発行:創風社出版 この版元の本一覧
四六判 348ページ 上製
定価:1,800円+税 総額を計算する
ISBN978-4-86037-097-8 C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年12月
書店発売日:2007年12月20日
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愛媛県警察本部地域課・鉄道警察隊の巡査部長、仙波敏郎(五七)が県を相手取って起こした国家賠償訴訟の判決が平成一九年九月一一日、松山地裁で言い渡された。仙波敏郎は現職警官として初めて、警察の組織的な裏金作りを告発、それにより不当な配転・処遇を受けていた。国賠訴訟はこれを違法として争ったものである。
彼の目的は、自らへの慰謝や身分の保全よりも、むしろ、警察の組織的な裏金作りを絶つことにあった。というのも、彼は、おそらく全国で唯一人、裏金作りのためのニセ領収書作りを拒否し続けてきた警官だったのだ。そのために彼がいかに出世の道を閉ざされ孤立させられてきたか、また、裏金作りとその仕組みの保持がいかに巧妙に大規模に行われてきたか、裁判において、驚きの事実が次々と明らかになっていく−−。
裁判長・高橋正は、仙波の主張をほぼ全面的に認め、県に請求の満額に当たる一〇〇万円の支払いを命じた。それはまさに正当な判決であった。しかし、歴史的ともいえる画期的な出来事でもあった。
本書は、彼がこの劇的な勝利を手にするまでの道のりを、裁判支援グループのメンバーであり、かつ彼の伴走者として共にこの裁判を戦ってきた著者が克明に報告するもので、警察という強大な組織と対峙した一巡査部長の1000日の記録である
目次
目次
勝訴の日/告 発/決 意/告発前夜/見せしめ/監 視/無関心
デタラメ/阿部問題/マスコミの責任/決算特別委員会/最初の尋問
本人尋問/高知・特別監査/幕引き決議/警乗手当て/情報流出
隠 蔽/人事委員会裁決/雑踏の中で/眠りこける知事/不作為の重奏
不正の共有/証 言/証言 二/明白な事実
発刊にあたって
経過//国賠訴訟 判決要
前書きなど
<あとがき>
この本は平成十七年七月から、同十九年九月までの間、「仙波さんを支える会」のホームページに連載した「ドキュメント 仙波敏郎」に加筆、再編集したものだ。
愛媛県警鉄道警察隊巡査部長、仙波敏郎が記者会見し、警察で長年、組織的な裏金作りがおこなわれてきたことを明らかにして以降、不当な配転を違法として争った国賠訴訟一審判決で、劇的な勝利を手にするまでの道のりが記録されている。警察という強大な組織と対峙した一巡査部長の一〇〇〇日の記録である。国賠訴訟を初めとして、四件の訴訟が起こされ、いまも争いは続いている。
支える会は、当初、仙波の告発に伴って起こされる裁判の支援を主たる目的に発足、活動してきた。現職の警察官で、警察を蝕み続けてきた裏金問題を告発したのは後にも先にも仙波ただ一人だ。まさに衝撃的な告発記者会見だった。マスコミはこぞってこのニュースを伝えたが、それもつかの間、次から次に起こる新しいニュースに目を奪われ、まだ何一つ解決をみていないこの問題を掘り下げて伝えようとはしなかった。表面的に、急に思い出したように、ごくわずかのスペースを割いて事件の続報を伝えるだけであった。
予想されたことではあったが、熱しやすく、冷めやすいマスコミの正体を見る思いがした。
僕は支える会として直接情報を発信することの必要性を痛感し始めた。
そこで、ホームページを立ち上げ、その中で「ドキュメント 仙波敏郎」という連載を企画し、同時進行の形で、告発以後の動きを伝えてきた。何が警察の犯罪の解明を妨げているのか、仙波の捨て身の告発をいかにして生かすか、生かすべきなのか、その道筋を探ることにも意を用いたつもりだ。
連載を書くにあたって、どのような形がよいのか頭を悩ませたが、結論として、仙波と行動をともにしてきた僕の目で見たもの、感じたものを僕の言葉で書く方法を選んだ。
仙波の言葉を引用することは極力避けた。
(中略)
果たして、この書き方が良かったのかどうかは読者の判断に委ねたい。(後略)
(「発刊に当たって」より)
著者プロフィール
東 玲治(ひがし れいじ)
昭和23年生まれ。
松山商科大学(現・松山大学)経済学部卒業。昭和46年4月、サンケイ新聞に入社、17年間を記者として過ごす。同62年退社。愛媛県松山市で月刊誌「政経ジャーナル」を発行。
平成17年3月、同誌廃刊。
その後、「仙波敏郎さんを支える会」世話人、現在に至る。
著書 『記者物語』創風社出版刊
『続・記者物語』創風社出版刊
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