シリーズ・叢書「青弓社ライブラリー 60」の本一覧
発行:青弓社 この版元の本一覧
四六判 220ページ 並製
定価:1,600円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7872-3305-9 C0336
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年10月 書店発売日:2009年10月22日
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産地・成分表示の偽装や遺伝子組み換え食品、孤食・個食など、食にまつわるさまざまな社会現象が連日メディアをにぎわせている。5つの視点から私たちと食文化の関わりを解き明かし、社会状況や歴史的な背景、そして現在を読み解く論考集。
目次
はじめに パルテノン多摩学芸員一同[橋場万里子/乾賢太郎/仙仁径/清水裕介]
第1章 「コメ志向」再考 原田信男
1 独自の文化を形成してきた日本のコメ文化
2 コメ文化・麦文化の発祥がもたらす食体系の変動
3 縄文期に入ってきたコメ
4 社会的余剰とコメ文化が生んだ戦争
5 古墳時代――水田稲作から水利・土木技術の発展へ
6 肉の排除とコメの神格化
7 コメ中心社会と下層民を救う新仏教の台頭
8 庶民に浸透したコメ経済とコメ信仰
9 天皇の「肉食再開宣言」と山伏たちの抵抗
10 特異なコメ文化日本と、肉文化を通した四つの地域
第2章 食物教育における学校・家庭・地域 江原絢子
1 学校に偏重する食の教育
2 体験する場としての家庭・地域
3 江戸時代の出版物に見る食の伝承
4 日本の産業革命と近代「食」教育の幕開け
5 割烹教科書の刊行と調理実習の実態
6 「調理実習」から「調理実験」へ――加速する数値教育
7 家庭・地域から遊離する学校教育――繰り返し体験再考
第3章 調理とジェンダー 竹内由紀子
1 ジェンダーと食が交差する多様な場面
2 男性調理と女性のケガレ――歴史的に形成されたケガレ思想
3 「男が主で女が従」となる共同調理
4 素人料理人に求めた社会的能力と権威
5 女性だけの調理――技術・経験と信用・信頼
6 男女混合の共同調理――求められる社会的責任能力
7 男性調理の歴史――見せる調理「庖丁」
8 男性が日常に調理する例
9 台所に入る武士たち――江戸時代の日記から
10 「男子厨房に入らず」の真偽
第4章 シンボルとしてのスローフード 中村麻理
1 「食べること」を社会学する
2 スローフード運動の三つのミッション
3 イタリアにおけるスローフード運動の発展史
4 日本のスローフード運動における多様な志向性
5 政策としての食育の展開――食育基本法が成立するまで
6 シンボルとしてとらえた「スローフード」と「食育」の関係
7 「食育」に接近する「スローフード」――新たな意味の獲得へ
第5章 一家団欒の味と高度成長期 矢野敬一
1 「一家団欒」という問題
2 サザエさん一家の団欒風景
3 クリスマスの変容――お祭り騒ぎから一家団欒の日へ
4 農村の食卓での一家団欒の風景
5 農村婦人の「解放」への動向と食卓の変化
6 高度成長期・食生活変容の背景
著者プロフィール
原田 信男(ハラダ ノブヲ)
1949年、栃木県生まれ。国士舘大学教授。専攻は日本生活文化史、日本文化論。著書に『食をうたう』『江戸の食生活』(ともに岩波書店)、『コメを選んだ日本の歴史』(文藝春秋)、『歴史のなかの米と肉』(平凡社)など。
上記内容は本書刊行時のものです。江原 絢子(エハラ アヤコ)
1943年、島根県生まれ。東京家政学院大学名誉教授。専攻は食文化、食教育史、調理学。著書に『高等女学校における食物教育の形成と展開』(雄山閣出版)、『近代料理書の世界』『食と教育』(ともにドメス出版)、共に『日本の食文化』(アイ・ケイコーポレーション)など。
上記内容は本書刊行時のものです。竹内 由紀子(タケウチ ユキコ)
1962年、東京都生まれ。成城大学民俗学研究所研究員。専攻は日本民俗学。共著に『食とジェンダー』(ドメス出版)、論文に「もっと広がる行事食の世界」(「食農教育」第63号)、「海女にみる女性の社会的位置」(「民俗学研究所紀要」第24号)、「饗宴の食文化再考」(「民俗学論叢」第13号)など。
上記内容は本書刊行時のものです。中村 麻理(ナカムラ マリ)
1968年、愛知県生まれ。名古屋文理大学准教授。専攻は社会学。論文に「食育とシンボル再編の社会的力学」(「フォーラム現代社会学」第6号)、「日本におけるスローフード運動の展開」(「季刊家計経済研究」第83号)、「農業体験への「まなざし」と食育の制度化」(「村落社会研究ジャーナル」第28号)など。
上記内容は本書刊行時のものです。矢野 敬一(ヤノ ケイイチ)
1963年、札幌市生まれ。静岡大学准教授。専攻は日本民俗学、近・現代文化史。著書に『「家庭の味」の戦後民俗誌』『写真家・熊谷元一とメディアの時代』(ともに青弓社)、『慰霊・追悼・顕彰の近代』(吉川弘文館)、共著に『記憶』(朝倉書店)など。
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