『オイラーの無限解析』邦訳出版!

2001-5-23 水曜日

海鳴社 辻 信行 :http://www.kaimeisha.com/

「オイラーを読め、オイラーを読め、オイラーこそ我らすべての師だ」、とラプラスが推奨して以来、数学ファンにはオイラーの著作はある種のあこがれの的でした。しかし、ラテン語の壁は厚く、訳出しようという勇気のある人はいなかったようです。ところが小社からまもなく『オイラーの無限解析』が出版されるのです!

 邦訳は原書の「無限解析序説」(全2巻)の第1巻目にあたりますが、B5判で370ページにのぼる大作であり、訳出に5年の歳月を要しました。訳者は九州大学の高瀬正仁先生で、緻密で忍耐を必要とするこの仕事を見事完遂され、6月に刊行いたします。みなさん、拍手喝采をお願いいたします。

 定価(本体)は5000円ですが、「これが売れたら」高瀬先生の力作『紀見峠を越えて』を出版することを約束しました。これはわが国が誇る数学者・岡潔の伝記ですが、『オイラーの無限解析』が皮算用以下であっても、高瀬先生の努力に報いるべく、多分出版することになるでしょう。

 わが国が誇る数学者といえば、和算家・関孝和を忘れることはできません。彼は1708年に没していますが(ちなみにオイラーが生まれたのは1707年)、いまでいう「線形代数」を発見しています。これは現代の量子力学でさかんに活用されているものです。

 じつは海鳴社はこのところ村上雅人著の『なるほど虚数』(1800円)、『なるほど微積分』(2800円)が好評のため、「なるほど」シリーズを村上先生に頼んでいて、6月には『なるほど線形代数』(2200円)も出します。村上先生はアメリカで教育を受けた経験があるためか、解説が丁寧で日本のものとは一味違ったわかりやすいものとなっています。そこが好感を受けているのでしょう。

 というわけで、海鳴社は地味ながら、しばらくは数学書を中心にぼつぼつやってまいりますので、よろしくお引き立てのほどを……。


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