現代史の会:編
発行:草風館 この版元の本一覧
A5判 304ページ 並製
定価:2,500円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-88323-094-5 (4-88323-094-5) C0021
在庫あり
奥付の初版発行年月:1993年06月
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紹介

よみがえる未曾有の大地震!
今から77年前、大正12年9月1日、午前11時58分、マグニチュード7.9の大地震が関東一円を襲った———
当時の文学者たちはそこに何を見たか、生々しい記録と図版資料による大災害の再現。

目次

第Ⅰ部
二百十日の前日−9月1日午前11時58分44秒−関東一円の大激震−箱根・横須賀・横浜・東京
の大破壊−コレア丸の第一信−次つぎと襲う揺り返し−東京市内88カ所から火の手があがる−
家財道具をかかえた避難民の群れ−地割れと津波による被害−業火の下を逃げまどう人間−被
服廠跡−焦熱地獄−生きた人間が然える−人の世の終わり−死屍累々−鼻をつく異臭−吉原弁
天池の惨−紅蓮、都の夜を炊く−戒厳令を布く−恐怖の流言蜚語−理性を失った民衆と軍隊−
自警団の横行−朝鮮人・中国人そして社会主義者、虐殺さる−一望の廃墟−Help Japan!−水
とんとバラック生活−復興に向けて

第Ⅱ部
1 阿鼻叫喚の熱地獄
火で死なうか、水を選ばうか 舟木芳
泥水の中
せめて母だけ
焦熱地獄見聞実話
死体の匂ひ 田中貢太郎
死灰の都をめぐる−災害翌日の大東京
被服廠あと 中村詳一
悲しき追懐−廚川白村博士の死  廚川蝶子
当日飛行機の活躍  大蔵飛行士
地方の惨状       

2 流言蜚語と虐殺
大震災後記 生方敏郎
自警団の活躍(並にその功罪) 横井春野
恐怖の一夜 曹 仁承
十五円五十銭 壷井繁治
無数の傷跡 慎 昌繁
大正見聞録抄 水島爾保布
戒厳命と兵卒 越中谷利一
亀戸の殉難者を哀悼するために
震災前後の経綸に就て 内田良平
朝鮮人膚殺事件 吉野作造
朝鮮人のために弁ず 
中西伊之介
詔勅
虐殺
流言蜚語
流言蜚語

3 文学者たちの眼
大災害の初めに見たもの 中河与一
災禍のあと 長田幹彦
大正大震災の歌 添田唖蝉坊
滅びた小田原より 川崎長太郎
畏怖の時 西条八十
大震雑記 芥川龍之介
文明の力の薄弱さ 正宗白鳥
震災を機縁として 田山花袋
変災雑記 竹下夢二 
真新しい名刺 金素雲 
サーベル礼讃 佐藤春夫
運命の醜さ 細田民樹
骸骨の舞跳 秋田雨雀

4 震災後の生活
バラックからバラックへ 安成二郎
帝都復興と民衆の娯楽 権田保之助
震災救護運動を顧みて 賀川豊彦
大震火災に関する児童の感想 
社会的震火災はこれからである 生田長江

〈コラム〉
有辜者は注意 金庫破り 気味の悪い職業 大仏様がゐざり出た天変動く(与謝野晶子) 無題(相馬御風) 或る学者(加藤咄堂)震災川柳集(抄) 全市暗黒の第一夜 地震後の川柳(生方敏郎)無題(岡本かの子) 焦土の都にて(荻原井泉水) 本郷の大杉栄氏や大井の山川均氏に




前書きなど

 イタリアの哲学者クローチェは「あらゆる歴史は現代史である」と記し、日本の美術史家岡倉覚三は「歴史なるものは吾人の体中に存し、活動しつつあるものなり」と言いましたが、私たちにとっては、現に傍観者的当事者として存在している現実の歴史でさえ、実感することは容易でありません。ましてや本書でとりあげた関東大震災は、編著らの生まれる前の歴史的事件です。
 どうすれば関東大震災の全体を感じうるか?
 近くは阪神でも、有珠山でも多くの人々が被害に遭いました。
 マスコミの報道はかつてとは天地の差があります。
 問題は、我々の想像力なのではあるまいか、と思います。

著者プロフィール

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