シリーズ・叢書「メンタルヘルス・ライブラリー」の本一覧
発行:批評社 この版元の本一覧
A5判 192ページ 並製
定価:1,800円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-8265-0504-8 C3047
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年05月 書店発売日:2009年06月01日
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精神科医療は自殺といかに向き合うのか。人はなぜ自殺するのか。自殺は予防できるのか。自殺対策基本法や自殺総合対策大綱は機能しているのか。
1998年に自殺者数が3万人(年間)を超えて以来、大きな社会問題としてクローズアップされた。日本は、旧ソ連邦、東欧諸国についで先進国ではもっとも自殺率の高い国だが、自殺率は完全失業率と恐ろしいほど一致している。中高年世代の男性の自殺増加が全体の自殺率を押し上げているが、この間の市場原理主義の台頭によって旧来の価値観(終身雇用制、年功序列賃金体系)が崩壊し、成果主義と自己責任・自己決定という国や企業の責任放棄に近い政策(非正規雇用、請負・派遣労働の自由化)によって格差は増大し、自殺大国に変貌したと言える。バブル崩壊後の地域や家族関係の崩壊によって、拠るべき心の絆を断たれてしまった多くの人は、うつ病態から自殺へと駆り立てられるケースが圧倒的に多い。精神科医療の質的・量的充実と医療機関へのアクセスの利便さ、そしてメンタルヘルスについての普及・啓発によって自殺予防の方法を多面的に検証する。「精神医療」53号の特集=「自殺と向き合う」に新たな書き下ろし原稿を収録した総力編集。
目次
[巻頭言]精神科医療は自殺と如何に向き合うのか(岡崎伸郎)
[座談会]自殺をどうとらえるか(立岩真也+雨宮処凛+岡崎伸郎+浅野弘毅[司会])
労働者の自殺対策(島悟+高野知樹+吉村靖司)
自殺、その社会構造的問題に立ち向かうために(清水康之)
自殺に向き合う(渡邉直樹)
自殺対策における精神科救急医療の役割(大塚耕太郎ほか)
自殺抑止力について-いのちの電話は役に立っているのか(斎藤友紀雄)
自殺と向き合う-臨床の場から(小高晃)
自殺(予防)をめぐる「物語」としての精神医学的知識の普及と自死遺族(藤原信行)
自殺予防の原則と断想(岡村達也)
仙台市の高齢化団地における自殺一次予防の地域介入事業について(粟田主一)
『自殺対策白書』を読む(浅野弘毅)
資料1 自殺対策基本法
資料2 自殺総合対策大綱
関連リンク
著者プロフィール
浅野 弘毅(アサノ ヒロタケ)
1946(昭和21)年 宮城県生まれ
1971(昭和46)年 東北大学医学部卒業
1983(昭和58)年 仙台市デイケアセンター所長
1989(平成元)年 仙台市太白保健所長兼仙台市デイケアセンター所長
1993(平成15)年 仙台市立病院神経精神科部長兼老人性痴呆疾患センター室長
2004(昭和16)年 東北福祉大学総合福祉学部教授兼認知症介護研究・研修仙台センター副センター長
著書
『精神医療論争史』(批評社)
『精神科デイケアの実践的研究』(岩崎学術出版社)ほか
岡崎 伸郎(オカザキノブオ)
1958年生まれ。東北大学医学部卒業。小高赤坂病院診療部長、東北大学医学部附属病院精神科病棟医長をへて、2000年から仙台市精神保健福祉総合センター所長。著書に、『精神分裂病 臨床と病理1・2』(共著、人文書院)など。訳書に、『米国精神医学会治療ガイドライン 精神医学的評価法』(共訳、医学書院)。
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