発行:アールズ出版
この版元の本一覧
四六判 240ページ 並製
定価:1,400円+税 総額を計算する
ISBN978-4-86204-046-6 C0033
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年11月
書店発売日:2007年11月16日
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紹介
サブプライムローン問題に端を発する急落も、中国発の世界同時株安も、すべて完璧に読み切ったトップ投資顧問の“賢者の株投資術”
資産づくりを目指す個人投資家にとって最大の難関は“売り”。わかっていても上手くいかない「利益確定売り」、いつまでたっても苦手な「損失確定売り」、そして全体相場の急落場面ではなすすべなく損失を膨らましてしまう個人投資家がどうしても手に入れたい「総手仕舞い」の技術。この「3つの売りの技術」を基本から実践事例までわかりやすく解説した。資産づくりを実現させる継続投資を強力サポートする待望の一冊
目次
はじめに 暴落にも打ち勝つ投資技術を手に入れろ!
第1章 「資産をつくる継続投資」を実現する「3つの売りの技術」10のポイント
1 だれもが欲しい「利益確定売り」の技術 ●「利益確定売り」と「損失確定売り」●いつも悔やんでばかりいるのはなぜだ?
2 「損失確定売り」のイメージがあるか? ●いつまでたっても「損失確定売り」が苦手な理由●「損失確定売り」という厚い壁
3 「利益確定売り」と「損失確定売り」の共存 ●勝率100%はありえない●「利益確定売り」と「損失確定売り」の比率が問題だ
4 トータル利益を大きくするために何をするか ●利益を左右する3つの要素●利益率の追求は最終ステップ
5 初級者の負けグセは簡単に改善する ●株式投資は「なにを買うか?」から入ってはいけない●売り場を考えてから買いに入る大切さを知る
6 欲をコントロールする技術が必要だ ●自分の欲を甘く見ていないか?●「欲張り」を放置したらけして儲けられない
7 全体相場の急落リスクを考える ●行き過ぎた相場はかならず下げる
8 「総手仕舞い」の手法がどうしても重要だ ●投資中断のツケは大きい●プロは塩漬け株をもたない!
9 「資産をつくる継続投資」の全体像 ●「買い・売り・資金回収」を一連の流れで考える●利益を上げやすい相場を見極める●運に任せるギャンブルではない
10 1年に1〜2回のチャンスをモノにするために ●日経平均株価で相場全体を把握する●チャンスを待つ忍耐力が不可欠だ
第2章 トレーニングなしでは技術を磨けない「利益確定売り」11のポイント
1 最適なトレーニング環境を考える ●「利益確定売り」の実現率を高める訓練●買い値をかならず上抜いていく!
2 トレーニングの第一歩は「調整待ち」 ●プロがシノギを削る株式市場にどう立ち向かうか?●プロにはないアマチュアの強みを生かせ●トレンド転換をひたすら待つのみ
3 「急落」の難所をチャンスに変える発想 ●悪循環を断ち切る考え方が必要だ
4 トレーニングを開始するタイミングの読み方1 ●調整局面にも様々なパターンがある●急落、即、トレーニング開始ではない
5 トレーニングを開始するタイミングの読み方2 ●日経平均急落直後にリスクの小さな買いチャンスが●買い場はすぐにやってきた
6 「利益確定売り」の訓練対象銘柄の選び方 ●上昇相場を牽引する中心銘柄がベストだが……●下落中に業績良好銘柄のピックアップを
7 《実践》訓練対象の銘柄ウォッチング ●急落直後に好業績銘柄の押し目を狙う●個別銘柄もトレンドの見極めを
8 《実践》買い場を具体的にイメージする方法 ●日経平均の日足チャートのチェックが必要だ●買値目標を設定するにはどうするか
9 売り場のイメージなしで買ってはいけない ●上値の目標をどう立てるか●複数のシナリオを描く理由
10 一定利益率で「利益確定売り」を試みる訓練 ●大局上昇トレンドの本来の攻め方●小さな利幅に慣れる
11 一定の利益率で売るトレーニングがなぜ必要か ●受身の売りからの脱却●打率の向上を最大の目標に
第3章 意志の力でだれでも克服できる「損失確定売り」8つのポイント
1 損失確定を嫌って失う千両の大きさを考える ●「見切り千両」が伝えようとしている意味●絶好のチャンスをフイにするとき
2 塩漬けによる投資意欲の減退は無視できない ●損失確定を嫌って失うものは資金だけではない
3 塩漬けを余儀なくされるのはなぜか ●「売らないかぎり損は出ない」という逃げ道●「いつの日か…」を待つ選択肢はない●「長期投資に方針変更」のまやかし
4 「資産をつくる株式投資」を再考する ●「資産をつくる株式投資」を実現させる循環サイクル●循環サイクルの途絶はこうして起こる
5 塩漬けが100%間違った選択である本当の理由 ●不良在庫を抱えるダメ経営者●塩漬け株は不良資産だ
6 「損失確定売り」は避けて通れない ●すべての投資家は評価損を放置してはいけない●「損失確定売り」には強制力をともなう方法論を
7 「損失確定売り」の型を考える ●いやも応もなく「損失確定売り」を実行する方法●塩漬けを一切無くすために
8 「損失確定売り」に訓練が不要な理由 ●「損失確定売り」は、実行あるのみ●継続投資を妨げる原因は徹底して排除せよ
第4章 1年に1〜2回、急落リスクをチャンスに転じる「総手仕舞い」10のポイント
1 「総手仕舞い」の技術なしでは戦えない ●急落はいつも突然やってくる●急落後の対策では資産を守れない!
