NGO東北タイ活動記イサーンの百姓たち
松尾康範
発行:めこん
この版元の本一覧
四六判 216ページ 並製
定価:1,600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-8396-0168-3(4-8396-0168-2) C0030
在庫あり
奥付の初版発行年月:2004年01月
書店発売日:2004年01月27日
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※お支払いは郵便振替(到着後後払い)・クレジットカード(VISA、MasterCard、DC、JCB、AMEX、Diners、Nicos、UFJ)がご利用になれます
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紹介

タイの最貧地帯と言われる東北地方(イサーン)をグローバリゼーションと消費文化の嵐が荒れた。農民たちは有機農業、地場の市場つくりなど、知恵を絞り、力を合わせて、苦境を切りぬけた。支援した日本のNGOはそこから何を学んだのか。タイと日本、誇り高き「百姓」たちが手を結んだ活動の記録。NGOに興味を持つすべての人にとって必読の1冊。

目次

【目次】
プロローグ 出会いの旅
第Ⅰ部 イサーンの人とくらしの物語
第 章 舞台は東北タイ
第 章 変容するイサーン
第 章 グローバリゼーションとイサーンの智慧
第 章 スースー・バンドと生きるための歌

第Ⅱ部 もうひとつのイサーンを求    めて
第 章 おすそ分けの経済をつくろう
第 章 むらとまちを結ぶ市場へ
第 章 ふるさとの森をふたたび子どもたちへ
エピローグ タイと日本、人々の思      いがつながって

前書きなど

ずいぶんと贅沢をした。多くの人に出会い、勇気と優しさをもらった。僕たちがすすめる地産地消活動も、地域の市場を人々の行き交う場として、一人一人が持つ勇気と優しさを分かち合うことにあった。
出会った多くの仲間たちの総称として、本のタイトルに"百姓"という言葉を用いた。知り合いの農民たちがよく発する言葉で、彼らはその字の通り、自らが持つ百の多様性を存分に活かして生きていた。農民だけではなく、この物語に登場する音楽家、活動家、NGOワーカーすべての人たちが百姓だった。自分が持つ個性と多様性を生かし、農業を得意とする人は農業を営み、NGOの性分にあった人がNGOの活動に参加し、音楽を愛する人が音楽を愛しつづけるといった具合に、伸び伸びと生きている人たちだった。国際分業、国際競争という大それた言葉を好む人たちから見たら、ちっぽけな生き方をしているかのように映るかもしれないが、彼らは目の前に見えるところの人と物を大切にしながら、自分の役割分担を明確にしていた。
どの章に出てくるどの人たちもその方面では力のある人たちで、最後の七章で紹介している日本の地域グループに参加している人たちも、行き着くところまで来た日本社会に対して、地域を基礎に先駆的な対案、人々による真の道を拓いている仲間たちである。
今の時代、僕たちは自らの手で物を作らない社会に生きている。農民たちは農業の土離れを懸念するが、農業分野だけではなく、生産される物のほとんどが直接人間の手を必要としないで作られている。僕たちは、本来最も必要な生きる力を忘れ、自分が所属する組織、場所から一歩離れてしまうと何も出来ないという構造に当てはめられている。タイや中国に日本の工場が移転すれば、日本は空洞化して、百姓になれなかった多くの労働者が路頭に迷う。エリート企業戦士がいきなりホームレスへと転身するようなことも起きる。
こうしたグローバル化が進むことで起きている現実を切実に捉えて、「地域と地域が持つ叡智を紡ぎ、分かち合うことで、僕たちの大きな潮流を創り上げていこう」という思いを噛み締めながらこの本を書いた。

版元から一言

NGOに興味を持つすべての人にとって必読の1冊。タイと日本人、人々の思いがつながるこの1冊!

著者プロフィール

松尾康範(まつおやすのり)

1969年生まれ。1990年からJVC(日本国際ボランティアセンター)の活動に関わる。94年にJVCボランティアとして1年間、東北タイ・ブリラム県の農村に滞在。帰国後2年間NGO「むらとまちのオルタ計画」に所属し、97年からJVC東京事務所にてタイ事業担当。2000年からタイ東北部コーンケーン県に駐在し、2002年からJVCタイ現地代表。

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