
発行:彩流社 この版元の本一覧
A5判 240ページ 上製
定価:3,500円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7791-1503-5 C0090
在庫あり
奥付の初版発行年月:2010年01月 書店発売日:2010年01月05日
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本書は、戦後の一九四七年から二〇〇八年までの六二年間に日本で発表されたグレアム・グリーンについての文献を集め、発表年順に記述し、グリーンに関する受容と研究・注釈の足跡を幅広く網羅したものである。
目次
はしがき
Ⅰ グレアム・グリーン著作の翻訳
A 単行本
B 単行本に含まれる作品
C 逐次刊行物(紀要,雑誌,新聞)
Ⅱ グレアム・グリーン研究(翻訳も含む)
A 単行本
B 単行本に含まれる論文・記事
C 逐次刊行物(紀要,雑誌,新聞)
Ⅲ グレアム・グリーンの注釈
A 単行本
B 単行本に含まれる作品の注釈
Ⅳ 本邦公開のグレアム・グリーンの映画
V グレアム・グリーン著作一覧(MLA 6版準拠)
Ⅵ 昭和20年代のグリーン論文の紹介
Ⅶ 「著作が私自身なのだ」
索 引
前書きなど
はしがき
グレアム・グリーン(1904-1991)は86歳と6か月の生涯に小説、戯曲、旅行記、自伝、映画評論など合わせて60編以上にものぼる作品を残したが、その本領は小説の語り口にある。「国境」の向こう側とこちら側に対峙する生と死、善と悪など二種の領域を往復する人間存在のドラマを数多く描いて、読者を楽しませてくれたことは記憶に新しい。たとえば「第三の男」の物語展開と意表を突く真相解明、遠藤周作に『沈黙』を書くモチーフを与えた『権力と栄光』の円環をなす結末、また短編の「パーティーの終わり」に見られる子どもの心理描写はその語り口をとおして私たちの心を打つだろう。生誕105年にあたる今年、グリーンは生と死の「国境」の向こう側からいまなお「著作が私自身なのだ」と読者に挑発的な眼差しを注いでいると思う。
本書は1947年(昭和22年)から2008年(平成20年)までの62年間に日本で発表されたグレアム・グリーンについての文献を集め、発表年順に記述したものである。書誌の構成区分は次のようにした。
Ⅰ グレアム・グリーン著作の翻訳 A 単行本;B 単行本に含まれる作品;C 逐次刊行物 (紀要,雑誌,新聞)
Ⅱ グレアム・グリーン研究 (翻訳も含む)A 単行本;B 単行本に含まれる論文・記事;C 逐次刊行物 (紀要,雑誌,新聞)
Ⅲ グレアム・グリーンの注釈 A 単行本;B 単行本に含まれる作品の注釈
Ⅳ 本邦公開のグレアム・グリーンの映画
V グレアム・グリーン著作一覧 (MLA6版準拠)
本書の書誌事項を記すためにすべての資料の実物、抜刷あるいはコピーを入手した。それぞれの資料を検索するのに用いた参考文献やデータベースは次のとおりである。
1. 国立国会図書館参考書誌部監修;日外アソシエーツ編集『雑誌記事索引(人文・社会編)累積索引版(1948-1984)』日外アソシエーツ,1975-1986.
2. 国立国会図書館逐次刊行物部編『雑誌記事索引(人文・社会編)累積索引版 (1985-1989)』紀伊国屋書店,1994.
3. 森睦彦編『人物文献目録 (1993-1994) 2』日外アソシエーツ,1997.
4. 森睦彦編『年刊人物文献目録 (1980-1986)』日外アソシエーツ,1981-1987.
5. 朝倉治彦・深井人詩編『書誌年鑑 (1982-1984)』日外アソシエーツ,1982- 1984.
6. 国立国会図書館編『明治・大正・昭和翻訳文学目録』風間書房,1984.
7. 日外アソシエーツ編『翻訳図書目録 (1945-1988)Ⅲ』日外アソシエーツ,1984-1991.
8. 日外アソシエーツ編『世界文学全集・内容綜覧Ⅰ』日外アソシエーツ,1986.
9. 日外アソシエーツ編『世界文学全集・作家名綜覧(上)』日外アソシエーツ,1986.
10. 日外アソシエーツ編『世界文学個人全集・内容綜覧(上)』日外アソシエーツ,1987.
11. 図書館科学会編『全国短期大学紀要論文索引 (1950-1979) 語学・文学編』埼玉福祉会,1981.
12. 安藤勝編『英米文学研究文献要覧 (1945-1964,1975-2004)』1987-2006.
13. 安藤勝編『外国文学研究文献要覧Ⅰ〈英米文学〉編 1965-1974(昭和40年代)』(20世紀文献要覧大系3)日外アソシエーツ,1977.
14. 「英語年鑑」編集部『英語年鑑』研究社出版,1961-2001.
15. 「英語年鑑」編集部『英語年鑑』研究社,2002.
16. 文部省学術国際局編『学術雑誌総合目録1985年版(和文編)』丸善,1986.
17. 宮崎芳三・榎本太・水越久哉・中川忠編『日本における英国小説研究書誌(昭和43年—昭和60年)』風間書房,1974-1987.
