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訪店をあんまり出来ない営業が、個店を把握するためにどんなことをしたのか

3年前に
版元日誌に、短冊や電話・ファックスで来る書店からの注文をデータベースに集計し、個々の書店をいくらかでも把握にできるようにして、また業務に活用できるようにしたい、そんなことを書きました。

今回はその後の経過について書きたいと思います。

そもそもの発端として、

じつを言うと、普段個々の書店ごとの売り上げ状況が私にはまったくわからない。
短冊はきちんと見ているし、電話注文の傾向も見てはいるのだが、売れている時には、ああ売れているな、とか、最近○○書店の常備回ってこないな、そのあたりまでの感覚しか持てない。直接の出庫担当がこの有り様でいいのだろうかとも思うが、閉ざされた出庫作業のなかには、そういった個々のケースに目を向けさせるような要素が存在しないのだ。

などと書きました。(ひどい文章です。誤字も見つけてしまいました)
私自身の記憶力のみに頼った書店の把握状況に限って言えば、今になってもそれほど変わりません。

しかし、3年積み足したデータベースはそれなりに業務に貢献するようになりました。
コンピュータは偉いです。
もちろん最初は、新刊や常備の事前受注の管理や、日々の出庫作業のための短冊とピッキングリストの作成がメインで、最初に考えた目的には蓄積が足りません。
それでもだんだんに履歴は伸びていきます。そして、より積極的に営業活動に使用するべく、これまでの常備や受注履歴を同一画面で表示しながら、訪店や電話営業をするごとにメモを残せるようにしたのは、最初に短冊を入力し始めてから10ヶ月目あたりでした。

ささやかとはいえ、売上げ傾向やメモを取った店舗の印象、店員さんと何を話し、どんな棚にどんな本を薦めてみたのか、その後その本はどんな動きをしたのか、そんなデータの蓄積は、仕事のなかで、とくに訪店や電話営業、それにDMを送る時の参考などにずいぶん役立ちます。

もちろん穴の多いデータであることは事実です。受注実績と販売実績は違いますし、取次倉庫から出荷される、個店の見えない注文も多いです。(取次倉庫は客注や補充の迅速な対応が出来るので、データの見えない不満よりも感謝の念のほうが深いことは記しておきます)
それでも、おぼろげであれ、個々の書店についてのイメージが掴みやすくなってきたと、3年経ってようやく思えるようになりました。
いや、もとがもとなので自慢できるような現状でないことも確かですが。

近況
このところの大仕事は、3月切替の常備営業です。
今年度から小社では常備のセットの構成を大幅に変更しました。
従来の「基本」「学び方(学参)」「売行良好書」という3本立てのうちから、通常30冊ほどで構成されていた「売行良好書」を廃し、「教育書」「授業づくり・学級づくり」「社会」「子育てと地域」……といった、少ないものでは4冊、平均して15冊ほどの8つの細かいジャンル別のセットに変えてみたのです。
自店の特徴を理解し、店の仕入を丸ごとを管理する中・小規模店の店長や仕入の担当さん。あるいは自分の管理する棚の構成がどうあってほしいか日ごろ考えている、大規模店の棚担当さん。書店にいるさまざまな立場の人が自分の店・棚にどんな本がふさわしいか考える材料となる、そんな構成になったと思います。

昨年12月にこれまでの受注・売上傾向から宛先を選び出しDMを発送。
それの受注と取次からの継続・新規申し込みの入力が終わり、先週いよいよ電話での営業にかかりました。
この作業もモニターで、受注の履歴や、これまでどんなやり取りをしてきたかの記録を見ながらです。

個店ごとに3年分の売れ行きを見て、売れていた本があればそれとともに置くことで新しい読者に出会えるようなセットを勧め、回転がつかめなければ担当者に評価を聞き、勧められるようなら勧め、そうでなけれは断念し、今まであまり縁が無かったお店に置いてもらえる事があれば喜び、その本が回転してくれることを祈ったり、そんなふうに毎日電話をしています。
(ちょっと美化しすぎです。くそ、なんで置いてくれないんだよとか、心の中で叫んだりもします。)

常備短冊も続々出来上がってきて、来週、それの仕分けのために臨時バイトを雇います。
一斉搬入日は来月の15日、問題など起こらなければ良いのですが。

2月22日火曜日のこと
朝から続いた電話かけも書店が忙しくなる夕方にはお終い。春が近づいてくると眠気がたまらんと伸びをしていたそんな今日、語研の高島さんがジャパンマシニスト社の中田さんとともにやってきました。
私が注文をまとめて入力し出荷倉庫に送っている前で、小社の須田を交えて出版社システムとか在庫情報の必要性について熱っぽく話しています。
そうです、4年前、このデータベースシステムを提供してくださったのは高島さんでした。
せかせかと、挨拶もなしに帰ってしまい申し訳ありません。今日早く帰った理由の半分はこの日誌を書くためだったのです。(残りの半分は整備に出していた自転車を受け取るためでしたが)。本当にありがとうございました。

それから小社の書籍の面倒を見てくれている書店のみなさん、ありがとうございます。
これからもよろしくお願い申し上げます。

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