大類 久恵
発行:子どもの未来社
この版元の本一覧
新書 224ページ 並製
定価:840円+税 総額を計算する
ISBN978-4-901330-59-6(4-901330-59-4) C0222
在庫あり
奥付の初版発行年月:2006年03月
書店発売日:2006年03月23日
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紹介

アメリカのイスラームは、その起源を植民地時代にまで遡るが、長年、「アメリカ的でない」宗教・文化であることを理由に、多くを語られてこなかった。しかし、9・11がひとつのきっかけになって、昨今、われわれ地球市民は、アメリカのなかのイスラームと真剣に向き合う必要に迫られている。本書は、こうした状況を踏まえて、アメリカの、いわば「内なる他者」であるイスラームを、アメリカ史のなかに位置づける試みである。9・11以後実施された、アメリカ史上初の本格的な「アメリカのムスリム世論調査」をもとに、現代アメリカの平均的なイスラーム像もあきらかにする。

目次

第1章 現代アメリカにおけるイスラーム
第2章 アメリカにもたらされたイスラーム
第3章 イスラームに改宗したアメリカ人
第4章 マルコムXとイスラーム
第5章 黒人ムスリムからスンナ派ムスリムへ

前書きなど

 ムスリム以外の大多数のアメリカ人にとって、イスラームは、なじみの薄い、「アメリカ的でない」宗教・文化である。イスラームを信奉するムスリムは、いわゆる「アメリカ人」とは異なる「他者」であり、努めて理解しようとしなければ理解しがたい存在としてとらえられる傾向にある。これは、9・11を経た現在でも、ある程度は、真実であろう。しかし、9・11をひとつの契機として、長い間イスラームを自らと切り離してとらえてきた大多数のアメリカ人は、アメリカに住むムスリムという、いわば内なる「他者」に向き合うことを、余儀なくされている。9・11以降、アメリカのイスラームに関する論考が大幅に増加している事実が、これを端的に示しているといえるであろう。
 こうした状況は、アメリカだけに限らない。日本においても、イスラームを「アメリカ的でない」とする見方は、一般的であった。(中略)大多数の日本人にとって、アメリカのイスラームとは、未知の領域に属する知見である。それゆえに、9・11以降、日本においてもまた、アメリカのイスラームについて、より多くの情報が求められているといえよう。
 本書は、アメリカ社会が内包してきた、イスラームという宗教・文化と、これを信奉するムスリムについて、アメリカ史の文脈のなかで語る試みである。

版元から一言

「内なる他者」の再認識。これまで語られてこなかったアメリカのイスラームとムスリムの歴史を繙く。朝日新聞書評06年4月9日で紹介され話題に!

著者プロフィール

大類 久恵(オオルイ ヒサエ)

1962年横浜市生まれ。津田塾大学学芸学部英文学科卒業。カンザス大学アメリカ研究修士課程修了。筑波大学大学院地域研究研究科修士課程修了。筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程中退。現在、城西国際大学人文学部国際文化学科助教授。専門はアメリカ史、アメリカ地域研究。近年、マルコムX、ネイション・オブ・イスラームなどを主たる研究対象としている。著書に『21世紀アメリカ社会を知るための67章』(共編著、明石書店)、『結社の世界史⑤クラブが創った国 アメリカ』(共著、山川出版社)、訳書に『打ち砕かれた夢:アメリカの魂を求めて』(W・T・デイヴィス著、玉川大学出版部)、『20世紀のアメリカ黒人指導者』(ジョン・ホープ・フランクリン他編、落合明子共訳、明石書店)などがある。

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