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〈さるぐつわ〉の祖国 古川利明(著/文) - 第三書館
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〈さるぐつわ〉の祖国 (サルグツワノソコク)

社会一般
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発行:第三書館
四六判
496ページ
上製
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-8074-1144-3   COPY
ISBN 13
9784807411443   COPY
ISBN 10h
4-8074-1144-6   COPY
ISBN 10
4807411446   COPY
出版者記号
8074   COPY
Cコード
C0031  
0:一般 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2011年10月
書店発売日
登録日
2011年9月20日
最終更新日
2012年6月18日
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紹介

●横田めぐみ「拉致完了」の暗号無線を傍受していた日本の公安警察。●「蓮池薫は私を拉致しに北から来た」と証言の愛知県元小学校教員。●「北で起きたことを話すと、残留被害者が戻れない」は本当なのか?などなど、拉致問題タブーに挑戦、万人の疑問を解明する話題の1冊!

目次

はじめに 日本に帰国後も嵌ったままの「さるぐつわ」
 日本警察は拉致情報をリアルタイムで無線傍受/4
 横田めぐみさん拉致の「任務完了」も傍受/5
 盗聴機関の秘密優先で拉致容疑者を立件せず/8
 拉致被害日本人は「数十人から三百人」/9
 祖国に帰ってもとれない「さるぐつわ」の正体は?/10

第1章 拉致問題は〝元日本人〟金正日の〝ウラの朝鮮戦争〟だ
 拉致を指揮していたのは「金正日本人」だ/11
 「横田めぐみさんを探すポスター」も北へ〝拉致〟/15
 金成柱大尉が「金日成将軍」に変身/18
 北の主張に従うと、金正日は「日本人」として生まれた/21
 スターリニズム嫡流の北朝鮮国家/24
 「ウラの朝鮮戦争」としての拉致問題/26
 「国家主席」を廃止、国のトップは「国防委員長」/30
 政府も軍も党のコントロール下にある/33
 映画オタクから「拉致オタク」に変身?/35
 「日本人拉致」のふたつの効果的利用法/36
 日本経由で韓国潜入の工作員は数百人/41
 「出身成分」という名のカースト的身分制度/43
 日本では「学習組」という名のヒエラルキー/46
 「調査部」「連絡部」「作戦部」がテロや拉致担当/50
 国家を維持していくために必要な「暴力装置」/55
 スターリン的粛清の嵐の後に金日成独裁完成/57
 金日成神格化の道具としての「主体思想」/60
 朝鮮流の文化大革命としての主体思想化/63
 映画を通しての「金正日後継者」足固め/66
 主体思想を体系化してみせたのは金正日の〝先生〟黄長〓/67
 「党中央」という名の金正日の功績による二代目即位/70
 「後継者」金正日の〝成果〟としての、日本人拉致/71
 金正日の過剰な「思い入れ」とこだわりによる日本人拉致/73
 金正恩の日本語教師は日本人拉致被害者?/76
 ブランデーを「イッキ飲みしたら百ドル」(金正日)/80
 「ちょっとタバコを買いに」日本へ侵入する北朝鮮工作員/82

