発行:めこん
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A5判 482ページ 上製
定価:3,800円+税 総額を計算する
ISBN978-4-8396-0176-8(4-8396-0176-3) C3030
在庫あり
奥付の初版発行年月:2004年10月
書店発売日:2004年10月22日
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今、アジアの国境地帯がもっともおもしろい——「境域への着目、境域からの視点」がアジア研究のポイントです。この10年間、東南アジアは猛烈に動いてきました。特に変化がはげしかったのは、各国の中心である首都ではなく、「境域」、つまり国境地帯です。その変化はあまり日本のマスコミには伝えられていませんが、ここに集まった10名の研究者はいずれも鋭い嗅覚で境域の変容をかぎつけ、そのダイナミズムをじっくり観察してきました。本書はその報告です。社会学系の専門書ですが、地域のひろがりやテーマの面白さから、アジアに関心のある一般の読者にも興味を十分に満たしてくれる本です。
目次
第Ⅰ部 民族の位相
第1章 歴史のなかの民族境界——ボルネオ島西部国境社会における村落と国家
第2章 ジャワで<華人>をどう識るか——同化政策30年の後で
第3章 近くて遠い隣人——タイ・ラオ民族間関係の歴史的展開
第Ⅱ部 宗教と国家
第4章 活きる<周縁>、揺らぐ<中心>——移動するタイ系民族の国境域での仏教実践
第5章 タイ・ビルマ国境域の<カレン>から見る民族と宗教の動態
第6章 第6章 <正しい>宗教の政治学——マレーシア国境海域におけるイスラームと国家
第Ⅲ部 文化の再編
第7章 イスラーム国家マレーシアに見る仏教徒シャム人のアイデンティティ
第8章 フィリピン産織物ニピスの文化的意味変容をめぐって
第9章 現代インドネシアの文化政策と地域アイデンティティ——リアウ州のムラユ化の政治過程
前書きなど
ここに上梓する本は、1999〜2001年度にかけて行なわれた研究プロジェクト「東南アジア社会変容過程のダイナミクス:民族間関係・移動・文化再編」の成果をまとめたものである。この研究は、多民族・多宗教からなる東南アジア社会の変容過程の動態を、20世紀の歴史的脈絡に位置づけ、民族間関係・移動・文化再編をキーワードとしながら、フィールドワークを通じて学際的、総合的に把握することを目標に実施された。
研究参加者は、日本人7名、マレーシア人とタイ人がそれぞれ1名の計9名で、人類学、社会学、歴史学を学問的専門としつつ、東南アジアをフィールドないし研究の場としてきた人たちである。研究の成果は、2002年4月に、プロジェクトと同じ題名の報告書として公表された。報告書所収の論文に大幅な加筆・修正を施し、1本の英文論文を日本語に翻訳して1冊にまとめたのが本書である。本書の研究対象地域は、ビルマ(ミャンマー)、タイ、ラオスの東南アジア大陸部の3カ国と、インドネシア、マレーシア、フィリピンの東南アジア島嶼部の3カ国、計6カ国である。1冊の本で東南アジア諸地域の社会と文化をこれだけ広域かつ多面的に論じたものは、おそらくこれまでないと言ってよいであろう。
著者プロフィール
加藤剛(カトウツヨシ)
1943年生まれ。コーネル大学Ph.D(社会学)
現職:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 教授
専攻:比較社会学
現在の研究関心:東南アジアの文化と政治の動態、スマトラの村の20世紀
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