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出版者情報
翼ある夜 ツェランとキーファー
発行:みすず書房
A5判
392ページ
定価
5,800円+税
- 書店発売日
- 2015年11月3日
- 登録日
- 2015年9月18日
- 最終更新日
- 2015年10月27日
書評掲載情報
2016-02-05 |
週刊読書人
評者: 初見基=日本大学教員・ドイツ文学専攻 |
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紹介
アウシュヴィッツの死者の代訴者といわれるツェランと、ナチスのイメージを呼び起こす作品で物議を醸したキーファー。ユダヤ性とドイツ性、被害と加害と対照的な二人の作品の間には、実は深いつながりがある。キーファーにはツェランの詩をテーマにした連作があり、歴史との対話をいま現在も続けている。これまで語られてこなかった二人の知られざる関係を浮かび上がらせ、戦争の記憶を問う。
目次
第一章 「死のフーガ」と灰の花――キーファーのなかのツェラン
第二章 「ボヘミアは海辺にある」――バッハマンをめぐるツェランとキーファー
インテルメッツォⅠ 「夜の茎」と「花」
第三章 変転する水晶――シュティフターをめぐるツェランとキーファー
第四章 白鳥の叫びからヴァーグナーの響きへ――キーファーのなかのヴァーグナー
インテルメッツォⅡ ツェランと音楽
第五章 ライン川とニーベルンゲン――反ユダヤ主義との闘い
インテルメッツォⅢ 羊歯の秘密
第六章 《息の結晶》――ジゼル・ツェラン=レトランジュ
第七章 映画を観るツェラン――あるいはアウシュヴィッツの表象不可能性
第八章 不在の書物を求めて――オースター、ジャベスとツェラン
インテルメッツォⅣ フレーブニコフをめぐるキーファーとツェラン>
第九章 飛行の夢、天使の墜落――ツェランとキーファーの飛行機
第十章 灰と鉛の想像力――錬金術としての詩作と芸術
エピローグ ツェランの「低水位」を読む
上記内容は本書刊行時のものです。