「就労」でもなく「対人関係」でもなくひきこもりの〈ゴール〉
石川 良子
発行:青弓社
この版元の本一覧
四六判 256ページ 並製
定価:1,600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7872-3276-2 C0336
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年09月
書店発売日:2007年09月22日
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紹介

「働け」「仲間を作れ」。的はずれを含めた多くの批判にさらされ、「回復」へと駆り立てられるひきこもりの〈当事者〉たち。彼/彼女たちが抱く不安や焦燥を聞き取り調査から描き、必要なのは回復をめざさせることではなく彼/彼女らを理解することと主張する。

目次

はじめに 第1章 問題意識──フィールドでの経験から  1 はじめに  2 “対人関係の獲得”から“就労の達成”へ  3 〈社会参加〉路線の限界  4 当事者への否定的感情に向き合う  5 本書の課題──「ひきこもり」の当事者の経験を理解する 第2章 「ひきこもり」の社会的文脈  1 一九八〇年代──「無気力化した若者」  2 一九九〇年代──不登校からの分化  3 二〇〇〇年代前半──「ひきこもり」の社会問題化  4 二〇〇四年以降──「ニート」の登場  5 「ひきこもり」からの〈回復〉イメージの変転 第3章 自己防衛戦略としての「ひきこもり」  1 「ひきこもり」というスティグマ  2 生活誌的な匿名性の程度  3 精神的苦痛を助長されうるやりとり  4 自己防衛戦略としての「ひきこもり」 第4章 自己を語るための語彙の喪失としての「ひきこもり」  1 “対人関係の獲得”以後のきつさ  2 コミュニティに参与することの意味  3 自己を語るための語彙の喪失としての「ひきこもり」  4 専門家言説の功罪 第5章 人生における危機/転機としての「ひきこもり」  1 ひきこもるという経験の二面性  2 危機  3 転機  4 振り返って見えてきた危機  5 自己変容の様相  6 「ひきこもり」を“状態”ではなく“過程”と捉える 第6章 問うという営みとしての「ひきこもり」  1 はじめに  2 “対人関係の獲得”その後  3 就労をめぐるジレンマ  4 自己・労働・生を問う  5 問うという営みの必然性 第7章 生きていくことを覚悟する  1 「ここで決めよう、と思ったのね。生きていくか、やめるかをね」  2 「突然、生きたいって、体の声を聞いて」  3 生きていくことを覚悟する 第8章 「ひきこもり」再考  1 存在論的不安としての「ひきこもり」  2 「ひきこもり」からの〈回復〉とは何か  3 〈実存的問題〉としての「ひきこもり」 あとがき

著者プロフィール

石川 良子(イシカワ リョウコ)

1977年、神奈川県生まれ。横浜市立大学非常勤講師。専攻は社会学。共著に『若者たちのコミュニケーション・サバイバル──親密さのゆくえ』(恒星社厚生閣)、『繋がりと排除の社会学』(明石書店)、『戦後世相の経験史』(せりか書房)など。

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