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「連合赤軍は新選組だ!」
その〈歴史〉の謎を解く
- 出版社在庫情報
- 品切れ・重版未定
- 初版年月日
- 2014年2月
- 書店発売日
- 2014年2月6日
- 登録日
- 2013年12月27日
- 最終更新日
- 2023年1月31日
紹介
なぜ右翼運動家が?
「連合赤軍は新選組だ!」といい続ける鈴木邦男は、左翼運動の壊滅後、連合赤軍問題を現在まで検証し続けてきた唯一の人物なのだ。
「五〇年後には連合赤軍は新選組になるでしょう」と僕は植垣康博さんに言った。僕らが子どもの頃は、新選組は悪の象徴だった。それが子母澤寛や司馬遼太郎の小説によって見直され、新選組ブームさえ起った。連合赤軍も今は「悪の象徴」だ。でも、必ず見直されるし、NHKの大河ドラマにもなるだろう。隊規が厳しく、小さなことでも次々と切腹させた新選組。武士出身ではなかったが故に、かえって「武士道」にこだわった新選組。連合赤軍も似ている。(「まえがき」より)
目次
収録内容
はじめに
第1章 全体像を知るために
中上健次は「あれは右翼の運動に見える」と言った
① 中上健次と激論した
② これが「朝まで生テレビ!」の原点だった
③「整理・整頓」の先に「殺人」が……
④「内ゲバ国家・日本」の象徴ですよ。連赤は
「初めて事件を語った」対談・植垣康博(赤軍派)
① 二七年ぶりに獄外へ
② 包丁を使って銀行強盗
③ 南アルプスの拠点で軍事訓練
④「共産主義化」と「総括」
⑤一線を越えて相次いだ「処刑」
⑥ 処刑宣告に全員が「異議なし」
⑦ 総括から逃げてはいけないと皆が思っていた
⑧ 玉砕覚悟の自滅願望
⑨ 死ぬことに抵抗はなかった
⑩ 逮捕後、多くが自己崩壊
⑪ 殺した相手の人生も引き受ける
⑫ 連合赤軍とオウムの類似点と違い
三島由紀夫・野村秋介・永田洋子、そして『悪の華』
① 塀の内と外で連合赤軍と民族派が交流
② 野村秋介の見た永田洋子の素顔と苦悩
③ 三島由紀夫と連合赤軍事件にみる『悪の華』
謎解き・あさま山荘事件「ストックホルム症候群」
① 右翼・左翼の「血気」「行動」の源流
② よど号ハイジャックとあさま山荘事件
③ あさま山荘の中の出来事
第2章 対談・連合赤軍兵士よ己を語れ
「あさま山荘へ立てこもったのは誤りだった」加藤倫教(革命左派)
① 最初は立てこもる気はなかった
② 今思うと中途半端な闘い方だった
③ 菓子をつまみ食いして自己批判
④ 銃の方が人間より偉かった!?
⑤ 籠城中に知った電撃的なニクソン訪中
⑥ 革命運動の挫折と連合赤軍事件
⑦ 兄弟三人とも父親に反発
「森恒夫の“自己の共産主義化”は信じてなかった」
前澤虎義(革命左派)
① 逃げる勇気について前沢さんとぜひ語りたい
② 森が「自己の共産主義化」を言った時、そういう言い訳を……
③ 謝る勇気を持つ難しさ。鈴木邦男の場合
④ 諸悪の根源は川島豪の発した「自己奪還指令」だった
⑤ 人間的な、きわめて人間的な永田と坂口の童貞話
「なぜ同志殺しに陥ったのか」青砥幹夫(赤軍派)
① M作戦では懲役一五年も覚悟した
② なぜ同志殺しに陥ったのか
③ 最初から革命的な労働者なんていないのに
④ 僕は森恒夫さんが大好きだった
⑤ なぜ山から脱走しなかったか
「『共同幻想』の中で」岩田平治(革命左派)
① 森恒夫さんがいなかったら私は運動から身を退いていた
② ビスケット一枚がなぜそんなに問題になったのか
③ 共同幻想の中での別れと結婚
④「地の果てで飢えている人のことは分らない」
第3章「連合赤軍の作品」を語る
あえて『実録・連合赤軍』という題名にした若松孝二の心意気
若松孝二監督「映画は国家への反逆である」
『光の雨』立松和平も高橋伴明も暗中模索した
『兵士たちの連合赤軍』(植垣康博)はまさに教科書だ
『連合赤軍物語 紅炎』(山平茂樹)は反対の立場だから書けた
「連合赤軍化」する現代日本――ニュースの本棚
「連合赤軍化」する日本Ⅱ
第4章 四〇年後に考える連合赤軍事件
座談会「“みんな”で行う革命は失敗する」金廣志・植垣康博
① 運動はどこから起こる
②「公」ではなく「私」を
③ 100人の仲間の向こうに語れ
連合赤軍事件は「内ゲバ」や「殺人事件」と違うのか!
①「追悼」ではなく、「学ぶ会」にしろ……
②「殉難者」の解釈をめぐって紛糾
③ やはり「連合赤軍化」する日本ですよ
④ あの「教訓」は生かされなかった!
永田洋子さんを悼む
シンポジウム「当事者が語る連合赤軍」に出演した
現場を歩いて考えた連合赤軍事件の本質
① テレビ出演を見て婚約者の父親が激怒
②「革命家の息子」は連れていけない
③ 集団狂気を煽り立てて仲間を総括
④ あの戦争も、オウム事件も、どこか似ている
上記内容は本書刊行時のものです。