発行:径書房
この版元の本一覧
四六判変型 16ページ 並製
定価:600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7705-0186-8(4-7705-0186-2) C8771
在庫あり
奥付の初版発行年月:2004年06月
書店発売日:2004年07月02日
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紹介
まず絵本を読みながら、サインを何度もして見せてあげましょう。絵本を読んであげるだけでなく、散歩のときネコを見かけたら、ネコを指さしてから「ねこ」のサインを、食器や洋服に花やクルマの絵がついていたら、それを指さしてから「はな」や「くるま」のサインを、赤ちゃんにして見せてあげましょう。そうやっていろいろな場面で、声といっしょに何度もサインを実際に赤ちゃんにして見せてあげることが大切です。
赤ちゃんにサインを教え始めたら、赤ちゃんの顔や動作を、いつもよりもっと注意深く見守りましょう。赤ちゃんが、お母さんの目を見てなにか話したそうな様子をしたり、いつもと違う動作をくり返したりしているようなら、要注意。赤ちゃんは、自分のやりやすい形にサインを変えてしまうこともありますから、小さな動作も見逃さないでください。
何度サインをしてもお母さんが気づいてあげなかったら、赤ちゃんはガッカリしてサインをしなくなってしまうかも……。そんなことにならないように、赤ちゃんがいまなにを伝えたいと思っているか、赤ちゃんの視線がいまどこに向けられているか、できるだけ注意深く観察しましょう。
赤ちゃんは誰でも、話し言葉がつかえるようになる前は、しぐさをつかって話そうとしています。イヤイヤをしたり、欲しい物があれば手を伸ばしたり。そういうしぐさもまた、赤ちゃんにとっては大切な「言葉=サイン」なのです。
サインは、赤ちゃんにとってコミュニケーション世界への入り口。話し言葉だけに注目していると、赤ちゃんがするしぐさ(サイン)に気がつけません。赤ちゃんは一生懸命、サインをつかってコミュニケーション世界の入り口をノックしているのです。それに答えてあげなければ、赤ちゃんはコミュニケーション世界への入り口で立ち止まってしまいます。だから、赤ちゃんが普段、普通にしているしぐさ(サイン)も見逃さないでくださいね。
赤ちゃんのサインが、絵本に描いてあるサインと違っても、まったく問題ありません。大事なことはサインを形通りにすることではなく、サインをつかってお母さんと心を通わせること。ベビーサインが赤ちゃんの発達を促すのは、大切な人と心を通わす喜びを早くから体験できるからこそなのです。
赤ちゃんが小さな手でサインをしたら、思い切りたくさん誉めてあげましょう。誉められれば、赤ちゃんだって張り切ります。誉めることは、赤ちゃんの「やる気」を育てるために重要なこと。そのことを、どうぞ忘れないでください。
赤ちゃんがベビーサインを覚えたら、そのサインをお父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、保育園の先生などにも教えてあげましょう。ベビーサインを使うことで、みんなが赤ちゃんとの絆を深めることになります。そして、そのことがまた、赤ちゃんのコミュニケーション能力を高めることにつながっていきます。
どんなときも、みんなで楽しくが大切です。
〈『なぞなぞどうぶつえん』の紹介(2)のところにも、ベビーサインの教え方のコツが書いてあります〉
版元から一言
「私も赤ちゃん、ほしーい!」。この絵本を作りながら、いったい何度、そう叫んだだろう。ベビーサインを使って話す赤ちゃんの可愛さときたら、見ているだけで胸がいっぱいになってしまうほどだから……。
私(絵本の担当編集者)は、もう「赤ちゃん」じゃなくて「孫」が産まれるような年。いまさら赤ちゃんを産むことはできないが、ベビーサインを使って赤ちゃんとゆっくり話ができたなら、そのひとときは本当に楽しいものになるだろう。
だけど考えてみれば、娘が赤ん坊だったころ、私は毎日イライラ怒ってばかりだった。単調な毎日、誰とも話さないままに過ぎていく時間……。結婚も出産も自分なりに納得して選んだ道だったのに、まるで大きな檻に入れられてしまったよう。あのころは、「もう一生、ここから抜けだせないんだ」なんて思っていたっけ。
小さな娘が私を呼んでも、「やれやれ、うるさい、めんどくさい。どうして一人で遊んでくれないのかしら」と思いながらしぶしぶ返事をするという状態。正直に言って、「育児を楽しむ」なんて気持ちにはぜんぜんなれなかった。
「赤ちゃんはどんなに小さくても、いろいろなものを見て、いろいろなことを考えているんですよ」と、よく言われる。でも、実際に育児をしているときに、それを実感するのはむずかしい。だって育児をしていると、赤ちゃんは「心を通わせること」よりも「自分の要求を満たすこと」ばかりに熱心だ、と思えてしまうから。
私も、「親の都合は関係なし。あんたは自分のことばっかりね!」なんて、まだ小さくてなにもわからない娘に向かって毒づいていたっけ。
ベビーサインは確かに赤ちゃんの言語発達を助け、知能の発達にも役立つ。でも、一番のメリットは、赤ちゃんが「いろいろなことを考えている一人の人間だ」ということを、親が実感できるところにあるのかもしれない。
赤ちゃんは、本当にいろいろなものを見て、いろいろなことを感じ、しかもそのことを、なんとかしてお母さんに伝えたいと願っている。
親のほうは「ああ、めんどくさい」なんて思っているのに、けなげだよなあー。
……娘よ、私は悪い母親でした。
あんたが孫を産んだら、ベビーサインを使って、せいぜい面倒を見てあげるからね。
(2)に続く。
関連リンク
『ベビーサイン──まだ話せない赤ちゃんと話す方法』(径書房website)
BABY SIGNS BOOKS 2『なぞなぞどうぶつえん』(径書房web)
BABY SIGNS BOOKS 3『もぐもぐおいしいね』(径書房web)
BABY SIGNS BOOKS 4『でたでたうんち』(径書房web)
ベビーサイン特集コーナー(径書房Web)
著者プロフィール
たきざわ あき(タキザワ アキ)
兵庫県出身。筑波大学卒業後、アメリカに留学。ギャローデット大学で教育学(ろう教育専攻)の修士号を取得。アメリカ滞在中に『BABY SIGNS』と出会い、自らもベビーサインをつかった子育てを実践。その経験をもとに径書房『ベビーサイン まだ話せない赤ちゃんと話す方法』の編訳をてがけ、日本で初めてベビーサインを紹介する。現在は、手話通訳や翻訳の仕事をしながら、一男一女の子育てにあわただしい毎日を送っている。
小澤 エリサ ヒライ(オザワ エリサ ヒライ)
アルゼンチン出身。作業療法士。1989年結婚の為、来日。娘3人の母。『ベビーサイン まだ話せない赤ちゃんと話す方法』のイラストを担当し、自ら実践。その後、東京・神奈川・千葉・埼玉県でベビーサイン講座を開き、この育児方法を紹介する。
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