版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
英国女性の初期旅行記:ロマン主義時代の記録 (英文復刻集成) 全8巻 Franklin, Caroline(編) - エディション・シナプス
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

直接取引:あり(自社)

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

英国女性の初期旅行記:ロマン主義時代の記録 (英文復刻集成) 全8巻 (エイコクジョセイノショキリョコウキ) Women's Travel Writings: 1750-1850

このエントリーをはてなブックマークに追加
B5変形判
3350ページ
上製
定価 180,000円+税
ISBN
978-4-901480-94-9   COPY
ISBN 13
9784901480949   COPY
ISBN 10h
4-901480-94-4   COPY
ISBN 10
4901480944   COPY
出版者記号
901480   COPY
Cコード
C3326  
3:専門 3:全集・双書 26:旅行
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2006年5月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2015年8月22日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

18世紀末から19世紀のロマン主義期の英国で刊行された女性の英文旅行記で、現在入手の困難な貴重文献5作を全点完全復刻し集成するものです。大英帝国拡大期に流行した旅行記や旅先からの書簡などの記録は、今日「コロニアリズム」「ポスト・コロニアリズム」に関する文化研究の史・資料としても広く注目を集めています。なかでも異国へと旅した女性たちの言説は、「グランド・ツアー」や「ピクチャレスク・ツアー」が広く実践されていた18世紀の英国貴族・市民階級の男性社会と一線を画し、社会の「主流」ではなかった女性達の異文化・外部社会へのまなざしであり、今日関心をあつめる「階級、人種、ジェンダー」に関する複合的研究のための一次文献としても多様に活用いただけます。編者の詳しい解題が収録されています。

目次

第1-2巻
Helen Maria Williams
Letters from France; containing a great variety of information concerning the most important events that have occurred in that country in the years 1790, 1791, 1792, and 1793, 2 vols. 1794
c. 550pp in total
ロマン主義時代の女性詩人・小説家である作者のフランス革命の記録。革命を熱心に擁護し、恐怖政治時代には投獄もされたウィリムズは、その後もパリに留まり英国へこのレポートを送り続けた。8回に分けて刊行された本書は当時の英国で大きな反響を呼んだ。(2巻に合本された1794年の版を収録。)本書に関しては、エリザベス・ボールズの最近の研究書(『美学とジェンダー-女性の旅行記と美の言説』(長野順子訳、ありな書房)が「ピクチャレスクの政治化」という視点から先鋭的に解読している。

第3巻
A.M. Falconbridge
Narrative of two voyages to the River Sierra Leone, during the years 1791-2-3, 2nd edition, 1802
著者は、反奴隷貿易の活動家として知られ後にシエラレオネの英総督にもなったアレクサンダー・ファルコンブリッジの妻。夫とともに滞在した植民地での旅の記録。英国女性の西アフリカ旅行記の嚆矢。

Mary Wollstonecraft Shelley, with a preface by Percy Bysshe Shelley
History of a six weeks' tour through a part of France, Switzerland, Germany, and Holland: with letters [by Percy Bysshe Shelley] descriptive of a sail round the Lake of Geneva, and of the Glaciers of Chamouni, 1817
『フランケンシュタイン』の著者として著名なメアリー・シェリーが、1814年にパーシー・シェリーとヨーロッパに駆け落ちした際の各地での旅の記録。母メアリー・ウルストンクラフトの著書Letters Written during a Short Residence in Sweden, Norway, and Denmark (1796)をモデルにしたと言われる。

第4巻
Mrs. Eliza Fay
Original Letters from India; containing a narrative of a journey through Egypt, and the author's imprisonment at Calicut by Hyder Ally. To which is added an abstract of three subsequent voyages to India Calcutta, 1821
E. M. フォスターが"A Passage to India"執筆の参考とし、後にフォスター自身が編集、出版したことで知られる書簡集のインドで刊行されたオリジナル版。18世紀末には、英国から女性が新たな人生を求め植民地インドへと旅を始め、彼女たちの多くが書簡形式で植民地の記録を残している。裁縫婦や教師などの職を経験したフェイも1779年から1816年の間、4回にわたりインドへと旅し、この人間性にあふれる描写を残した。フォスターは'a work of art'と本書を絶賛した。

第5巻
Jemima Kindersley
Letters from the Island of Tenerife, Brazil, Cape of Good Hope and the East Indies, 1777
夫とともに各地を旅し、記録を残した著者の中南米での旅行記。奴隷貿易に関する彼女の描写は英国内で衝撃を与えたとされる。

第6-8巻
Sydney Owenson, Lady Morgan
Italy, 3 vols. 1821
19世紀前半に人気を博したアイルランド女性小説家のイタリア旅行記。ラディカルな政治思想を持っていた著者の本書(およびその前作"France")は保守的な批評家や政府からは激しく攻撃されたが、一方ロマン派文学者達は彼女を熱く支持し、なかでもバイロンはアイルランドの詩人Thomas Mooreへの手紙のなかで、"Her work is fearless and excellent on the subject of Italy; pray tell her so. I know the country. I wish she had fallen in with me; I could have told her a thing or two that would have confirmed her position."と本書を称している。

著者プロフィール

Franklin, Caroline  (フランクリン, C.)  (

University of Swansea

上記内容は本書刊行時のものです。