発行:批評社
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四六判 216ページ 上製
定価:1,800円+税 総額を計算する
ISBN978-4-8265-0420-1(4-8265-0420-9) C1036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2005年04月
書店発売日:2005年04月28日
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紹介
我われが日々呼吸する時代の「空気」、ジェンダーとメディアの成分を分析し、季節=時代の変わり目を測定する、男女共同参画社会および9・11以降のジャーナリズム批評。男女平等思想へのバックラッシュの発生と、その時代的文脈を考える。
目次
Ⅰ 問題群としてのメディアとジェンダー
1 メディアについての理解と、求められる文化実践
2 教育課題としての「メディア表現とジェンダー」
3 女性のアナウンサーの置かれた構造——「出たい」から「伝えたい」へ
4 メディアと上手につきあうために
5 ジェンダー表現とメディアリテラシー
6 ジャーナリズムの課題としての多文化社会におけるジェンダー
7 発表された内閣府によるジェンダー表現のガイドライン——『男女共同参画の視点からの公的広報の手引』から
8 報道における女性の現在——ジェンダーに開き直ったメディア
Ⅱ もうジェンダーの罠にはかからない
1 解放としてのジェンダー、挑発としてのジェンダー
2 Q&A セクシュアリティとセクシュアル・ライツ
3 教育において必要とされるジェンダー平等の視点
4 Q&A 共働きの夫は、家のことを何もしません。
5 中学生の意識調査にみるダブルスタンダードとその受容
6 「見た目」と「思い込み」で、人をくくらない社会へ
7 女と男の人生すごろく
8 「居場所」とジェンダー
9 性別を間違えられる話
10 人生の可能性の開放度と女性の人権——退学してゆく学生の例から
Ⅲ ナショナリズムとジャーナリズム
1 小泉内閣に関する世論調査の問題点(メディア時評・二〇〇一年五月)——情緒的高支持率への危惧
2 二一世紀最初の国政選挙と八・一五報道(メディア時評・二〇〇一年八月)——考えさせないメディアの影響と考えさせるメディアの非影響と
3 米「同時多発テロ」と映像による人類史的呪縛(メディア時評・二〇〇一年一一月)——「戦争」と言い換え、「報復」を正当化するディスクールとともに
4 「メディア不信」の構造と数かずの報道規制法案(メディア時評・二〇〇二年三月)——「陰気な愉しみ」としての「魔女狩り」が同根に
5 キャンペーンからプロパガンダの時代へ(メディア時評・二〇〇二年六月)——フェミニズムへのバックラッシュを事例として
6 「九・一一報道」と「九・一七報道」(メディア時評・二〇〇二年九月)——憎しみと報復を避けるために
7 失われる、サブカルチャーのカウンター性(メディア時評・二〇〇二年一二月)——フォークルの時代と現代
8 米英によるイラク戦争の報道は何を語ったか(メディア時評・二〇〇三年三月)——「二一世紀型戦争ジャーナリズム」という悪しき課題を前に
9 広告は社会の開放性が高まってこそ活性化する
10 「良質なCM」とは何か——ギャラクシー賞受賞作品の分析から
11 CM時評'03・'04
12 書評 どうすれば日本語力の崩壊をくい止められるか 樋口祐一『日本語力崩壊——でもこうすればくい止められる』
13 書評 面白くてためになる講談社文化のメディア論 佐藤卓己『「キング」の時代——国民大衆雑誌の公共性』
14 書評 検閲の時代を再び迎えないために 立花隆『「言論の自由」vs.「●●●」』
15 書評 新夕刊紙がきざんだ七〇年代の同時代史 馬見塚達雄『「夕刊フジ」の挑戦——本音ジャーナリズムの誕生』
16 自著紹介 女性問題を所轄する自治体メディアに支えられた評論集として 諸橋泰樹『ジェンダーの罠——とらわれの女と男』
あとがき
前書きなど
メディアがつくるジェンダー
マス・メディアは空気のように当たり前の存在としてそこかしこに遍在し、しかもその成分に特に注意を払わないまま私たちはそれを吸って生きています。生物学的存在であるヒトは長い時間をかけて、家族や地域、学校といった外部エージェンシーからの情報を身につけながら社会的存在である「人」になって行きますが、現在ではマス・メディアがその「人間化」に大きな役割を果たしていると言って間違いありません。
「人になる」ということの中には社会的・文化的に規定された「女性になる」「男性になる」ということも含まれていて、家族・地域や学校、そしてメディアは、子どもを既存の「女性」や「男性」に仕立て上げてゆくとともに、おとなになった人びとに対しても既存の「女性像」や「男性像」についての観念を植えつけます。ジェンダーにとらわれない社会づくり、つまり既存の女性・男性規範にとらわれない平等なあり方と両性の共同参画が志向されるべき二一世紀にあっては、この三つの外部エージェンシーの持つ顕在的・潜在的な性別形成機能を問い直すことが求められます。なかんずく空気のようなメディアの成分や機能を知ることは、私たち現代人にとっては必須の実践課題と言うことができるでしょう。
版元から一言
●装画=石塚アキ
●装丁=臼井新太郎
著者プロフィール
諸橋 泰樹(モロハシ タイキ)
■一九五六年生まれ。フェリス女学院大学文学部教員。
■専攻:マス・コミュニケーション学、女性学、社会学。
■著書:『ジェンダーというメガネ』(フェリス女学院大学)、『ジェンダーの語られ方、メディアのつくられ方』(現代書館)、『ジェンダーの罠』(批評社)、『季節の変わり目』(批評社)、『雑誌文化の中の女性学』(明石書店)。近刊に『メディアの女性学』(明石書店)を予定している。共編著『ジェンダーからみた新聞のうら・おもて』(現代書館)、『女性雑誌を解読する』(垣内出版)、共編訳書『メディア・セクシズム』(垣内出版)。その他。
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