トーマス・クーン/冷戦保守思想としてのパラダイム論我らの時代のための哲学史
スティーヴ・フラー:著, 中島 秀人:監訳, 梶 雅範:訳, 三宅 苞:訳
発行:海鳴社 この版元の本一覧
A5判 688ページ 上製
定価:5,800円+税 総額を計算する
ISBN978-4-87525-263-4 C3010
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年12月 書店発売日:2009年12月28日
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紹介

■ギリシャ以来の西洋哲学の総決算。学問することの意味を問いかけ、現代の知的生産の在りようを批判した問題作。■クーンが戦後の代表的な保守思想家だったという本書の議論は、天地をひっくり返すような主張であろう。クーンの議論を科学革命に着目するかパラダイムに着目するかで、正反対の解釈を与え得るのである。■大きな影響を受けたのは、人文・社会科学の分野だった。パラダイム論はそこでは、旧来の伝統的な考え方を転覆するために大歓迎された。そして事実、多くの理論的な貢献が産み出された。■人文・社会科学は、既存の価値を批判的に吟味することを本領とするはずだ。にもかかわらず、自然科学を真似て、研究者が共有するパラダイムにこだわることは、本末転倒ではないか。パラダイムは、批判を受け付けない理論の枠組みとして構想されたのだ。生来イデオロギー的性格を持つべき分野の場合、批判を受けることがないパラダイムを前提とすることは、自殺行為になりかねない。

目次

まえがき トーマス・クーンと時代をともにして
序章
第1章 プラトンからNATOまでの巡礼
第2章 科学魂のための科学者最後の闘争
第3章 コナント時代の科学のイメージの政治学
第4章 コナントの教育戦略からクーンの研究戦略へ
第5章 クーンは意図せずにいかにして急進的未来から社会科学を救済したか
第6章 十分には失われなかった世界
第7章 儀式化された政治的不能としてのクーン化
第8章 結論

前書きなど

■クーンが戦後の代表的な保守思想家だったという本書の議論は、天地をひっくり返すような主張であろう。クーンの議論を科学革命に着目するかパラダイムに着目するかで、正反対の解釈を与え得るのである。■大きな影響を受けたのは、人文・社会科学の分野だった。パラダイム論はそこでは、旧来の伝統的な考え方を転覆するために大歓迎された。そして事実、多くの理論的な貢献が産み出された。■人文・社会科学は、既存の価値を批判的に吟味することを本領とするはずだ。にもかかわらず、自然科学を真似て、研究者が共有するパラダイムにこだわることは、本末転倒ではないか。パラダイムは、批判を受け付けない理論の枠組みとして構想されたのだ。生来イデオロギー的性格を持つべき分野の場合、批判を受けることがないパラダイムを前提とすることは、自殺行為になりかねない。(監訳者あとがき、より)

著者プロフィール

スティーヴ・フラー(スティーヴ・フラー)

1959年、ニューヨーク生まれ。1979年、米国コロンビア大学卒業。ケンブリッジ大学で修士号を取得した後、ピッツバーグ大学博士(科学史科学哲学、1985年)。ヴァージニア工科大学、ダーラム大学等を経て、1999年より英国ウォーリック大学教授

上記内容は本書刊行時のものです。
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