33年の生涯と餓死への行進殉法判事 山口良忠遺文
宮村 多樫:編
発行:蜜書房
この版元の本一覧
四六判 224ページ 上製
定価:2,400円+税 総額を計算する
ISBN978-4-903600-05-5 C0023
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年05月
書店発売日:2007年05月15日
蜜書房の本は当サイトではご購入できません。直接お問い合わせください(蜜書房のウェブサイト→http://mitu.vc//蜜書房の電話番号→03-3591-1717)。また、「他のオンライン書店で購入」から購入することもできます。
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紹介

昭和22年10月11日午後、極度の栄養失調と肺浸潤のため、一人の青年判事が、妻一人に看取られ、郷里の自宅二階で33年の生涯を終えた。餓死ともいえる死に様だった。階下では、遺された二人の幼子が無心に遊んでいた。その青年判事の名は山口良忠という。その死は、ほぼ一ヶ月後、朝日新聞の報道するところとなり、敗戦後の混乱のなかで必死に生き抜く多くの人々に、大きな衝撃を与えた。今年平成19年は、この人の没後60年である。

目次

この本を読むためのいくつかの予備知識 第1章:朝日新聞の報道と死の背景 朝日新聞記事中の「病床日記」からの遺書 回想-山口良忠判事の死の決意の真相 山口矩子 第2章:佐賀高等学校時代の作文と小説 [作文]私が勉強しない理由、[作文]「笑い」、[小説]静止なき心 第3章:判事時代の文章[随想集]折にふれて、[病中日記]短歌と俳句 第4章:書簡集 第5章:山口良忠判事と故郷の人々 編者あとがき

前書きなど

もはやほとんどの人が、この人の凛冽たる生涯とその死を忘れ去った。背後にあった戦争の悲惨さ、その只中で最低限生命を維持するため食糧確保に日夜苦しんだ戦時下の人々の生活も遠い過去のこととして忘れられつつある。上辺だけは豊かになったが、国家が荒廃しつつある危機的な今こそ、この人の書き残した文章を読んでほしいと願うものである。

版元から一言

没後60年記念出版。今日、彼の死とその死の意義はすっかり忘れられた感がある。彼はただ、一法律を愚直に守って犬死にをした愚者だろうか。そうではない。精錬潔白がまるでゴミのように打ち捨てられ、人にばれなければ何をしてもいいという現代に、彼が、人の生き方はどうあるべきかとつきつける問題は極めて大きい。33年という短い生涯に残した小説と随想と書簡をまとめて贈る。

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著者プロフィール

宮村 多樫(ミヤムラ タカシ)

作家・編集者。1942年生まれ。大学卒業後、40年にわたって、出版社・新聞社に編集者として勤務。その間、いくつかの筆名で小説やルポ・ドキュメントを発表。小説作品としては「十五時男」「川」「途上」「海の絵」などを雑誌に発表。単行本としては『瞬間のイエス』がある。

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