版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
松下圭一 日本を変える 大塚 信一(著) - トランスビュー
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文電話番号:
注文FAX番号:
注文メール:
注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

取引取次:
八木     ト・日・他     書店
トランスビュー     書店(直)
直接取引:あり
返品の考え方: 取次ルートは買切返品不可/直接取引は返品可

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

松下圭一 日本を変える (マツシタケイイチ ニホンヲカエル) 市民自治と分権の思想 (シミンジチトブンケンノシソウ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
四六判
縦195mm 横140mm 厚さ29mm
重さ 495g
357ページ
上製
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-7987-0155-4   COPY
ISBN 13
9784798701554   COPY
ISBN 10h
4-7987-0155-6   COPY
ISBN 10
4798701556   COPY
出版者記号
7987   COPY
Cコード
C1031  
1:教養 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2014年11月
書店発売日
登録日
2014年10月15日
最終更新日
2021年7月7日
このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2014-12-07 毎日新聞
評者: 伊東光晴(京都大学名誉教授・経済学)
MORE
LESS

紹介

政治学者・松下圭一は、自治体と国家は対等であることを説き、自治体改革やシビル・ミニマムという言葉と理論を創造し、戦後の政治と社会を大きく変革した。また憲法は国家統治の道具ではなく、市民自治のためのものであると主張し、東大を頂点とする日本の法学界に衝撃を与えた。研究室をついに持たなかった、行動する政治学者・松下圭一の思想と行動の全貌を論じ、偏狭なナショナリズムを超えて、私たちが目指すべき市民政府の姿を明らかにする。

目次

まえがき

序 章 松下圭一とは
 多面的な存在 強く現実に働きかける 私との半世紀にわたる関係 この時代に松下圭一を読むということ

第一章 出発まで
空襲と大地震 最初の論文「習慣について」 発禁本もあった「市民文庫」 「東大学生新聞」編集長として 『政治学事典』の編集会議

第二章 ロック研究
1 ロック思想の前提
最初の著作『市民政治理論の研究』 ルネサンスと宗教改革 ホッブズ、ロック、ルソーの社会契約論の展開 
2 ロック研究――『市民政府論』を中心に
ロックの市民政治理論のエッセンス 『市民政府論』をめぐる三つの争点 自然状態における個人について 政府機構をどうつくるか 市民社会とは何か 自由・宗教・革命の関係 

第三章 大衆社会論争から構造改革論へ
1 市民政治理論の現代的展開
ロックからベンサムへ 「市民社会」から「大衆社会」へ 
2 大衆社会論争
大衆社会とは何か 五年以上続いた論争 「社会民主主義の危機」 上田耕一郎との論争 松下と上田の理論的射程の差 
3 構造改革論に向かって
江田三郎との出会い 一九六〇年前後の政治状況 派閥抗争の激化と江田三郎の敗北 構造改革論とは何だったのか 

第四章 自治体改革、シビル・ミニマム、都市政策
1 自治体改革と革新市長の群生
自治体はムラと変わらない 自治体改革の三原則・五課題 革新自治体の群生 
2 シビル・ミニマム
美濃部都政のシビル・ミニマム計画 シビル・ミニマムの思想とは シビル・ミニマム計画の具体化 四〇年後の理論再編 
3 都市政策の構築
都市構造の改革 新しい都市の新しい生活様式 都市化の歴史的考察 都市政策の科学的思考とビジョン 都市政策の思考方法の転換 自治体計画のつくり方 市民はどのように参加するか――「武蔵野方式」 

第五章 市民自治の憲法理論
1 市民参加と法学的思考
時代錯誤の官治・集権型の憲法論 『憲法』違反の行政法学をどう変えるか 市民共和国をつくるために 
2 戦後憲法学――その理論構成と破綻
「国民主権」の意味 シビル・ミニマムを『憲法』に活かす 地方公共団体から自治体へ 戦前を継承する戦後憲法学
3 憲法理論の再構築にむけて
憲法理論の八つの問題性 
4 「整憲」の重要性
今もつづく時代錯誤の憲法学 自治体基本条例もまた憲法である

第六章 市民文化の可能性
1 〈市民〉的人間型
「市民」の歴史的意味と可能性 市民の自由と自発性 
2 婦人問題への着目
新しい「婦人理論」の必要 
3 市民参加、職員参加
集権的権威との対決 職員参加の理論構成 
4 市民文化の可能性
行政に文化はつくれない 政治概念としての市民文化 市民文化の自律と水準 

第七章 政策型思考と制度型思考
1 政策型思考とはなにか
雄大な構想 市民が政策形成するために 
2 制度型思考の構造転換
政策法務の必要 自治体法務は自治体財務を要請する
3 基本条例と自治体再構築
不可欠な自治体基本条例 自治体再構築のために 

第八章 市民法学の提起
1 官僚内閣制から国会内閣制へ
日本の政治の分水嶺 官僚法学転換のきざし 行政の驚くべき劣化 政治と行政の峻別 国会改革のための七つの提言 
2 政治学と法学の分裂
なぜ講壇法学に陥るのか 市民法学を生むために 

終 章 成熟と洗練――日本再構築に向けて
独自の思索はいかにして生まれたか 救いはあるか
確かな希望

私の仕事  松下圭一

あとがき

著者プロフィール

大塚 信一  (オオツカ ノブカズ)  (

1939年、東京生まれ。国際基督教大学卒業。63年、岩波書店に入社し、雑誌『思想』、岩波新書編集部を経て、「岩波現代選書」「叢書・文化の現在」「新講座・哲学」などを企画・編集。また編集長として季刊誌『へるめす』を創刊し、学問・芸術・社会にわたる知の組み換えと創造を図る。97年~2003年、代表取締役社長。現在、社会福祉法人日本点字図書館理事、東アジア出版人会議最高顧問。著書に『理想の出版を求めて―一編集者の回想1963‐2003』『河合隼雄 心理療法家の誕生』(共にトランスビュー)、『火の神話学―ロウソクから核の火まで―』(平凡社)、『顔を考える―生命形態学からアートまで』(集英社新書)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。