2 個人投資家がつねに引き受ける急落リスク ●塩漬けか、撤退か─●投資余力を根こそぎ奪われた!
3 メディアは個人投資家の味方ではない ●個人投資家へ顔を向けないメディア●最後のババをつかませようとする世界
4 「総手仕舞い」というリスクゼロの選択 ●一切合財をキャッシュに換える●継続投資はつなげて、繰り返す
5 相場全体の急落場面をいかに予測するか ●いつ調整入りしてもおかしくない状況●キャッシュを手にした投資家は強い
6 「総手仕舞い」のメッセージはこう発信した ●相場予測のファーストステップはシナリオ作成●「キャッシュポジションを高めて大幅安を待て」
7 目先の底のイメージ作りが重要だ ●値幅調整でどこまで下げるか?●昨今の日経平均はNYダウしだい
8 「リスクの小さな買い場」はこうして探す ●仮説を立てて下値水準を想定する
9 調整入りの可能性を読みきるポイント ●上値のフシがチェックポイント●海外市場の影響は大きい
10 柴田罫線が「総手仕舞い」を強力サポート ●トレンド分析で本領を発揮する柴田罫線●急落予測の決め手となった売りシグナル●絶対的に信頼できる分析法はない
第5章 資産倍増にすぐに役立つ〈実践〉究極の短期投資8つのポイント
1 「年間に1〜2回」のサイクル循環をベースに ●具体的な攻略法を考える前に
2 大局上昇トレンドの2つの基本攻略法 ●じっくり上昇を待つか、こまめに利益を取りにいくか?●両刀づかいはやめなさい
3 単一銘柄の短期反復攻略のススメ ●短期で8回転、6勝2分け●押し目狙いの待ち伏せ買いに徹すること
4 全体相場に不透明感のタイミングで材料株を ●「好業績・低PER」+「豊富な材料性」で勝負●買い目標値と売り目標値の設定
5 「押し目買いの吹き値売り」の反復繰り返し ●株価が買い目標まで下げないときは?●日足・週足・月足を使い分けろ
6 急騰・急落直後の反動高が狙い目 ●つねにトレンド転換の可能性に注視せよ●時には成り行き買いで果敢に攻める●どこまで“追っかけ”をつづけるか
7 短期リバウンド狙いのバスケット買いのススメ ●短期投資の“必勝パターン”●何を買うかは重要ではない●リスクを覚悟できる投資家限定!●短期狙いのスタンス堅持を
8 バスケット買いの対象銘柄を考える ●急落前に大相場、そして好業績・低PER銘柄●成果が大きい短期攻略法
あとがきにかえて ●リスクについて考える●長期投資は株式投資の王道か?●個人投資家の先物取引への流れ
前書きなど
はじめに——暴落にも打ち勝つ投資技術を手に入れろ!
