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| タコシェ・版元ドットコム支店●店主・中山亜弓 第三回平台 |
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《序》 今年ももう梅の季節です。 |
| 水につけた梅干し。梅の表面には細かいうぶ毛がたくさん生えていて、水につけるとそれが空気を含んで銀色に輝き美しい…。 |
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| ごはんに梅干し。自分でつけた梅干しはとてもおいしい。全然関係ないが、お茶の場合、人が淹れたお茶の方がだんぜんおいしいのはなぜ? |
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| 品種や漬け方などを変えて何種類もの梅干しを作るのも楽しい。一年で何種類か作って、料理やそのときの気分によって使いわける。 |
| ▼梅干しづくりを楽しむための3冊 |
きょうの料理 1998年6月号 No424発行●日本放送出版協会 |
それは堀江泰子先生による梅漬けです。先生の郷里・宮崎は雨が多いため、土用干しをしないしっとりタイプの梅漬けの方法が主流だそうで、その伝統の漬け方に先生独自の合理性や手抜き技をアレンジし、わずか1キロから簡単に漬ける方法を紹介しているのです。
まず、先生は瓶のかわりにziplocなどの密封ポリ袋を使用。しかるべき処理をした梅をこの袋に入れて塩をまぶした後、密封し、袋ごとボウルなど適当な容器に入れ、平たい皿を蓋がわりにして、その上に缶詰やらペットボトルなどを詰めてひとまとめにしたポリ袋を重し代わりに乗せるという、極めて簡単な方法で梅を漬けてしまいます。これなら家にある道具だけでできそうですね。しかも1キロとか500gといった少量に適したやり方なので、ビギナーに最適です。 マンションやアパートに一人で住んでいると、雨が心配で、なかなか梅を干して仕事に出かけられませんが、先生の方法は梅漬けといって干さなくても大丈夫。もちろん、この方法で漬けておいて、普通に干してもOKです。 なお「きょうの料理」では毎年5月号で梅干しをはじめとした保存食の特集が組まれます。講師の先生によって微妙に方法が違っていて、変わった漬け方、減塩梅干しなど工夫されたレシピが紹介されるので5月号は要チェックです。 |
| 梅干しを漬けてみて、カビたりせずに成功すれば自信がつき、もっと試してみたくなるのが人情です。そこで私が興味を持ったのは、品種による味や香り、漬かり方の違いでした。 売られている梅のラベルを注意してみると「白加賀」とか「古城」「鶯宿」「南高」などといった優雅な品種名が書いてあります。(梅干し用梅とか梅酒用梅、としか書いてないものもありますが…)鶯の宿だなんて、それだけでも素敵で食べたくなる名前じゃありませんか。 たいていの本では様々な漬け物のひとつとして梅干しが取りあげられているか、あるいは梅酒や梅ジャムなど梅加工品や梅を使った料理のトップに梅干しが出ていますが、梅の品種にまで触れた梅干し本は少ないようです。 その中で、梅一筋 年の松本紘斉先生の本では、品種ごとに梅の実の写真まで出ていて、眺めているだけで、この梅たち全部を一通り食べてみたい…という征服欲に駆られます。 (そればかりか、健康食品としての梅の効能から梅の歴史や海外の梅事情、梅にまつわる昔話なども紹介されているのです) そうやって梅の品種を意識しだすと、上記の堀江先生の方法でいろいろな品種をちょっとずつ漬けてみるのも楽しくなり、できあがった梅干しを保存瓶に移し、○年○月○日××青果店 白加賀 などとデータを記したラベルを貼ることも楽しくなります。そうやっていろいろな瓶に入った大小、紅白の梅を眺めていると生唾が湧き満足な気分になります。データラベルを貼った梅干しの瓶が並んで台所はまるで実験室です。 一般的には梅干し用には南高梅がよくでまわり、高級梅干しといえば南高の銘柄が書かれています。確かに、種が小さく果肉が厚い南高はジューシーで漬けはじめてすぐに梅酢(塩漬けにしたとき浸透圧の関係で梅からしみ出てくる透明なエキス)があがり、漬けやすいし、できあがった梅干しも果肉が多くしっとりしていて、皮もうすく柔らかで申し分ない。最近では中国でもどうやって手に入れたのか日本向けにこの品種を生産しているというくらいです。ビギナーにもおすすめの品種です。 しかし、実際に漬けてみると、品種のさだかでないちょっと野生味のある梅が果肉こそ南高のようにたっぷりしていないものの、えもいわれぬ梅らしい香りを含んでいて、よい個性を発揮したりするのです。 このように品種、その年の梅の出来具合、つけ具合で味は微妙に変化するし、その味は梅に塩がなれるまでの1年を経過しないとわからないのだから、梅干しは奥深い。 |
松本紘斉のよく効く梅百科 著●松本紘斉
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やっぱり梅酒梅干し 著●中川紀子 |
さて、梅に傷や虫食いなどがあると、漬け込んだときに重しが加わって、傷んだ部分から梅が破裂して梅酢が濁ってうまく漬けることができません。そこで、準備段階として梅を選別しますが、何キロか仕入れると、梅干し組に入れない梅もけっこうな量になる。あるいは、梅干しには青梅でなくちょっと熟して黄色くなってきたものがよいのだが、準備だけして明日漬けようなんて思っているうちに熟しすぎてしまったなんて失敗も…。 そんな若く傷ついた梅や働き盛りを越えた熟年梅を再生させる手軽な加工法を紹介しているのが、この本。梅干しの漬け方も何通りか紹介しているほか、水戸や和歌山など梅の産地に伝わる加工品や土地の人が考え出したレシピも紹介されており、熟し方に応じた梅の味わい方を楽しめます。中身はモノクロで写真は殆どなく、イラストと解説というシンプルな構成で数多くのレシピを紹介している実用書です。 |
| ▼中山式・秘伝の梅干しレシピ |
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最後に様々な梅干しレシピを総合して私がアレンジした失敗しにくいビギナー用梅干しレシピを紹介しておきます。 [材料] [作り方] どうぞ参考に梅を漬けてみてください。いろいろなレシピを見ながら、梅を漬けて、お気に入りの品種を見つけたり、オリジナル梅干しを完成させてください。そして、これは、という秘伝やアイデアがみつかりましたら、どうぞご連絡ください。 |