発行:実践社
この版元の本一覧
四六判 311ページ 並製
定価:1,900円+税 総額を計算する
ISBN978-4-916043-39-9(4-916043-39-1) C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2000年06月
書店発売日:2000年06月10日
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紹介
時事通信社配信(鹿児島新報、デーりー東北、北日本新聞、長野日報、ほか掲載)
1999年9月、茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)」東海事業所の核施設で臨界事故が発生し、日本の原発史上初の死者を出した。今年3月、原子力安全委員会が、周辺住民への放射能による影響は実質的にないと発表したが、政治的な収束宣言がなされても、地元住民の不安は続いている。
本書は、原子力専門家、弁護士、経済学者、住民運動に携わる市民が、それぞれの立場で事故を検証している。
村議の相沢一正氏は、東海村が原子力の村になった歴史を振り返り、新しい視点によるライフスタイルの必要性や風力発電、太陽光発電のかのうせいを探るよう提案。放射能計測の専門家、小泉好延氏は、「被ばく」だけの面でなく、「環境汚染」の基準で事故を調査することや、地方自治体に権限のある防災態勢の必要性を説く。
目次
第1部 東海村から
原子力に依存しない村をめざして/相沢 一正(東海村村議)
安全技術の名に値しない日本の原子力技術/丹野 清秋(茨城大学教授)
不安のなか母からの電話を待った/村上千鶴子(脱原発とうかい塾)
苦悩する住民意識/長谷川公一(東北大学教授)
〈いのち〉を守らない「国」を問う/藤井 学昭(東海村願船寺副住職)
放医研九月三〇日の緊張/小笠原一郎(放射能医学研究所)
東海原発訴訟は原発の安全性を問い続ける/村井勝美(東海第二原発差し止め訴訟弁護団)
第2部 JCO事故の原因を探る
原子力施設の安全は何故保たれないのか/伴 英幸(原子力資料情報室共同代表)
予想をこえる環境汚染/小泉好延(東大アイソトープ総合センター)
あまりにも多いJCO事故の「なぜ」/伊東良徳(東海第二原発差し止め訴訟弁護団)
第3部 原子力防災と脱原発への展望
原発に頼らない町づくりをめざして/新潟県巻町長・笹口 孝明さんに聞く
予防(安全規制)に重点をおいた本格的な対策に/見崎信儀(自治労関東甲地連事務局次長)
リストラが強いる危険な労働/国枝康男(非破壊検査技師)
新エネルギー革命が始まっている/菅井益郎(國學院大學教授)
〔資料〕原子力発電所等周辺の防災対策について(抜粋)
原子力安全委員会 臨界事故ドキュメント
前書きなど
JCO臨界事故から8ヶ月過ぎた。この間、核爆発による中性子線をもろに浴びた大内さんが昨年12月、ついで篠原さんが今年4月にお亡くなりになった。深い悲しみを覚える。と同時に彼等の死の原因をつくった諸々に対して強い憤りを感ぜざるを得ない。そして、その原因の根本が国の原子力推進政策にあったことを思うとき、あらためてその政策転換が喫緊の課題になっていると考える。
中性子線被曝を最大の特徴とする今回のJCO臨界事故は、以上に述べてきた住民被曝に関する現在的補償と将来にわたる健康管理の制度的保証が担保されない限り、収束宣言をすることはできないはずだと考える。
日本の原子力政策は、東海再処理工場の運転再開への動きなど、1999年9月30日(臨界事故のおこった日)を忘れたかのようにすすめられようとしている。このような状況に対して本書は、東海村JCO事故を多角的に検証し、二度と悲惨な事態をおこさないことを願ってつくられた。
版元から一言
東海村臨界事故に際して、私たちがめざしたのはその場にいあわせた住民、労働者などの声をなるべく丹念にひろっていくことだった。専門家だけによる報告ではない、生の声を収められたと思っている。
※版元より営業日2~5日でお届けします
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