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世紀を超えるいのちの旅
循環し再生する文明へ
- 出版社在庫情報
- 在庫僅少
- 初版年月日
- 2014年6月
- 書店発売日
- 2014年6月19日
- 登録日
- 2014年3月26日
- 最終更新日
- 2020年7月21日
紹介
文明史の転換期を〈生きる〉!
女の歴史を語り続けるH氏賞受賞詩人が、鋭い時代感覚で現代(1980~2014)をえぐる評論集!
「これらの文章を書いた二〇世紀末から二一世紀にかけて、わたしはアジアからヨーロッパ、アフリカまで、沖縄から東北まで、多くの旅をした。身体を使った空間の移動は、異質な自然や文化との出会いを通して、わたしに思いがけない世界をひらいてくれ、思考の芯になるものをもたらしてくれた。「世紀を超えるいのちの旅」というタイトルをつけたのは、そのためである。」(あとがきに代えて)
目次
Ⅰ いのちを生きる
詩 生きて
自分のいのちを生きる
いのちの旅――「神々の詩」
いのちの言葉に耳を澄ます
海への賛歌
森と食物
山に向かいて
生命力の根を強くする
Ⅱ 循環するいのちの文明へ
詩 産む
新たな文明のヴィジョンを
反核運動の高揚と衰退
生と死と再生・循環する文明へ――3・11フクシマ以降
文学者の反核声明――私はこう考える
自発的に、多彩に、非暴力で――グリーナムの女たちの反核・反戦運動に学ぶ
女たちが動きはじめた
子連れ出勤論争と脱原発
チェルノブイリから二年
平和・地球環境・プルトニウム
Ⅲ 原爆を意識的契機として
詩 広島
『希望』とその時代――原爆を意識的契機として
原爆の死者たちと既成の宗教思想・政治文化――『希望』創刊者・河本英三の原爆小説を読む
Ⅳ 循環を断ち切った日本文化
詩 閉ざされた部落
生と死と再生の循環を断ち切った日本文化――孤独な日の丸のイメージ
柔らかさを生み出すもの――部落解放詩集『太陽もおれたちのものではないのか』
出会い――人間を分ける壁
濃密な共同空間――奈良県・小林部落の聞き書き調査
生の真実の形をつかみ出す――部落解放詩集第二集『風吹きあがる』
個人と個人主義――欧米の個人主義と日本の集団主義
糞尿譜(アンケート)
日本人の自由観を考える――ヘイトスピーチをめぐって
Ⅴ 母・家族・女と男
詩 海のなかにいる母のように
生きることと自由のあいだに
地球レベルの母性愛を育てよう
よい母、悪い母――アフリカの母親観から先端技術まで
仮面の家族――仮面は女性によって発見された
生きるということを思想化――自選評論集『高良留美子の思想世界』
家族の危機とその未来像――近代に発生した〈母性〉の必要性
母親と出産の社会史――フランスの経験
主体として母は語り出すのか――母と娘のフェミニズム
『フランケンシュタイン』と男性テクノロジー
歴史の闇を照らす試み――自分史を書く
「女性文化賞」創設
一条ふみさんを偲ぶ――『岩手県の女性史』への期待をこめて
「女の詩・女のうた」幕閉じる――一五年間を振り返って
女の歴史の重要なひとこま――行動する女たちが拓いた道
オヤといえば母――森浩一編『女性の力』
ブラウン管の裏側から――男性ディレクターの無意識
川崎市の協議会で起こったこと――教育委員長の豹変
二項対立的思考をめぐって――イリイチを迎かえうつ
日本語と母の言語
アテネの母性主義――共同体の生命守護から国家の兵士生産へ
女神の分割――プラトンが画した転機
Ⅵ アジア・アフリカ、戦争、植民地――世紀を超える旅
詩 ハルビン郊外三十キロ
無限なものとアジア――近代によっては解決されない亀裂と矛盾
韓国の民衆文化にふれて
「レバノン侵略とイスラエル――国際民衆法廷」に出席して
「偽満」を旅して考えたこと――帰りのない旅の終着地
沖縄で見たこと――本土で起こりえた決戦と戦後
墓場になったサッカー場――サラエボを訪ねて
ボスニア戦争を左右した情報戦――善悪二元論への道
勇者の非暴力――“信愛と平和”創造の指針に
浅草ひょうたん池のほとりで――関東大震災、朝鮮人虐殺の聞き書き
奴隷貿易の城を見る――産業革命をおし進めたもの
Ⅶ 未来の文明への架橋
詩 卵を埋める
集会「このままでいいの? 天皇の問題」への呼びかけ
『天皇詩集』序文
ニューヨークの塔の崩壊とバベルの塔――神話の反復を断ち切ろう
〈歴史というもの〉・イラク戦争・民主主義――サルトルのつぶやき
国家になることを拒む社会――「悪」の生成の場は「一」であ
「二」という完全数と双数――二項が平等だった時代からの贈り物
上記内容は本書刊行時のものです。