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4つの気質と個性のしくみ
シュタイナーの人間観
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2005年11月
- 書店発売日
- 2005年11月5日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2022年4月1日
紹介
性格を作る4つの気質を手がかりに、自分自身の個性を知り、苦手な相手ともうまくいくための方法を、ユーモラスな語り口と面白い事例で示す。
気質について理解したい人への最良の1冊。シュタイナー学の第1人者による書き下ろし。
目次
はじめの言葉
第1章 はじめて気質を知る人のために
気質とは何か―四つの気質の特徴
胆汁質/粘液質/多血質/憂鬱質
行動に現われる気質/帰宅時の子どものふるまい/気質による絵の違い
第2章 気質の長所と短所 気質の発見
気質の発見/名前の由来―ヒポクラテスの教え
四つの元素と気質―エンペドクレスの四元素/混じりあう気質
あなたは社長か、哲学者か―ゲーテとシラーの気質のサイクル表
気質が病的にかたよるとき
胆汁質の暴力/粘液質の無気力/多血質の精神錯乱/憂鬱質の鬱病
第3章 ちがう気質になってみる―体験から気質を学ぶ
ちがう気質になりきる意味/子どもの気質を見きわめる/
すばやく反応する気質/何でも自分に吸収できる気質/
子どもの気質を見きわめるポイント/おとなの気質を見きわめる
エレベーターの故障/不意の来客/気質のちがいが現われやすい場面
第4章 家庭で気質を生かすには―わが子をもっと理解するために
あきさせないくふうをする―多血質の子どもの場合
多血質の親/胆汁質や憂鬱質の親/粘液質の親/あきさせないくふうをする
マイペースさを理解する―粘液質の子どもの場合
粘液質の親/胆汁質の親/憂鬱質の親/多血質の親/子どものマイペースさを理解する
尊敬できる親になる―胆汁質の子どもの場合
胆汁質の親/粘液質の親/憂鬱質の親/多血質の親/尊敬できる親になる
広い世界に目を向けさせる―憂鬱質の子どもの場合
憂鬱質の親/多血質の親/粘液質の親/胆汁質の親/広い世界に目を向けさせる
何を食べさせればいいか/四つの穀物/砂糖と気質/色が子どもに与える効果
第5章 気質を調和させる方法―シュタイナー教育のとりくみ1
豊かな調和をもたらすために
気質別の魔法のことば
人を愛する力をはぐくむ―多血質の子ども
尊敬できる人物をもつ―胆汁質の子ども
他人の苦しみに気づかせる―憂鬱質の子ども
たくさんの子どもと遊ぶ―粘液質の子ども
第6章 気質にあわせた教え方―シュタイナー教育のとりくみ2
気質にあわせたお話の効果
優しく、問いかけるように―憂鬱質の子どものために
具体的に、目を見て―多血質の子どものために
ゆっくりと、間をとって―粘液質の子どものために
短くドラマチックに―胆汁質の子どものために
豊かなお話の世界―コロンブスの新大陸発見
にぎやかな港―多血質の子どものために
見わたすかぎりの海―粘液質の子どものために
船員たちの秘密の会議―胆汁質の子どものために
思い悩むコロンブス―憂鬱質の子どものために
四つの気質に対応する
子どもにお話をくりかえさせる
気質にあわせた計算のしかた
ひき算―憂鬱質/わり算―胆汁質/かけ算―多血質/たし算―粘液質
二つの気質にとりくませる/結果からはじまる計算の効果
子どもの気質と席の配置
マイペースな粘液質と、自己中心的な胆汁質/乱暴な胆汁質と、泣き虫の憂鬱質
重い胆汁質と、軽い多血質/一番が大好きな胆汁質どうし
第7章 人間関係で悩まないために
人間関係の摩擦はなぜ起きるか
積極的だけど、怒りっぽい―胆汁質とつきあうコツ
おだやかだけど、やる気がない―粘液質とつきあうコツ
ほがらかだけど、いいかげん―多血質とつきあうコツ
まじめだけど、悲観的―憂鬱質とつきあうコツ
類は友を呼ぶ/共同体で気質をうまく生かすとりくみ
第8章 あなたの気質を改善する方法
おとなの気質が子どもに与える影響
子どもを怒ってばかりいる胆汁質/子どもに無関心な粘液質
子どもを受け入れない憂鬱質/自分勝手な多血質
自己教育のすすめ―気質別の練習法
短時間でさまざまな状況を意識する―多血質の練習法
とことん退屈する―粘液質の練習法
人助けをする―憂鬱質の練習法
はじめる前によく考える―胆汁質の練習法
色がおとなに与える効果/自分の気質の問題に向きあう
第9章 四つの気質と人間のなぞ
人間は四つの要素からできている
物理的な法則にしたがう「物質体」/生命の力としての「生命体」
感情をつかさどる「感情体」/自分を意識する力である「自我」
すべての人間の中に、もう一人の自分がいる
人間の四つの要素と四元素/気質は遺伝するか
親から何をうけつぐのか/気質から、本当の個性を見ぬく
人間のなぞを解く
おわりに
前書きなど
はじめの言葉 (本書より抜粋)
あなたのまわりには、きっといろんな性格の人がいるでしょう。とても気があう人もいれば、どうしてもうまくいかない人もいるはずです。人間関係でまったく悩まない人など、いないものです。では、どうしてそういうことが起きるのでしょうか。
私たち人間の性格は、四つの気質からできています。怒りっぽい「胆汁質(たんじゅうしつ)」、ほがらかな「多血質(たけつしつ)」、のんびりした「粘液質(ねんえきしつ)」、きまじめな「憂鬱質(ゆううつしつ)」といった特徴をもつ四つの気質が混じりあう割合が、人によってそれぞれちがうため、一人ひとりの性格が異なっているのです。
この本で気質を学ぶことによって、自分の本当の個性がよくわかるようになると同時に、苦手な相手とも、もっとわかりあえるようになれるでしょう。
・・・・(中略)・・・・
この本を通じて、読者が四つの気質に興味をもち、自分の子どもや友だち、夫婦のあいだや職場の中で、実際に役立てていただけたら幸いです。人間同士が憎しみあい、さまざまな争いや紛争がたえないこの時代だからこそ、まず自分のまわりの人間から理解していくことが、何よりも大切なのです。
また私は、長年シュタイナー教育にたずさわってきた教育者でもあります。シュタイナーは、子どもの気質を重視する教育のあり方を、いちはやく提言しました。気質をもとに、一人ひとりの子どもの個性を見ぬき、教育に生かすというシュタイナーのこの考えを、私はクラス担任という仕事をとおして実践してきたのです。子どもの気質にあわせた教育がどのような効果をもたらすかについても、本書で具体的に紹介します。親や先生など、子どもの教育にかかわるすべての人にとって、かならず参考になることと思います。
この本が、できるだけ多くの読者の手に届くよう、心から願っています。
2005年夏 ヘルムート・エラー
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。