でようやく年間発行点数が六点前後のゴマ粒のようなポット出版だが、Eメールでの本の直接注文は確実に増えている。

二年前は、月に一冊の注文があればいいほうだった。それが一年前には、月に六〜八冊、さらに、昨九九年一二月が一九冊、今年一月が二六冊、二月も二二日までで二〇冊というように増えてきた。 ポット出版が送料無料にしたのは一〇年近く前だし、この間の電話やファックスやハガキでの直接注文はまったくかわらないことを考えれば、これまで書店に本がなければあきらめてしまったお客が注文をしてくれていると思っている。

あまりに楽観的な見方かもしれない。 だが、発行点数のもっと多い出版社であれば、さらに多くのお客の掘り起こしができるのではないだろうか。 インターネットという道具を手にしたのだから、積極的に使いつくしていく、それが版元ドットコムの目標だと、私は考えている。

●版元ドットコムのURL http://www.hanmoto.com/
*現在はまだ、出版社のための資料類だけのサイトです

●版元ドットコムのデータベース追加項目
*以下は書協のデータ項目に追加するものです
○著者・4(何人でも)
○著者ヨミ・4(何人でも)
○原書名(翻訳本・アルファベットのみ)
○著者・欧文表記(アルファベットのみ)
○製本 (上製・並製)
○ 内容紹介
○目次
○著者プロフィール
○前書きなど本の一部
○検索キーワード
○版元から一言
○リンク項目(会員社のサイトなどへ)
○表紙画像(8K・JPEG・72dpi)

●版元ドットコム連絡先 ポット出版気付け(担当・沢辺/櫛田)
〒150-0001 渋谷区神宮前4-13-11
Phone 03-3478-1774 Facsimile 03-3402-5558
Eメールアドレス kin@pot.co.jp


▲ページの上端へ