一匹ぽっちのコオロギ
手仕事屋 きち兵衛
発行:オフィスエム  発売:オフィスエム
この版元の本一覧
四六判 224ページ 上製
定価:1,429円+税 総額を計算する
ISBN978-4-900918-71-9(4-900918-71-7) C0095
在庫あり
奥付の初版発行年月:2004年11月
書店発売日:2004年11月15日
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紹介

信州・安曇野の吟遊詩人──木彫家であり、シンガーソングライターである著者の、初の随筆集。心から紡ぎ出される言葉の数々──「きち兵衛ワールド」の魅力へ。

目次

はしがき

値段談義
“田舎者”
大きくなったら何になる!?
風にコスモス
上品な野生
レリーフの君“風の中”
MちゃんとT先生
諷経葬
素なる自分
幸せの押し売り
純潔の自然
タ コ
趣 味
木の器
東陽中校歌
一匹ぽっちのコオロギ
むさくるしいボヘミアン
種 弐
ペットブーム
セッケン交換車
イゴカナイ時計
二つのルール
うつる
みんな生きている

奇蹟の雫
交差点にて
若 者
二十歳の君へ
アルフォンヌ・ルイ・スタインベック三世クンタロウ
Kちゃんと
こけし〝風の子〟
最後の聖職
おばあちゃんのふところ

言 葉
一期一会
丸木位里、俊先生
遺 言
あとがきに寄せて/寺島純子

前書きなど

はしがき
〝自分はいったい何者〟で〝どこから来て〟〝どこへ行くのか〟

 〝ほかに代役がいなく、自分でなければならないこと、それはいったい何なのか〟
 これがわたしにとっては大問題であり、それを知りたくて生きているとも言える。そしてその答えはいまだに明確に得たわけではないが、人生も半ばを過ぎて、漸くその辺りがぼんやりと見えてきたようにも感じている。
 自分が何者かがわかれば、その行き先も自ずとわかりそうなものだが、き途中の身としては、まだ未知の可能性もあってほしく、また、不慮の出来事もありそうで、今もそれを断定することはできない。ただ、その方向は、このままで良さそうだ。
 若い頃は、会いたい人や、あの人のようになりたいと、憧れの人もいたのだが、それがいつの間にかいなくないり、自分探しの旅は、自分の中でするようになった。
 自分を自分と書くのは、時に人は、自ら分かれ、自らを分かろうとして、自らに分け入り、自身の分身を探すように、自分を見つけようとするからではないだろうか。実はほんとうに会いたい人は、憧れの自分自身であり、ああなりたいと思い描く自分に、自分の力でなんとか近づいてゆく、それが人生だと思う。わたしはいつの頃からか、わたしが憧れのきち兵衛になりたい、と願うようになった。
 そして、わたしでなければならないこととは、何か。それは、わたしのオリジナリティを求められた時のことであり、その都度、わたしから生まれるモノやコトを、丁寧に誠実にこしらえ差し出す作り手でありつづけようと、意識している。
 今、わたしの中には、一人の爺様が何もしないでじっとしている。果たして、あの爺様のようになれるだろうか。それは最後まで自分では決められず、おそらく、わたしがいなくなった後で、世間が決めてくれるに違いない。

版元から一言

推薦:鎌田實(諏訪中央病院管理者)
いちばん大切なものが、なにかがわかる本です。
ホッとして、ホロッとして、ジーンときます。

関連リンク

手仕事屋きち兵衛ホームページ

著者プロフィール

手仕事屋 きち兵衛(テシゴトヤ キチベエ)

木彫家・シンガーソングライター・エッセイスト。 1949(昭和24)年12月30日松本市生まれ。木彫刻「同盟会長賞」「SBC賞」「長野県彫刻工芸会奨励賞」など受賞。CDアルバム『詩紬』『風景色』『風暦』をはじめ、2004年9月に最新作『色即是空』をリリース。現在安曇野在住。

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