
シリーズ・叢書「岡山学」の本一覧
発行:吉備人出版 この版元の本一覧
A5判 116ページ 並製
定価:1,400円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-86069-218-6 C0025
在庫あり
奥付の初版発行年月:2008年12月 書店発売日:2008年12月14日
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「旭川」の下流域と河口域をテーマに
干拓地の歴史や堤防・樋門など近代化遺産を紹介。
岡山城築城時における城下の水利用をはじめ、
興味深い内容が満載!
『岡山学』研究会のシリーズ第6弾。
目次
はじめに 亀田修一
一 近世児島湾北岸の干拓 安倉清博
二 近代の児島湾干拓 安川 満
三 旭川と岡山城 乗岡 実
四 古写真DBで見る昭和九年台風被害 北川文夫
五 不都合な岡山平野の真実 光成政和 84
六 旭川下流域と公民協働—アダプトプログラムを事例として— 金川幸司
あとがき 志野敏夫
前書きなど
はじめに
岡山理科大学『岡山学』研究会が刊行する、シリーズ『岡山学』がこの『旭川を科学するPart4』で六冊目になります。
岡山理科大学『岡山学』研究会は、一九九九年に岡山理科大学の総合情報学部の教員が中心になって、「岡山」という地域を対象に、自然科学、人文科学、情報科学などいろいろな方向から検討して、明らかにしていこうという目的で作られた研究会です。
これまで「岡山市朝寝鼻貝塚」、「備前焼」、「吉井川」、「旭川」などをテーマにシンポジウムを開催してきました。そしてシリーズ『岡山学』1として『備前焼を科学する』、同2として『吉井川を科学する』、同3〜5として『旭川を科学するPart1』、『同Part2』、『同Part3』を刊行してきました。今回は、昨年開催した第九回『岡山学』シンポジウム「旭川〜流域を科学するパート4〜」を一冊にまとめることにしました。
「旭川〜流域を科学するパート4〜」では、これまでのパート1・2が上流域から中流域を扱い、パート3で旭川下流域から児島湾干拓地にかけてのおもに自然科学に関わる内容を扱っていましたので、今回は旭川下流域から児島湾干拓地にかけてのおもに人文科学的な内容を対象としました。
まず、歴史学や民俗学が専門の安倉清博さんに、「近世児島湾北岸の干拓」というテーマで、児島湾北岸干拓地の歴史・用水・生活などについて述べてもらいました。
次に、考古学が専門の安川満さんに、「近代の児島湾干拓」というテーマで、近代の児島湾干拓に関わるオランダ人工師ムルデルの仕事、そして現在残っている干拓堤防・樋門などの近代化遺産について述べてもらいました。
三番目に、考古学が専門で、岡山城の発掘調査に長年携わってこられた乗岡実さんに、「旭川と岡山城」というテーマで、岡山城が旭川との関わりの中でどのように築かれ、旭川の水がどのように利用されたのかなどを発掘調査の成果によりながら述べてもらいました。
四番目に、データベースが専門の北川文夫さんに、「古写真DBで見る昭和九年台風被害」というテーマで、古写真データベースについて、そしてそのなかに登録されている昭和九年の台風被害の様子を現在の写真と対比させながら述べてもらいました。七六頁の図4に示された堤防決壊の場所は、乗岡さんが作成された五六頁の図2と並べてみるとその関わりが推測できそうです。
五番目に、旭川を管理する国土交通省岡山河川事務所の所長をされている光成政和さんに、「不都合な岡山平野の真実」というテーマで、岡山平野の特徴、過去の岡山の水害の実態などとともに、今後どのようにすればこの地域を守っていくことができるのかについて述べてもらいました。
最後に、地域政策やNPOなどが専門の金川幸司さんに、「旭川下流域と公民協働—アダプトプログラムを事例として—」というテーマで、行政と市民が地域にどのように関わるか、アダプトプログラムという河川などの清掃・美化などを住民たちが里親となって請け負う制度などについて述べてもらいました。
このように今回は、人文科学分野を中心に旭川下流域から児島湾干拓地までの地域を検討しました。それらが独立して、また相互に関連しながらこの地域を見ることによって、より多様な旭川下流域や児島湾干拓地の姿が見えてきたのではないかと思います。
ご活用いただければ幸いです。
二〇〇八年十一月一日 岡山理科大学『岡山学』研究会代表 亀田修一
版元から一言
「旭川」の下流域と河口域をテーマに
干拓地の歴史や堤防・樋門など近代化遺産をはじめ、
興味深い内容が満載!
著者プロフィール
安倉 清博()
一九七一年、岡山県生まれ。岡山市教育委員会・政田民俗資料館管理員。児島湾干拓地のひとつ「沖新田」にある資料館で民俗資料の整理や調査をしています。
上記内容は本書刊行時のものです。安川 満()
一九六七年、愛知県生まれ。岡山市教育委員会文化財課岡山市埋蔵文化財センター。主に特殊器台形土器や埴輪について研究。最近は近代の土木構造物などにも興味。
「特殊器台形埴輪の地域的動向」近藤義郎編『権現山51号墳』権現山51号墳刊行会 一九九一年。
『吉備の古墳 上』備前・美作(分担執筆)乗岡実・行田裕美編、吉備人出版 二〇〇〇年。
乗岡 実()
一九五八年、大阪府生まれ。岡山市教育委員会文化財課。考古学の立場から、備前焼や古代・中世・近世の城郭などについて勉強しています。
『鬼ノ城と大廻り小廻り』(共著)一九九九 吉備人出版。
「吉井川を上った瓦、下った瓦」『吉井川を科学する』二〇〇四 岡山理科大学『岡山学』研究会編 吉備人出版。
「近世城郭の成立と石垣」『信長の城・秀吉の城』二〇〇七 サンライズ出版。
北川 文夫()
一九五七年、群馬県生まれ。岡山理科大学総合情報学部。データベースの研究をしています。
「WWW上のページセットの抽出とそれを用いた検索」『DEWS,99論文集』一九九九年。
「野外調査のためのワークベンチ」『DB122-24』、二〇〇〇年。
「市内を中心とした投稿型古写真DBの研究と基礎実験」両備園研究論叢、第20集、二〇〇七年。
光成 政和()
一九六三年、広島県生まれ。国土交通省岡山河川事務所所長。岡山三河川の河川管理を通して、防災、水利用、環境保全などに幅広く取り組んでいます。
「川内川水害と災害復旧」 二〇〇七年度 土木学会(第四十三回)水工学に関する夏期研修会等。
金川 幸司()
一九五六年、兵庫県生まれ。岡山理科大学総合情報学部。行政とNPOの関係、住民参加および地域ガバナンスについて研究しています。最近は、イギリス労働党のパートナーシップ政策を中心に調査しています。
「協働における評価の現状と課題」自治体学研究、第95号、神奈川県自治総合研究センター、二〇〇七年。
『協働型ガバナンスとNPO—イギリスのパートナーシップ政策を事例として—』 晃洋書房、二〇〇八年。
「指定管理者制度とNPO—NPO支援センターの活動を事例として—」非営利法人研究学会誌、第10号、二〇〇八年。
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