株式投資関連の本がまったくといっていいほど売れないのだそうだ。
何人かの付き合いのある出版社の人間と話をすると例外なく同じ話題になる。
「本が売れないから、書店の株式コーナーが、どんどん小さくなっているんです。相場は悪くないのに……。商売、上がったりですよ」
あるビジネス書中心の出版社に勤める編集者がこう嘆いていた。
(そりゃあ、そうだろう。……誰でも、簡単にウン億円儲かる、みたいな本ばかりだったんだから……。読者だっていつまでも騙されてくれるわけがないじゃないか……)
胸の内ではこう嘯いてはみたものの、編集者が遠慮がちに小声で発した次の言葉に絶句してしまった。
「ついては、今進行している株本の企画を、……出版延期に……」
*
たしかにここ1、2年、株式マーケットに参加する個人投資家が減少している。個人投資家にとって、じつに“痛い”局面が何度かつづいたからだ。株式関連本の読者が減っているのもうなずける。
“痛い”といっても、低迷相場がつづいたかといえばそうでもない。日経平均株価の動きを追ってみれば一目瞭然だ。
2005年4月からは12カ月におよぶ上昇相場が展開されたし、いったん調整を入れたあとは、2006年6月から2007年2月までの8カ月間、上昇トレンドがつづいた。その起点となった日経平均株価1万0770円から一度は1万8300円まで上昇しているから、その時点で70パーセントの上昇率を達成したことになる。
さらに長期的視点に立ってみれば、2003年4月の7603円安値から長期上昇トレンドが継続している。それ以前の“失われた10年”を思えば、少なくとも個人投資家が儲からない理由を相場のせいにするわけにはいかないだろう。
*
しかし、現実問題として、個人投資家は青息吐息だ。個人投資家にとって“痛い”理由はほかにある。その原因は一つしかあるまい。
株式市場はたしかに上昇トレンドを描いてきたから、だれにとっても利益を上げやすい相場がつづいたはずだ。ところが、その上昇過程で、肝心な利益確定をおろそかにする個人投資家が間違いなく存在した。
失われた10年のあとに訪れた久々の上昇相場に浮かれてしまったのだろうか。この致命傷ともいうべき失策がたたって、年間に1〜2回巡ってくる調整場面、つまり日経平均株価の急落場面で、その都度、大きな評価損を抱えこみ、投売りや塩漬けを余儀なくされてきたのである。
ここ2年を振り返ってみれば、個人投資家がつまづく場面が何度かあった。最初は2006年初頭のライブドア・ショックだった。IPOブームに乗って新興銘柄に資金を投じていた個人投資家のほとんどが持ったまま急落に合い、その後遺症にいまだ苦しんでいる。
ライブドア・ショック直後の2006年5〜6月には、米国発の世界同時株安に襲われ、日経平均株価は20パーセント急落、個人投資家の損失が広範に及んだ。
また、2007年に入ると、2月には上海総合指数の急落が中国ショックとなって世界的な株安連鎖を引き起こし、さらに半年後の2007年8月には、記憶にも新しいサブプライムローン問題を発端にして、またまた世界同時株安に発展した。
こうして調整場面を列挙してみると、ワールドワイドな出来事をきっかけにした唐突な急落に際して、個人投資家が適切に対処するのはむずかしいことに思える。しかし、株式相場に調整はつき物だ。ここ数年だけにかぎった特徴的な現象ではなく、時代をさかのぼれば、相場がはじまったときからつねに悩ましい課題だったのだ。
そして、資産をつくる株式投資を考えるとき、かならず克服しなければならない、古くて、新しいテーマなのである。
*
本書を執筆しようと思い立ったのは、酷暑に見舞われた2007年の夏、日経平均株価がサブプライムローン問題をきっかけに17パーセント急落した直後のことだ。
想像通り、“個人投資家残酷物語”が再度、上演されることになった。筆者は6月上旬からウェブサイト上で調整入りの警鐘を鳴らしつづけていた。その一方で、証券会社や株式評論家などは、「1万9000円乗せ間近!」とか「2万円の大台乗せへ」などと強気一色。マーケット関連メディアも、個人投資家に対して相も変わらず「さあ、買え!」とばかり強気なスタンスを崩すことがなかったのだ。
結果はあえて説明するまでもないだろう。またしても日経平均株価の急落で多くの個人投資家が株式マーケットから撤退せざるをえない状況に陥ったのだ。
筆者は2年前の2005年に「売り」の視点からアプローチを試みたテクニカル分析の解説書『売りの技術は儲けの技術』(アールズ出版刊)を上梓した。買い一辺倒の情報ばかりにさらされている個人投資家が株式市場で生き残っていくためには、売りの視点を重視する投資スタンスがどうしても必要だと考えているからだ。