第2章 「金大中拉致」と「日本人拉致」をつなぐもの
 角栄が事前に「条件付了承」していた「金大中拉致」/88
 文世光事件のカゲに「大同江」と「洛東江」/91
 70年代には北の在日秘密工作機関が約50/98
 「在日朝鮮人」イコール「朝鮮総連系」ではない/101
 金大中を支えた多くのシンパが日本にいた/104
 北朝鮮が利用した、左翼インテリの思い込み/106
 北朝鮮評価が180度転換した、小泉訪朝後の「拉致バブル」/109
 日朝国交正常化とカネの動きの連動性/112
 小泉訪朝の「成果」は大略、金大中の仲立ちどおり/120
 「拉致被害者八人死亡」で、北朝鮮バッシングの嵐に突入/124
 「よど号案件」は金正日案件そのものである/129
 よど号メンバーの結婚相手も金正日が決裁/133
 欧州から若い日本人を北へ連れてくる「工作員」活動/135
 北へ連れていく前に「了解活動」と「組織の承認」/139
 よど号グループ内では「男性上位」が徹底/142
 ニセドルを本物に交換させて、金正日が「スゴヘッソ(ご苦労)」/146
 国家経済は「第一経済」と「第二経済」と「党の経済」の三つ/149
 よど号メンバーリーダー田宮高麿の急死と金正日による謀殺説/150
 拉致問題解決の対象者は「約七十人」/156
 「同志同朋の繁栄のため、万景峰号で北へ向かった」/163
 山梨で失踪の山本美保は山形で遺体発見?/165
 「日本人拉致」の功績で権力基盤を確立させた金正日/170
 「1960年に行方不明、北で82年に日本語教師」の木村かほるさん/174
 北の統治システムの根幹に直結する「拉致問題」/175

第3章 タブーとしての「拉致問題」
 「個別取材の自粛」という「節度ある取材」/178
 「救う会」と「家族会」を取り仕切った超タカ派コンビ/182
 拉致議連がさらにすすめた「家族会」の右傾化/189
 「北朝鮮タブー」から「拉致被害者タブー」への急転換/193
 蓮池薫の子供のインタビューを断ったTBSと共同/195
 「週刊朝日廃刊騒ぎ」になった地村夫妻インタビュー/197
 「未帰還拉致被害者情報を報道するのは利敵行為」/203
 「政府の方針に疑念を生じさせる発言」を許さない〝検閲〟/206
 「拉致」を否定して、北と日本を行き来する寺越武志/211
 「慎太郎と大作の握手」+拉致バブル=右傾化路線/218
 拉致被害者帰国の後方支援としての創価学会の力/224
 拉致バブルが結集軸となった「時代の右傾化路線」/227
 「救う会」に結集した人々から現れた、テロ指向の行動派/235
 「救う会熊本」理事が「建国義勇軍」テロで逮捕/239

第4章 直撃・帰国者五人の〝見えないさるぐつわ〟
 「仕事が終っても話すことはない」(地村保志)/246
 「せがれにはどんどん喋れ」と言ってる(地村保)/249
 「蓮池は今でも総連を通じていろいろ報告しとると思う」(地村保)/250
 「パチンコ屋が『おたくの息子は北で暮らしてる』」(地村保)/253
 「小泉訪朝がなければ、娘は工作員にさせられた」(ジェンキンス)/254
 ジェンキンス自身も、「工作員」任務に従事か/266
 「あなたが北に戻らなくても、どうしようもない」/270
 朝鮮語の初歩は横田めぐみが曽我ひとみに教えた/276
 「横田めぐみさんに何をしているか、聞いてはまずい感じだった」/280
 「私の意志で話さないと決めてます」(曽我ひとみ)/282
 「薫の心は今でも平壌にいる」(蓮池ハツイ)/285
 「兄貴、そうだろ、ウン?」と蓮池薫/288
 「薫の翻訳は工作員の日本浸透用の資料では」(蓮池透)/295
 北朝鮮時代のことはほぼ皆無の、蓮池薫の「手記」/297
 「工作員になって海外の日本大使館に駆け込む」(田口八重子)/302
 「日本の意思を金正日に伝える側近なし」(蓮池薫)/306
 「ルートを通さない人には、今後とも取材に応じない」(蓮池薫)/309
 喋らないから、「北のスパイだ」と言われることもある/314

第5章 「蓮池薫が私を拉致しに来た」(元小学校教諭・横井邦彦)
 拉致被害者が工作員となって日本「密入国」/317
 拉致被害者が日本で拉致未遂事件を起こす/319
 「私の拉致未遂については、蓮池薫が語るべき」(横井邦彦)/321
 「私は鵜飼いの鵜だ」と「蓮池薫」は言った/329
 蓮池薫は百人くらいいる日本人工作員のリーダー格/331
 「当時の左翼の活動家が亡命するなら、北朝鮮より中国」/336
 「横井証言は嘘」発言の重村智計が流す「金正日死亡説」/340
 二重の〝拉致被害者〟としての蓮池薫/343

