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私が保育学を志した頃
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2012年5月
- 書店発売日
- 2012年5月1日
- 登録日
- 2012年5月1日
- 最終更新日
- 2021年7月20日
紹介
著者が保育学を志すきっかけは1年半に亘るアメリカ留学であった。丁寧に綴られた日記から当時のアメリカの家庭や社会の様子,空気が伝わり,志を立てた背景を窺い知ることができる。長年に亘り保育の世界に大きな功績を残した著者の軌跡に,魅かれるところは多いが,その愛の原点をここに知ることができる。
目次
第1部 私が保育学を志した頃
青年期の私
愛育研究所と私
心理学と私
アメリカ留学へ向かって
第2部 アメリカ留学
クラウンズさん
ライトさん
ホワイトさん
ロフリンさん
コルレットさん
ジギアさん
トンプソンさん
バチェルダさん
トームスさん
ピルグリムファウンデーション
ネルソンさん
本格的に学び,語る日々
マッケンシュタットさん
ダリーンさん
第3部 アメリカから帰って
アメリカから帰って
児童心理学から保育学の学徒へ
大学から養護学校へ
その後のミネアポリスの友人達
さらにその後のミネアポリスの友人達
前書きなど
「児童心理学を志しながら,「何か」を求めて模索した日々は,私の青年期の中で重い期間であった。
そんな私がアメリカに留学することになり,しかも誰かが計画したのではなくて多くの家庭の愛の中で次第に目覚めていった過程を大切に思っている。国と国とが戦争をしても人と人とは心を通い合わせ,戦とは反対に互いに大切にし,平和に暮らすことが出来ることを学んだ。私がアメリカでお世話になった家庭は物質的に豊かな家庭ばかりでなく,子どものない家庭,養子をもらって苦労しておられる家庭もあった。
私はアメリカ留学によって,国と国との境を越えて,人と人が結び合うことを深く心に刻んできた。そのことは私が人間を学ぶことの基礎となった。人種を越え,能力の違いも越えて生きることを知った。日本に帰っても,その思いを学問研究の中にどう生かしてよいか分からず,その思いを形に出来なかった。しかし,後に大学をやめて養護学校(障碍を持つ子どもたちの学校)に身を置いたとき,私は自分の言葉で語ることが出来るようになった。 児童心理学から,やっとの思いで保育学の学徒へと転回することが出来た。その過程は長い志への道である。 私はまだしばらくはその続きを生きている。
ここにその一端を書物の形に出来て嬉しい。」
上記内容は本書刊行時のものです。