中学受験の国語論
武本 貴志, 若尾 直人:監
発行:座右宝刊行会  発売:語研
この版元の本一覧
四六判 192ページ 並製
定価:1,400円+税 総額を計算する
ISBN978-4-87615-134-9(4-87615-134-2) C6037
在庫あり
奥付の初版発行年月:2006年07月
書店発売日:2006年07月08日
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紹介

国語の力をつけるにはどうしたらよいのか。多くの小学生の保護者がかかえる悩みに応える一冊。
かつて個人塾でありながら千五百人もの入塾待ちがいたというカリスマ国語塾「和(かのお)ゼミナール」の第二期生である著者は、大手有名塾講師を経験した後にこの塾を引き継ぎ、その読解問題の解法を指導している。その画期的な解法は、国語が苦手であっても克服する方法があるという大きな希望を与えるものである。さらにこの解法を習得することで、文章を正確に読み解く力が確実に身につき、それは単に受験のためだけでなく、生涯役に立つ国語力ともなるのだ。
本書は、最も難しい国語の勉強方法をその読解問題の解法を中心に記し、さらに受験国語とはいったいどういうものなのか、その成り立ちから考え、国語の力とはなにかということについても考察する今までにない一冊。
中学受験生をかかえる父兄のみならず、小さなお子さんをもつ保護者、さらに国語について再考したいと考える方の必読書である。

目次

はじめに
第一章 受験国語の国語力とは?
[一]四つの国語力
   会話力 小学校入学まで(0歳〜6歳)
   読み書き力 小学校一年生〜四年生(6歳〜10歳)
   文学力 小学校五年生〜(10歳〜)
   精密力 小学校五年生〜(10歳〜)
[二]学校国語は読み書き力と文学力
[三]受験国語は精密力
   テスト問題の条件
   受験国語の国語力は精密力
   なぜ受験国語が誤解されるのか?
第二章 受験国語と国語教育の歴史
   会話力、読み書き力、文学力は自然な国語力
   精密力の出現
   受験国語の出現と精密力の公開
   中等学校の国語教育の出現
   入学試験の中等学校への導入
   国語の授業とテストのズレ
   ズレの拡大
   学校の国語教育についての提言
第三章 課題文について
[一]課題文を理解するとは?
   課題文は理解できなくて当然
   なぜ課題文が理解できないのか?
   課題文を理解するために設問を解く
[二]課題文の約束事
   課題文の約束事1 テストと筆者・原典は関係ない
   課題文の約束事2 課題文が同じでも設問が異なればまったく別のテスト
   課題文の約束事3 課題文に書かれていないことはウソとみなす
[三]課題文の分類
   細かい分類は受験国語の勉強にはなじまない
   受験国語でも説明文と物語文の分類は必要
   説明文、物語文とは?
   説明文と物語文は第一印象で見分ける
[四]受験対策としての読書
   入試問題の課題文は予測できない
   課題文が同じでも設問が異なればまったく別のテストになる
   出題者が安易な出題をするわけがない
   知っている文章に出会うと子供は緊張感を失う
第四章 設問の解き方
[一]中学入試問題の実例
[二]設問の種類を見分ける
[三]理由問題の解き方
   理由問題の解答公式
   基礎編
   記号式への応用
[四]気持ち問題の解き方
   気持ち問題の解答公式
   基礎編
   抜き書き式への応用
[五]表現・効果問題の解き方
   表現・効果問題の解答公式
   基礎編
   記号式への応用
[六]〜こと問題の解き方
   〜こと問題の分類
   課題文の要約問題の解き方
   比喩の説明問題の解き方
第五章 テストの復習方法
[一]なぜテストの復習が必要なのか?
   学力不足を発見して補充すること
   注意力を向上させること
   得点と学力のズレを発見すること
[二]テスト復習の手順
   1 知識問題と文章読解問題を区別する
   2 設問の種類を見分ける
   3 答案メモを作る
   4 模範解答と照合する
   5 疑問点・不明点を質問する
おわりに
麻布中学校平成二年度入学試験問題
参考文献

前書きなど

《はじめに》
受験国語の文章読解問題(課題文を読んで設問に答える形式のテスト)には多くの方々がこまっていると思います。

 なにをどのように勉強するのかわからない。
 本を読んでも演習問題をたくさん解いても得点にはつながらない。
 模範解答を見れば納得できるが、自分で正解が出せるとは思えない。
 いくら勉強を重ねても「これで解けるようになる!」という実感がわかない。
 不安や疑問を感じても「みんな同じように勉強している」といわれると返す言葉がない。
 成績が悪いと「努力が足りない」「勉強に対する意欲がない」「精神的に幼い」といわれる。

 文章読解問題の勉強とは、だいたいこのようなものではないでしょうか?
 読書は大切ですが、本を読んでも設問が解けるようにはなりません。
 演習問題を解くことも必要ですが、練習を重ねても解けない設問は解けません。
 ていねいに解説を読んでも設問の解き方は説明されていません。
 テストの復習として模範解答を赤ペンで写すことにはあまり意味がありません。
 「これで解けるようになる!」と実感できない勉強を続けても成果は上がりません。

 文章読解問題には解き方があります。そして設問を解くにはさまざまな約束事があって、これらを守らなければ正解にはなりません。文章読解問題の勉強とは、この解き方や約束事を習い、訓練することなのです。
 本書ではそういうことを書きました。

 なお、本書は中学受験生の保護者に「受験国語とはどのようなものか?」「具体的になにを勉強するのか?」「受験勉強を進めるうえでどのような点に注意が必要か?」などを知ってもらうために上梓したものです。子供向けの自習書・参考書ではありません。
 また、本書では文章読解問題のみを取り上げ、漢字やことわざ・慣用句などの知識問題は扱いません。したがって本書で「受験国語」といった場合は文章読解問題をさします。知識問題については優れた教材がたくさんありますので、それらを利用してください。

 ところで、受験国語の勉強をするということはどういうことでしょうか。入試問題の設問を解くことができるようになって志望校に入学するために勉強をするのかもしれませんが、じつはそれだけではないのです。問題を解く練習を積むことで国語の学力が上がるということは、むずかしい文章を読む力をやしなうことで、それは将来的にもきっと役に立つことになるのです。
 本書では、受験国語とはなにかということを改めて考え、さらに国語がにがてな人でも読み解く力をつける方法があるということについて書きました。

関連リンク

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語研のホームページ

著者プロフィール

武本 貴志(タケモト タカシ)

昭和37年東京都出身。和ゼミナール第2回卒業生(昭和48〜53年在籍)。四谷大塚準拠塾、進学教室SAPIX小学部国語教師等を経て平成12年「和ゼミナール」を東京都文京区に再開。現在にいたる。東京都文京区在住。

若尾 直人(ワカオ ナオト)

大正11(1922)年山梨県出身。元陸軍少尉。東京都練馬区立中学校国語教諭・教頭、日本進学教室国語教師を経て、昭和47年、東京都千代田区に国語塾「和(かのお)ゼミナール」を創設。平成5年までに約9000人の卒業生を輩出。東京都練馬区在住。

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