中学受験・武本の塾との上手な付き合い方
武本 貴志:著
発行:座右宝刊行会  発売:語研 この版元の本一覧
四六判 192ページ 並製
定価:1,400円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-87615-135-6 (4-87615-135-0) C6037
在庫あり
奥付の初版発行年月:2006年08月 書店発売日:2006年08月25日
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紹介

中学受験を乗り切るための、塾選びと活用法、さらに小学校四年生までの家庭での国語学習などについて具体的かつ懇切丁寧に解説。国語専門塾で多くの生徒を指導する和(かのお)ゼミナールの武本貴志先生が保護者の悩みにお答えします。

目次

はじめに …… 3

第1章 中学入試の基礎事項
最初に確認しておくこと …… 14
 学校の偏差値と合格に必要な勉強量は関係ない
 学校偏差値と入学試験の難易度も関係ない
 受験勉強は2年間で十分
 出題傾向を意識するのは受験勉強の最終段階
 最終的な合否は国語で決まる

受験勉強のタイムテーブル …… 21
 受験勉強の期間区分
 各期の学力と得点の関係

テスト結果数値の見方 …… 27
 正答率
 得点順位
 偏差値
 合格可能性数値

第2章 塾の選び方-これから受験勉強を始める方のために
塾の種類 …… 40
 中学受験専門塾と総合塾
 単一教科制と複数教科制
 大規模塾と小規模塾
 個別指導塾と集団授業塾
 単科塾と全科塾

塾選びのポイント …… 51
 授業時間の総量
 授業時間の配分
 個別フォロー体制
 講師について

合格実績の見方 …… 62
 志望者、受験者、合格者の関係
 実質合格率と実質受験率
 合格実績を評価する単位
 受験者の在籍期間
 合格者の併願状況

口コミ情報 …… 74
 退塾者から
 卒業生から
 在籍生から
 志望校の在校生から

第3章 塾との付き合い方-現役受験生の保護者のために
塾の役割と親の役割 …… 80

子供の理解度を確認する方法 …… 83
 授業の口頭報告
 テキスト・ノート点検
 宿題点検

塾への相談 …… 99
 担当講師に相談すること
 最初に講師の話を聞くこと
 テキスト、ノート、テスト答案などの資料を示すこと
 納得できる具体的で実行可能な指示をもらうこと
 事後経過を観察すること
 志望校決定に関する注意点

塾の特別授業 …… 104
 講義形式の授業と演習形式の授業
 特別授業のメリットとリスク
 特別授業の受講を決めるポイント

転塾 …… 113
 転塾のリスク
 転塾以外に学習環境を変える方法
 即座に転塾を決意すべきケース
 転塾の手順と注意点
 中学受験からの撤退時期

第4章 受験勉強と家庭学習
受験生の精神管理 …… 126
 子供は実感できる時間がきわめて短い
 子供は満足感があれば行動する
 子供の気力は有限である

知識問題の学習方法 …… 146
 なぜ知識問題を勉強するのか?
 知識問題学習の基本方針
 知識問題の教材
 漢字書き取りの学習方法
 ことわざ・慣用句の学習方法

小学校4年生までの国語学習 …… 167
 読み書き力を確実に習得すること
 学習姿勢を身につけること
 関連知識や一般常識をやしなうこと
 必ず親自身が指導すること

おわりに …… 188

前書きなど

《はじめに》
 中学入試での塾選びや塾との付き合い方、そして家庭でも勉強についてこまっている方が多いと思います。この本では、おもに国語の立場からこれらの点を考えます。
 受験国語の勉強は精密力(文章を正確・精密に読み書きする能力)をやしなうためにするもので、具体的には「課題文を理解すること」ではなく「設問を解くこと」です。設問を解く練習をかさねて精密力が身につけば、むずかしい文章が理解できるようになり、結果的にテストで得点できるようにもなるのです。
 したがって中学入試の受験勉強といっても、なにか特別なことを学ぶわけではありません。設問を解く練習をかさねて精密力をマスターすれば合格答案が書けるようになります(このことについては拙著『中学受験の国語論』にくわしく書きました)。
 やはり中学入試に挑戦する以上は合格すべきでしょう。そして合格を勝ち取るためにはそれなりの戦略や情報が必要になります。
 それでは「入試合格のための戦略や情報」というと、どのようなものをイメージされますか?おそらく塾の授業やテキスト、模擬テスト、偏差値、合格可能性数値、入試過去問、市販の問題集、受験関係雑誌や学校案内……といったものだと思います。
 これらの大半は塾やテスト会社や出版社、つまり専門業者の受験指導システムや発信情報で、受験生や保護者はこれらを一方的に利用する立場にいるのではないでしょうか。
 たとえばA中学の志望者が「A中学合格者100人達成!」という広告を見れば「すごい塾だ」と思うでしょうし、「A中学対策講座」という授業があれば「受講しないと合格できない」と感じるでしょう。そして模擬テストで「A中学合格可能性10%」と判定され、面談で「合格ラインに偏差値が10たりませんから志望校を考え直してください」といわれたら……それこそ絶望的な気持ちになると思います。
 しかし本当に「A中学合格者100人達成!」がすごい塾で、本当に「A中学対策講座」を受講しないと合格できなくて、本当に「A中学合格可能性10%」「合格最低ラインに偏差値10不足」だと絶望的な気持ちになる必要があるのでしょうか?
 受験勉強がはじまると、こうした根本的なことを考える余裕がなくなります。そしてここからさまざまな誤解が生まれ、勉強の本質を見誤ったり、効率のよくない努力に時間と労力を費やしたり、家庭学習や親子関係に悪影響をおよぼしたりするのです。
 本書では中学入試の受験勉強に関するさまざまな事項を考えていくうえで、受験国語の勉強には直結しない項目も取り上げますが、志望校に合格するため、そしてなにより受験国語の勉強におちついて取り組むために大切なことだと思います。
 中学入試は受験国語を勉強する絶好の機会です。せっかく多大な犠牲をはらって中学入試に挑戦するのですから、「受験勉強の結果が志望校の合格証書だけ」というのではかなしい気がします。
 なお、中学受験の功罪についてはさまざまな議論がありますが、ここでは論じません。本書では中学入試に挑戦することが家庭として決まっていることを前提とします。
 また最近の中学入試では二極化が進んでおり、少子化などの影響で定員割れや事実上無試験入学が可能な学校も増える一方で、人気が集中する学校にはこの傾向はまったく見られません。むしろ競争は激化する傾向にあります。そこで本書は実質的に競争が行われるケースを想定して話を進めます。

関連リンク

中学受験の国語論
えいごであそぼう!
語研のホームページ

著者プロフィール

武本 貴志(タケモト タカシ)

昭和37年東京都出身。和ゼミナール第2回卒業生(昭和48〜53年在籍)。四谷大塚準拠塾、進学教室SAPIX小学部国語教師等を経て平成12年「和ゼミナール」を東京都文京区に再開。現在にいたる。東京都文京区在住。

上記内容は本書刊行時のものです。
中学受験の国語論
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