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さっぽろ狸小路グラフィティー
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年4月
- 書店発売日
- 2013年3月29日
- 登録日
- 2013年3月15日
- 最終更新日
- 2013年3月28日
紹介
◆「あなたのあの日が、ここにある」。かつては、全道から買い物客が集まった一大商店街・狸小路。140年におよぶその歴史は、札幌の歴史そのものです。
◆そんな庶民とともに歩んできた、明治から現在に至る老舗商店街の変遷を、80余店の最新ルポや歴史トリビア、街並みの変遷図などでつづります。
◆北海道新聞好評連載のルポは、明治・大正生まれの店から平成生まれの店まで、歴史と人をたっぷり紹介。あの有名店の意外な歴史や人気の酒場など、古き商店街のディープな魅力にスポットをあてます。
◆さらに巻頭では、狸小路の歩みをダイジェストでたどる「狸小路ヒストリー」、中盤では明治から平成までの街並みの変化を丁目ごとに紹介する「街並みの変遷」、さらに巻末では著者と狸小路の思い出をつづる「記憶の中の狸小路」など、その歴史が秘める意外なエピソードや知られざる事実を掘り起こします。
◆都市の街並みから消えつつある界隈性を今に残す狸小路。その魅力と素顔を凝縮した一冊です。
目次
序 狸小路ヒストリー
ネーミングの陰に女あり/芝居小屋が呼び水に/人を呼ぶ寄席と勧工場
ビールと映画で歓楽街に/町内会が生んだ鈴蘭灯/初代アーケードが誕生
Ⅰ 明治・大正生まれの店
中川ライター店(明治35年・4丁目)/いとうワイシャツ(明治38年・2丁目)
齋藤印房(大正元年・1丁目)/ビヤホールライオン 狸小路店(大正3年・2丁目)……20
たぬきや(大正5年・4丁目)/お米の井上(大正9年・9丁目)
アガタ薬局(大正10年・6丁目)/松山額縁店(大正13年・5丁目)
札幌プラザ2・5(大正14年・5丁目)
Ⅱ 昭和前期生まれの店
幸乃園 安中茶舗(昭和2年・7丁目)/宮文刃物店(昭和2年・2丁目)
焼肉亭サム(昭和2年・6丁目)/おくむら生花店(昭和3年・2丁目)
リカープラザ鈴木(昭和3年・6丁目)/和装履物 現代屋(昭和8年・3丁目)
とらや製帽(昭和9年・7丁目)/う月食堂(昭和10年・7丁目)
さとう洋装店(昭和10年・2丁目)/八光書房(昭和10年・8丁目)
ワークマン・ナガイ(昭和12年・1丁目)/富士メガネ 本店(昭和14年・4丁目)
Ⅲ 昭和後期生まれの店
サン・フルーツ(昭和20年・3丁目)/トミヤ橋本刺繍店(昭和20年・8丁目)
三室印房(昭和20年・5丁目)/キクヤ(昭和20年・3丁目)
風早金銀店(昭和22年・7丁目)/紅屋(昭和24年・2丁目)
ウイーン(昭和34年・7丁目)/札幌新倉屋本店(昭和35年・6丁目)
梅沢無線電機 札幌営業所(昭和42年・7丁目)
金富士酒場 支店(昭和43年・10丁目)/河童鮨(昭和44年・10丁目)
下倉孝商店(昭和46年・6丁目)/みよしの 狸小路店(昭和47年・2丁目)
照明のサイトー(昭和47年・8丁目)/じゃがいもHOUSE(昭和52年・4丁目)
ロシア風居酒屋 バール・コーシカ(昭和52年・6丁目)
マルフジT・C・BOX(昭和53年・2丁目)/理容室 とこや一休(昭和53年・8丁目)
カレー料理専門店 デリー(昭和57年・1丁目)/パスタしゃべりたい(昭和57年・4丁目)
アルキ&アリエ 占いタロット館(昭和59年・7丁目)
