ツバメ飛ぶ
グェン・チー・ファン, 加藤栄:訳
発行:てらいんく
この版元の本一覧
四六判 255ページ 上製
定価:1,714円+税 総額を計算する
ISBN978-4-925108-28-7(4-925108-28-X) C0097
在庫あり
奥付の初版発行年月:2002年10月
書店発売日:2002年10月17日
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紹介

べトナム戦争時代、目の前で、家族を惨殺された14歳の少女は、家族の恨みを晴らすため、そして、故郷を解放するために、サイゴン政権側の要人を暗殺するテロ組織『ツバメ隊』に志願。壮絶な体験を重ね、一人前のテロリストとして成長し、目的を達成する。しかし、戦争が終わり、大人になった主人公は、戦時中に受けた拷問の肉体的後遺症、自らが殺した仇敵の遺族への思いに死ぬまで苦悩する、戦争の虚ろ、憎しみの連鎖を描く。原書はベトナム作家協会賞受賞。

前書きなど

 あれはいつごろからだったろう。十年ほど前に私が殺した男の遺族を訪ね、彼らが今どんなふうに暮らしているかを確かめてみようと思い立ったのは。世の中には理屈では説明できないことがたくさんある。そんなことをするのが理不尽なのは百も承知だが、きっとそういうことは目に見えない力のようなものにつき動かされて実行に移してしまうものなのかもしれない。しかし私自身は、自分の中でなんとかその理由を見つけようとしていた。なぜならどんなに理不尽と思える行為にも必ず理由があるのであり、それを認めるかどうかは自分の気持ち次第だからである。・・・(冒頭より)

版元から一言

 著者自らが、ベトナムの激戦地で多くの戦闘を体験。テレビには映し出されない戦争の内面の虚ろ、悲惨さ、憎しみの連鎖・・・人が人を殺すことをリアルにつたえています。戦争が終わっても消えない心の傷の痛みがひしひしと伝わってきます。今こそ読まなくてはいけない!伝えなくてはいけない。

著者プロフィール

グェン・チー・ファン()

1947年、ベトナム北部ハタイに生まれる。ベトナム戦争の激戦地で多くの戦闘に参加した後、ベトナム人民軍傘下の新聞・雑誌の編集に従事。現在「軍隊文芸誌」編集長、ベトナム作家協会執行委員。

加藤栄(カトウ サカエ)

1953年神奈川県生まれ。東京外国語大学インドシナ科(ベトナム語)卒業。一ツ橋大学大学院社会学研究科単位修得、中退。現在は大東文化大学国際関係学部、東京大学教養学部の講師としてベトナム語を教えるかたわら、ベトナム文学の翻訳、紹介につとめる。主な訳者に「流れ星の光 ベトナム現代短編集」(新宿書房1988年)「夏の雨」(マー・ヴァン・フォン著 新宿書房1992年)「虚構の楽園」(ズォン・トゥー・フォン著 段々社1994年)「ベトナム現代短編集1」(大同生命国際文化基金1995年)などがある。

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