発行:実践社
この版元の本一覧
A5判 167ページ 並製
定価:1,143円+税 総額を計算する
ISBN978-4-916043-36-8(4-916043-36-7) C0030
在庫あり
奥付の初版発行年月:2000年03月
書店発売日:2000年03月01日
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紹介
社会主義計画経済の矛盾をめぐって始まった論争が、マルクス労働価値説の陥穽や、アダムスミスをどう見るかなどに発展。降旗節雄氏や水田洋氏などを巻き込んで、熱い論戦が繰り広げられた。
目次
第1部 20世紀経済思想の行方
市場的淘汰を経ない経済は可能か? 社会主義経済計算論争を読む/山風征路
前提としての市場均衡論に問題あり 市場システムの「神話」を超えて/山根克也
アソシエーション論と歴史の現実 東欧・ユーゴ社会主義の経験から考える/大庭俊和
計画経済批判の思想的バックボーン ハイエク『市場・知識・自由』を読んで/山風征路
「選択の自由」と人間の知的発展 バーリン『自由論』との対質/山風征路
闘う自由主義 「開かれた闘争」の可能性をめぐって/橋本 努
第2部労働価値説を読みなおす
「経済学批判」を引き継ぐプロブレマティーク 労働価値説をこえて/大庭俊和
労働価値説はこえられたか 労働価値説の課題を捉え返す/石塚良次
労働価値論と経済学の本来の主題 倫理学としての経済学の再建に向けて/田中正司
座標軸としての労働価値説 理論と現実の関係を考える/降旗節雄
労働価値論と労働全収権論 イギリス古典派経済学の考え方/水田 洋
前書きなど
社会主義の最後の砦であった中国とベトナムが、市場経済へ正式な参入を表明。これを受ける形で開かれたG7リヨン・サミットでは、地球を民主主義と市場経済がかけめぐったという意味で「グローバリゼーション」がうたいあげられた。80年代中期以降の東欧社会主義圏の相次ぐ崩壊は、その矛盾をすべて市場経済が飲み込むという形で最終的に終息したといえる。しかし私たちは資本の論理がグローバルに展開するこの世界に何の矛盾も感じないわけにはいかない。世界的な規模での大競争(メガ・コンペティション)は、環境破壊をさらに加速化させる一方で、もはや埋めようがないほどに貧富の格差を拡大させた。投機に向かった巨額のマネーが一国の経済をいとも簡単に揺るがす姿は、〝資本の暴力〟そのものだ。
こうした資本の暴力に批判的であったコミュニズムの掲げた計画経済は、資本主義のオルタナティブとはなりえず、深刻化する環境問題や歯止めなき資本のグローバルな展開といった21世紀的問題群に立ち向かう際に「導きの糸」となりえなかった。
現実の矛盾に目をつぶることができない者には、コミュニズムに代わる新たな変革の論理を構想することが問われているのではないか。そのためにコミュニズムパラダイムを総括することが必要不可欠ではないか。この間各界諸氏が『理論戦線』誌上を中心に発表してきた諸論稿に加筆・修正をおこなったものを本書にまとめ、広く世に問うことにした。
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