18. 天野敬太郎編『日本書誌の書誌(人物編)1』日外アソシエーツ,1984.
19. 深井人詩編『人物書誌索引』日外アソシエーツ,1979.
20. NDL-OPAC(国立国会図書館蔵書検索・申込システム)2002. 10. 提供開始.
21. 国立情報研究所によるデータベースCiNii.
22. 国立情報研究所によるデータベースNACSIS Webcat.
書誌事項ならびに書誌事項の配列順
1. グリーン著作の翻訳、研究、注釈の単行本についての書誌事項は、著者名、タイトル、出版者名、出版年、総ページ数の順序とする。また注釈書の場合は出版年の次に、閲覧したテキストの版または刷り表示とその出版年を記した。またそれぞれの配列順として、第一次配列は出版年順、第二次配列は著者名のアルファベット順とする。
(1) 翻訳書
丸谷才一訳『不良少年』筑摩書房,1952. 282 pp.
(2) 研究書
山形和美『G・グリーン—呪縛と幻視』(英米文学作家論叢書24)冬樹社, 1977. 20 + 235 pp.
(3) 注釈書
石井誠編注 The Fallen Idol. 金星堂,1952;37刷. 1994. 71 pp.
2. グリーン研究の逐次刊行物掲載の紀要論文、雑誌論文についての書誌事項は、著者名、タイトル、出版者名、掲載誌名、巻号数、出版年月、掲載ページ数の順とする。またそれぞれの配列順として、第一次配列は出版年月、第二次配列は著者の姓名のアルファベット順、第三次配列はタイトルのアルファベット順とする。また新聞記事は同じ出版年にある紀要論文、雑誌論文のあとにおいた。新聞記事の書誌事項は、著者名、タイトル、新聞社名、新聞名と朝刊あるいは夕刊の表示、版表示、年月日、ページ数とする。
(1) 紀要論文
西野伸一郎「グレアム・グリーン—悪魔の弁護人」早稲田大学英文学会『英文学』67, 1991. 2. pp. 74-85.
(2) 雑誌論文
西村孝次「グレアム・グリーン—危機のエポス」文藝春秋新社『文學界』7(8),1953. 8. pp. 109-121.
(3) 新聞
百瀬和元「『第三の男』『権力と栄光』の英作家—グレアム・グリーン氏死去」朝日新聞東京本社『朝日新聞:朝刊』14版. 1991. 4. 4. p. 31.
3. [Ⅰ グレアム・グリーン著作の翻訳]から[Ⅲ グレアム・グリーンの注釈]までの項目について通し番号をつけた。
4. 読者の便宜をはかるため、筆者作成の「グレアム・グリーン著作一覧」を載せた。記述は『MLA英語論文の手引第6版』(北星堂,2005)にしたがった。
グリーンの資料収集と書誌編纂にさいして、多くのグリーン研究者や関連の団体から資料をいただいたり、助言を受けたりしたことに感謝を申しあげたい。とくに下記に挙げた図書館、会社、個人の方々には多大な援助を受けたことに厚くお礼を申しあげたい。
下記の図書館からは継続してレファレンスサービスを受けた。
1. 国立国会図書館東京本館
2. 新潟県立新潟図書館
3. 上越市立高田図書館
4. 長野大学附属図書館
5. 早稲田大学中央図書館
本邦初のグリーン翻訳を出版した新潮社の元資料室主任の玉山洋子氏には初期の翻訳書を見せていただいた。また新潮社と同時期にグリーンの翻訳の出版を始めた早川書房の元編集部の祖川和義氏にはグリーン全集に先立つ選集やほかの翻訳書の書誌事項を教えていただいた。さらに研究社『英語青年』編集部には検索ツールで探索できなかった戦後初期のグリーン論文の書誌事項について教えていただいた。
また映画情報については東宝東和株式会社からその前身である東和映画により配給された『第三の男』と『落ちた偶像』についての情報とともに、映画のオンラインデータベース allcinema ONLINE と海外の映画情報データベース IMDB Search の存在を教えていただいた。ついで allcinema ONLINE を運営する株式会社スティングレイ代表取締役の岩本克也氏から、その必要な情報を掲載するにあたり好意的なご了解をいただいた。その2件の URL については[Ⅳ 本邦公開のグレアム・グリーンの映画]の項に示した。
清田昌弘氏からは長年の収集による厖大なグリーンの蔵書や論文、出版社の広報誌などの資料をお貸しいただいた。
最後に本書の制作についてさまざまな配慮をしていただいた彩流社の竹内淳夫社長に深く感謝を申しあげたい。
2009年9月
岩崎正也
版元から一言
(社)日本図書館協会 選定図書
著者プロフィール
岩崎 正也(イワサキ マサヤ)
1937年、新潟県上越市(旧高田市)生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了。元 長野大学教授。
1994年8月-1995年3月、ジョージタウン大学大学院英文科研究員。
1998年より The Graham Greene Birthplace Trust 会員。
著書『グレアム・グリーン文学の原風景―その時空間を求めて』(共著、南雲堂、2004年)、
『グレアム・グリーン文学事典』(共著、彩流社、2004年)。
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