マギ 星の証言
エイドリアン・ギルバート, 田中 真知:訳
発行:凱風社
この版元の本一覧
四六判 432ページ 並製
定価:1,900円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7736-2410-6(4-7736-2410-8) C0022
在庫あり
奥付の初版発行年月:2000年08月
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紹介

イエスの生誕を祝った「東方の三博士」(=マギ)をめぐる手がかりを中近東の遺跡や星の配列などに見いだした著者は、古代エジプトの叡知は秘教の地下水脈をたどって現代に伝えられているという。この秘教的知識は「ヘルメス文書」にも記録されているが、古代エジプト滅亡後は北メソポタミアに受け継がれてキリスト教成立に大きな影響を与え、やがてイタリア・ルネサンスの原動力となり、さらにヨーロッパ世界を動かす影の力となっていった。

目次

【第1章】 ダビデの町へ
青年時代の自転車旅行
三博士の物語
コンスタンティノープルの聖なる知恵
リチャード二世とウィルトン聖画像
ゴシック・マギ

【第2章】 秘密の叡知
神秘の源泉
ウスペンスキー
グルジェフ
古代の叡知を求めて
秘教的キリスト教
 
【第3章】 ゾロアスター教とミトラ教
古代宗教の影
ゾロアスター教
英雄ミトラ
七つの惑星圏
エジプトの星信仰
 
【第4章】 魔術と科学
ヘルメス文書
フィレンツェ・ルネサンス
ヘルメス・トリスメギストス
ヘルメス学の受難
『ポイマンドレース』
  
【第5章】 天空の投影
『オリオン・ミステリー』
マタイによる福音書
エジプト古王国
旧約聖書のエジプト
不死鳥の神殿
ヘリオポリスのキリスト教
  
【第6章】 コンマゲネ王国
グルジェフの隠された足跡
失われた王国コンマゲネ
クンムフの土地での冒険
  
【第7章】 ヘルメス学の伝達者
獅子座のホロスコープ
シャフトの謎
ヘルメス学の伝達者
ヘラクレスとミトラ
永遠の哲学
  
【第8章】 族長の町
オスルホーネの興亡
イエスの肖像画
ビザンチウム帝国の遺産
グノーシス主義の底流
エデッサの聖画
  
【第9章】 「失われた学院」をたどる
エデッサの城郭
ハランの城壁
聖地をめぐる闘い
聖遺物の探索
聖肖像画の行方
聖杯伝説
エルサレム王ボードワン
  
【第10章】 ニムロドの柱
洗礼者ヨハネの謎
夜明けの門に立つ狩人
預言者オリオン
エリヤとヨハネ
  
【第11章】 秘儀参入者イエス・キリスト
ヘロデ王の暴虐
新しい暦の始まり
救世主誕生の予兆
イエスの誕生の日
乙女座の象徴
イエスのグノーシス
  
【第12章】 第二回十字軍とラインの神殿
テンプル騎士と聖杯
処女の神殿
マギの町
リチャード二世の祈り
叡知のマスター
キリスト生誕のシンボリズム
太陽のロゴスの彼方
  
【エピローグ】
マギの影
ランス大聖堂の占星術
「オリオン座の時代」の終焉
  
●付 録
ホルスの誕生とギザの大スフィンクス
狩人オリオン
約束の地へのアブラハムの旅
イエスの昇天

前書きなど

■プロローグ抜粋

 世界は大小さまざまの謎に満ちている。どんな素朴な暮らしにも秘密があるように、歴史にもまた秘密がある。なかでも、最大のものはキリスト教の起源にまつわる謎であろう。イエスという人物は何者なのか。どこからやってきたのか。その真の使命は何だったのか。ブッダやムハンマドのような、その生涯がつまびらかで、言行録も残っている人物とはちがって、歴史上の人物としてのキリストにはいまだ謎がつきまとっている。
 聖書の物語はきわめて断片的だ。福音書をキリストの伝記として扱ったとしても、キリストについての情報は驚くほど少ない。人格形成期にあたる一二歳から三〇歳にかけてのキリストは、われわれの前からすっかり姿をくらましてしまう。この青春期から青年期にかけてのひじょうに重要な時期に何があったのか。マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネは何かを知っていたのかもしれないが、そろって口を閉ざしている。……
 キリスト教を一般に広めるにあたり教会は、それがまったく新しい啓示であるかのような装いをあたえた。世界史のなかで地上に突然もたらされた雷光、それがキリスト教であるかのようだった。だが、これは本当だろうか? この卓越した宗教に先立つ教えはなかったのだろうか? 福音書の物語を客観的に見れば、ユダヤの大祭司がイエスを背教者と見なしていたのは明らかだ。これはたんにイエスがモーセの律法を拡大解釈していたせいばかりではない。イエスの教えには、明らかに非ユダヤ教起源の部分があったためである。しかしながら、これはさらなる疑問を生む。そのような非ユダヤ的源泉とは何なのか? イエスはどのようにして、その源泉と接触することになったのか? それこそ、わたしの探求のテーマであり、またマギ[マタイによる福音書に登場する東方の三博士]に関心を抱いた理由である。マギこそ、この隠された叡知の源泉と何らかの関わりがあるように思えた。
 ……わたしの考えでは、世界の多くの人びとが神の息子として崇拝するようになった救世主イエスは、単独で活動していたわけではない。イエスは、彼が演ずるべき歴史的な役割(運命)と、秘教的な知識の両面について、隠れた叡知の師匠たちの指導を受けていたのではないか。

版元から一言

著者のエイドリアン・ギルバートはベストセラー『オリオン・ミステリー』の共著者。それから、この分野の翻訳は田中真知さんの独壇場です。読みやすいうえに、背景知識の「厚み」が違います。ハンコック本の翻訳でも、凱風社の『神の刻印』がいちばんいいといわれているゆえんです。

関連リンク

http://www.gaifu.co.jp/

著者プロフィール

田中 真知(タナカ マチ)


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