第6章 「食い物」にされていった「拉致問題」
 拉致工作員「辛光洙」も元は拉致被害者/349
 「オマエのあっちにいる家族がどうなっても知らんぞ」/357
 「私は〝原〟という日本人になったんだ」/362
 「もしかしたら地下に潜るかもしらんよ」で、銃殺/366
 北での事実を公にすることが、いちばん重要な対抗手段/371
 「何だ、これは横田めぐみじゃないか」/375
 「現代の神隠し」は「北朝鮮の拉致」であった/379
 「外国情報機関が関与か」と遠慮がちに書いたサンケイ新聞/384
 「家族会」と「救う会」の〝純粋な〟スタートから、タブーへ/389
 拉致バブルによる「救う会」のカネにまつわる内紛/394
 拉致被害者の生死にまつわるタブーの呪縛/398
 「救う会新潟」へのヤクザの関与と内紛の暴力化/401
 政府は確証あっても、拉致認定者の数を増やしたくない/408
 「救う会」は〝水戸黄門〟、「家族会」は〝葵の御紋の印籠〟/410
 「救う会」の許可なしに「家族会」に取材できないムード/414
 拉致バブルに翻弄された脱北者安明進/417
 拉致問題なくして安倍政権なし/422
 「拉致ビジネス」を徹底させた安倍晋三/423
 「拉致問題解決なければ国交正常化なし」の自縄自縛/425
 「家族会」「救う会」に渡っていた数千万円の官房機密費/427
 拉致問題が解決してしまうと拉致利権も消えてしまう/429
 一番恐れていたのは、曽我ひとみの「もう、北に帰る」/431
 「孫に会いたいが、皆が行きたいというのでないと、行かない」/432
 「めぐみさんは死んでいる」(警視庁副総監)/434
 横田めぐみのDNA鑑定をミスリードした警視庁/438
 DNA鑑定を担当した人物の突然の抜擢人事/442
 組織存続のため、何が何でも被害者は生きていてほしい/444
 ケータイ所持だけで処刑される国での生存は?/446
 「救う会」は運動を続けるために「返せ、返せ」を連呼/452

第7章 「さるぐつわ」と「拉致問題」の核心Q&A
 彼らは政府にも「家族会」にも「救う会」にも真実を語っていない/454
 「さるぐつわ」について/454
 マスコミによる「拉致被害者タブー」も「さるぐつわ」の一因/455
 北での体験をオープンに語ることで、拉致問題解決へ/457
 日本政府のホンネは「あんまり喋るな」/458
 生存する拉致被害者の帰国のために喋るべきだ/459
 全員が「ホントのことを言いたい」と思っているはず/462
 「拉致問題そのもの」について/463
 金正日の「人となり」と密接不可分な「拉致問題」/463
 「拉致」によって「戦争をしかけている」という側面もある/465
 民主政権下でも「すべてが劇的に解決する」ことはありえない/467

あとがき
 家族会メンバーは皇室並みの〝神聖不可侵〟/470
 「さるぐつわ」の要因は北だけでなく日本にもある/471
 「北朝鮮の真相」を語ることが拉致問題解決の第一歩/473

主要参考・引用文献/475

著者プロフィール

古川利明  (フルカワ トシアキ)  (著/文

1965年、新潟県生まれ。1988年3月、慶応義塾大学文学部(仏文学専攻)卒業。同年4月、毎日新聞社入社。大阪本社社会部、高知支局、姫路支局、大阪本社社会部(東京本社政治部、高槻駐在)を経て、1994年8月退社。その間1994年には首相官邸で、毎日新聞東京本社政治部記者として、細川首相の「総理番」記者を務める。1996年1月、東京新聞(中日新聞東京本社)入社。首都圏部「TOKYO発」取材班を経て、1997年7月退社。現在、フリージャーナリスト。

上記内容は本書刊行時のものです。