炭や 狸小路店(昭和61年・7丁目)/札幌相撲茶屋 ぽんぽこ亭(昭和63年・3丁目)
Ⅳ 街並みの変遷――明治から平成まで
1丁目/2丁目/3丁目/4丁目/5丁目/6丁目/7丁目/8丁目/9丁目/10丁目
Ⅴ 平成生まれの店
シアターキノ(平成4年・6丁目)/Fresh Air(平成5年・7丁目)
MOJANE(平成6年・1丁目)/原宿アイドル写真館 札幌店(平成10年・6丁目)
くさかカバン店/日下公司(平成11年・8丁目)/ガッチャ(平成16年・1丁目)
小狸屋(平成17年・1丁目)/光栄堂楽器 札幌ギターショップ(平成18年・5丁目)
スタジオダッシュ(平成18年・6丁目)/グラス・クリエイト(平成20年・6丁目)
Ⅵ 平成生まれの飲食店
喜来登(平成5年・6丁目)/開拓屋(平成5年・1丁目)
ラーメン 一徹(平成9年・7丁目)/炉端焼 めんめ(平成11年・6丁目)
FAB café(平成11年・8丁目)/中国茶専門店 楼蘭(平成12年・9丁目)
だいふく(平成12年・6丁目)/新加坡酒楼 KOPITIAM(平成13年・7丁目)
三角山 五衛門ラーメン(平成14年・9丁目)/居酒屋 炭おやじ(平成14年・7丁目)
らーめんサッポロ赤星(平成16年・7丁目)/炉ばた 肴や(平成16年・7丁目)
担々亭(平成17年・6丁目)/カフェ&バーBETTY(平成19年・6丁目)
WINE厨房 月光(平成19年・7丁目)/正福屋(平成19年・6丁目)
フランス食堂 クネル(平成20年・8丁目)/味付ジンギスカン じんじん(平成20年・4丁目)
HUGマート(平成20年・5丁目)/うどん 一久(平成21年・1丁目)
ラーメン薫薫(平成21年・8丁目)/魚平(平成21年・6丁目)
オステリア クロッキオ(平成23年・8丁目)/音楽居酒屋 MINI BEG(平成23年・6丁目)
居酒屋 くっちゃん(平成23年・10丁目)/佐世保バーガー ログキット 札幌狸小路店(平成23年・1丁目)
煮込み・もつ焼き いなり(平成23年・6丁目)
Ⅶ 記憶の中の狸小路
§1 狸小路、抜けられます。
§2 〝映画館通り〞だった、あの頃。
§3 歴史を飾る、思い出の店あれこれ。
◆ぽんぽこCOLUMN
①君は「狐小路」を知っているか?/②幻の札幌エッフェル塔/③黄金回路も世につれ人につれ
④嗚呼!現金つかみどり/⑤愛しのレミー/⑥歴代テーマソング秘話
前書きなど
狸小路周辺にオフィスを構えて40年余り。「なぜ狸小路なの?」と訊ねられても困るけれど、東京の下町にも似て新旧が混在して猥雑なところが、私にとって魅力的だった。もうひとつの理由は、老朽ビルが多く家賃が安かったこと。
昭和51(1976)年に設立した編集工房「プロジェクトハウス亜璃西」は、デザイナーやカメラマンなど一匹狼が集まり、狸小路ビルにオフィスを開いたのが始まり。若くて体力はあるものの、とてつもなくビンボーだった。金目のものといえばカメラぐらい。
そんな体たらくだから、隣の会社が泥棒に入られても、こちらは無事だった。ようやく入られたと思ったら、貯金箱から1円玉だけを選り分け、これ見よがしに置いていかれた。カメラ2台と1円玉以外の小銭を持って……。その時はさすがに腹が立ったものだ。
(中略)
さて、本書はグラフィティー・シリーズの第4弾で、私が書いたものとしては3冊目にあたる。今回も狸小路の方々を始め、様々な方のお世話になりながら、私の仕事の原点ともいうべき〝狸小路〟を、ようやく一冊にまとめることができた。本当にありがとうございます。
(後略)
上記内容は本書刊行時のものです。