現在もこの考えに変わりはない。前著では「売り」の視点に立ちつつ、上昇トレンドと下降トレンド、そしてもち合い相場という3つの相場環境にそれぞれ適した投資技術と、テクニカル分析法を解説した。
今回は、さらに「売り」という投資行動の原点に立ち返り、「利益確定売り」と「損失確定売り」、そして「総手仕舞い」という3つの売りの技術に軸足をおいて、資産をつくる株式投資の要点をまとめた。
*
それにしても、昨今の個人投資家の惨状は目に余る。それに比べて、機関投資家や、とくに外国人投資家に関しては、相場の急落で大きなダメージを受けたというような話はこれっぽっちも聞こえてこない。それどころか、個人投資家が投売りや塩漬け株で苦しんでいるのを尻目に、“利益独り占め状態”というのが昨今の構図なのだ。
損失を引き受けるのが、なぜ個人投資家だけなのだろうか。なにが個人投資家に欠けているのだろうか。
本書で提案するのは、タイトルに命名したとおり“リスクゼロ”の発想である。本書のタイトルを事前に見た知人がこんな質問をしてきた。
「株をもたなければ、リスクはゼロですよね?」
その通りである。
「じゃあ、株を買うなということですか?」
もちろん、そんなことを言いたいのではない。
株式投資で資産を徐々に増やしていくためには、投資の継続が最重要課題である。全体相場が急落しても、あなたの投資が中断しない方法で臨まなければならないのだ。そこで相場全体が調整入りするタイミングで「リスクゼロ」、つまり「株式に資金が張り付いていない状態」をつくる必要性を訴えたいのだ。
「株式に資金が張り付いていない状態」とは、いわばポジション・ゼロだ。株式を買い、株を保有している状態からポジション・ゼロへもっていく道筋には3つ方法論がある。
評価益が乗ったところで堅実に利益をとりにいく「利益確定売り」、計らずも評価損を生んでしまったときに一定の比率内で実損失を確定させる「損失確定売り」、そしてもう一つは、相場全体に過熱感が出て調整入りの可能性が高まった段階で実行する「総手仕舞い」である。
この「3つの売りの手法」を適切かつ着実に実行することによって、ポジション・ゼロとなり、リスクゼロが実現する。本書が目的とするのは、この一点に尽きる。
リスクゼロのポジショニングは、いわば投下資金をすべてキャッシュ化した状態である。相場全体の調整が完了すれば、下落した安値が直ちに最高の投資チャンスになるのはいうまでもない。
なお、本書は投資顧問会社オフィス出島の代表・出島昇と主席アナリストの宝徳政行の共著である。第1章から第4章までを出島が、第5章を宝徳が執筆を担当した。本書の冒頭でお断りしておきたい。
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著者プロフィール
出島 昇(デジマ ススム)
長崎市生まれ。九州大学大学院経済学博士課程修了。サービス関連会社勤務を経て、98年、投資顧問会社・オフィス出島を設立。大学講師として活躍するかたわら、ネット投資家を中心とする個人投資家の資産形成に向けた助言活動を精力的に展開している。柴田法則の第一人者として知られ、2004年には清光経済研究所代表取締役に就任。「資産形成セミナー」などを通じて柴田罫線の普及に貢献している。主著に『サラリーマンの私が株で大成功した』(土屋書店)、『柴田罫線実践ノート』(アールズ出版)、『週末「株」投資で大儲け!』(ダイヤモンド社)、『株を知らない人ほど勝てるタイミング投資術』(ソフトバンクパブリッシング)、共著に『究極のハイリターン投資法』(東洋経済新報社)、『売りの技術は儲けの技術』(アールズ出版)がある。
宝徳 政行(ホウトク マサユキ)
兵庫県生まれ。少年時代はリトルリーグの日本代表選手として活躍した野球少年。その一方で、小学生時代から株式投資に興味を持ち、以後、現在に至るまで独学で株式投資、とくにテクニカル分析を修得した。高校卒業後、神戸市の東証1部上場会社でサラリーマン生活を経験。25歳で独立、会社社長に。会社経営の現場で経営、経済を学ぶかたわら、独自の投資理論に基づいた株式投資や商品先物投資で高い成果を上げる。阪神大震災が契機となった人生の転機に、投資の世界への転進を決意。縁の深い長崎へ移住し、出島昇氏と運命的な出会いを果たす。現在、オフィス出島・主席アナリスト。共著に『売りの技術は儲けの技術』がある。
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