透明人間?

2005-1-19 水曜日

ひつじ書房 松原梓 :http://www.hituzi.co.jp/

はじめまして、ひつじ書房と申します。
昨秋から版元ドットコムに参加させていただきました。どうぞよろしくお願いします。

小社は主に言語学の研究書を出していますが、その他にNPO関連の書籍も出しているということもあり、業務上でもSOHOを支援しています。スタッフの中にも小さなお子さんのいる方が多く働いています。たまに開催される慰労会にはお子さんが集まってとってもにぎやかです。

社長・専務ご夫妻の娘さん(8才)も毎日小学校から帰ってきて、夜自宅へ帰るまで、事務所で歌をうたったり本を読んだりしています。
先日、その娘さんがようやく小社の本を読み始めました。といっても読んでいるのはハードな研究書ではなく、イラスト満載の『探検!ことばの世界(新版)』です。
この本は、言語学研究を素地にしてことばの多様性と普遍性を解く入門書で、子どもから大人にまで、とても人気のある新刊です。たとえば「にせたぬきじる」と「にせだぬきじる」、この違いがお分かりになりますか?

娘さんは、こんなに楽しい本をパパの会社が出したんだ、という満足げな表情で専務に質問しました。

 娘さん「この本は誰がかいたの?」
 専務 「慶應大学の大津先生よ」
 娘さん「この絵は誰がかいたの?」
 専務 「早乙女さんっていうお兄さんよ」
 娘さん「・・・? じゃあひつじ書房は何をしたの??」

娘さんの指摘はもっともで、読者の方々にとって、編集は見えにくいのだろうと思います。もしかすると透明人間みたいな存在かもしれません。

本は、「見えない布でできた服でございます」と王様に商売をしかける商人ではないですが、まだ実体がないものを売っているという感もあります。

娘さんと専務のやり取りを聞いて以来、オールドファッションな悩みですが、編集する側には何ができるのかなあ、と考えています。

ともあれ、今年もがんばって本を売っていきたいものです。今後とも、よろしくお願いいたします。


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