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絶望の裁判所 瀬木 比呂志(著/文) - 講談社
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絶望の裁判所 (ゼツボウノサイバンショ)

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発行:講談社
新書判
240ページ
定価 860円+税
ISBN
978-4-06-288250-7   COPY
ISBN 13
9784062882507   COPY
ISBN 10h
4-06-288250-7   COPY
ISBN 10
4062882507   COPY
出版者記号
06   COPY
Cコード
C0232  
0:一般 2:新書 32:法律
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2015年8月13日
最終更新日
2024年2月9日
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書評掲載情報

2014-05-18 毎日新聞
2014-05-11 朝日新聞
評者: 斎藤環(精神科医)
2014-05-01 新潮45  
評者: 山村杳樹
2014-03-30 東京新聞/中日新聞
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紹介

裁判官というと、少し冷たいけれども公正、中立、優秀といった印象があるかもしれない。しかし、残念ながら、そのような裁判官は、今日では絶滅危惧種。近年、最高裁幹部による、思想統制が徹底し、良識派まで排除されつつある。 三三年間裁判官を務めた著名が著者が、知られざる、裁判所腐敗の実態を告発する。情実人事に権力闘争、思想統制、セクハラ・・・、もはや裁判所に正義を求めても、得られるものは「絶望」だけだ。


裁判所、裁判官という言葉から、あなたは、どんなイメージを思い浮かべられるのだろうか? ごく普通の一般市民であれば、おそらく、少し冷たいけれども公正、中立、廉直、優秀な裁判官、杓子定規で融通はきかないとしても、誠実で、筋は通すし、出世などにはこだわらない人々を考え、また、そのような裁判官によって行われる裁判についても、同様に、やや市民感覚とずれるところはあるにしても、おおむね正しく、信頼できるものであると考えているのではないだろうか?
しかし、残念ながら、おそらく、日本の裁判所と裁判官の実態は、そのようなものではない。前記のような国民、市民の期待に大筋応えられる裁判官は、今日ではむしろ少数派、マイノリティーとなっており、また、その割合も、少しずつ減少しつつあるからだ。そして、そのような少数派、良識派の裁判官が裁判所組織の上層部に昇ってイニシアティヴを発揮する可能性も、ほとんど全くない。近年、最高裁幹部による、裁判官の思想統制「支配、統制」が徹底し、リベラルな良識派まで排除されつつある。
33年間裁判官を務め、学者としても著名な著者が、知られざる裁判所腐敗の実態を告発する。情実人事に権力闘争、思想統制、セクハラ……、もはや裁判所に正義を求めても、得られるものは「絶望」だけだ。

目次

第1章 私が裁判官をやめた理由(わけ)
――自由主義者、学者まで排除する組織の構造
第2章 最高裁判事の隠された素顔
――表の顔と裏の顔を巧みに使い分ける権謀術数の策士たち
第3章「檻」の中の裁判官たち
――精神的「収容所群島」の囚人たち
第4章 誰のため、何のための裁判?
――あなたの権利と自由を守らない日本の裁判所
第5章 心のゆがんだ人々
――裁判官の不祥事とハラスメント、裁判官の精神構造とその病理
第6章 今こそ司法を国民、市民のものに――司法制度改革の無効化、悪用と法曹一元制度実現の必要性

著者プロフィール

瀬木 比呂志  (セギ ヒロシ)  (著/文

瀬木 比呂志(せぎ・ひろし)一九五四年名古屋市生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験に合格。一九七九年以降裁判官として東京地裁、最高裁等に勤務、アメリカ留学。並行して研究、執筆や学会報告を行う。二〇一二年明治大学法科大学院専任教授に転身。民事訴訟法等の講義と関連の演習を担当。著書に、『民事訴訟の本質と諸相』、』、『民事保全法〔新訂版〕』(ともに日本評論社、後者は春ころ刊)等多数の専門書の外、関根牧彦の筆名による『内的転向論』(思想の科学社)、『心を求めて』『映画館の妖精』(ともに騒人社)、『対話としての読書』(判例タイムズ社)があり、文学、音楽(ロック、クラシック、ジャズ等)、映画、漫画については、専門分野に準じて詳しい。

上記内容は本書刊行時のものです。