シリーズ・叢書「知っていますか?一問一答シリーズ」の本一覧
発行:解放出版社 この版元の本一覧
A5判 101ページ 並製
定価:1,200円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7592-8275-7 C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年12月 書店発売日:2009年12月15日
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アマゾン|HonyaClub.com紹介
職場でのいじめ・いやがらせは、働く者の能力発揮を妨げ人権を脅かす。さらに、職場環境の悪化や企業の社会的評価の低下にもつながりかねない。働く者と企業の望ましい対応をわかりやすく解説。好評につき新情報掲載し新版に。
目次
問1 職場のパワー・ハラスメントとは、何ですか? また、何が背景となっているんですか?
問2 パワハラは、あくまで“歩くパワハラ”などと呼ばれるキレやすい人の、特殊な個人的な問題のように思えるのですが、どうなんでしょうか?
問3 「あなたがKY(空気が読めない人)だからパワハラを受けるのだ」と言われましたが、その理屈に何か割り切れなさを感じるのですが……。
問4 最近では、職場でも仕事のなかでのちょっとしたやり取りが「パワハラかどうか」という話題になります。パワハラかどうかの判断はどのようにすればいいのですか?
問5 些細なミスで怒鳴られ、「お前は能力がない。このままではクビだ」と言われて不安ですが、「能力がない」と言われれば仕方がないのでしょうか?
問6 上司からいじめられているので周りの人たちとの人間関係がスムーズにいきません。そのために孤立しているのですが、協調性がないと思われているようで困っています。
問7 派遣先の上司と折り合いが悪く、いじめられていました。人事担当に訴えたところ、更新時に打ち切りとなり、派遣元からも解雇されました。このようなことは許されますか?
問8 育児休業を終えて「職場復帰をしたい」と伝えたところ、会社から「もう、あなたのする仕事がない」「この際だから子育てに専念したらどうか」などと言われてとまどっています。
問9 仕事中に怒鳴られて、突き飛ばされてけがをしました。労働災害として扱うように会社に要求できますか?
問10 一方的な残業命令が多いことについての苦情を言ったら、「そんなに仕事をしたくないなら、しなくともよい」と言われて、仕事を取り上げられ、業務命令で雑用ばかりやらされています。
問11 パワー・ハラスメントに悩み、退職を決心しましたが、「自分から辞めるといろいろな不利益をこうむる」と聞きました。本当ですか?
問12 パワー・ハラスメントを受けて、泣く泣く退職したら、「自己都合退職」となり、雇用保険が三カ月間支給されませんでした。こんなこと許されますか?
問13 上司のいじめに耐えられず、ズーッと休んでしまいました。「無断欠勤で懲戒解雇になる」と言われ困っています。どうすればいいでしょうか?
問14 上司のたび重なるいじめに耐え切れず口論になり、思わず「辞めてやる」と言ってしまいました。どうしたらいいでしょうか?
問15 職場で繰り返される嫌がらせを止めさせるために、裁判所に仮処分の申し立てを行うことはできますか?
問16 パワハラが労働災害に認定されたケースがあると聞きましたが、具体的にはどんな事件ですか?
問17 パワハラに関連して〝職場環境配慮義務〟という言葉をよく聞きますが、どのような義務のことを言うのですか?
問18 パワハラに関しての労災認定基準が厳しくなったと聞きますが、具体的にはどんなことが問題になっているのですか?
問19 パワハラをあまり取り上げると「職場が萎縮してしまう」とか「教育や指導ができなくなる」という声もありますが、どうでしょうか?
問20 いわゆる熱血指導とパワハラの違いはどこですか?
問21 パワー・ハラスメントでの管理職の果たすべき責任がよく言われますが、どのようなものでしょうか?
問22 なぜ、企業がパワハラを取り上げる必要があるのでしょうか?
問23 パワー・ハラスメント防止研修を行うにはどのような点に留意すればいいですか?
問24 パワハラについては、セクハラとは苦情処理のやり方について若干の違いがあると聞いていますが、パワハラの苦情処理ではどのような点がポイントになるのでしょうか?
問25 パワー・ハラスメントは、これまでの人事的な手法では処理の難しい問題だといわれますが、なぜですか?
前書きなど
はじめに
職場の人間関係で悩みを抱えているという相談が激増しています。その訴えの内容は、職場の上司や同僚との人間関係がうまくいかないというものであり、職場の人間関係が壊れ始めてきているというものです。
具体的には「上司が信頼できない」「同僚とのコミュニケーションがうまくいかない」などというものから、「上司から叱責される毎日で職場に行くことに気が重い」「同僚とうまくいかず、職場に行きずらくなってしまった」「職場の人間関係に悩み退職を考えている」などというものであります。
こうした職場の上司や同僚への人間関係の不満はこれまで、なかったわけではありません。しかし、これまでのこうした人間関係に対する不満は、いわゆるどこの職場にもありがちな一種のボヤキに近いものでした。
ところが、最近の訴えは、これまでのそうした〝職場の風景〟といえるようなものとは少し違ってきているような気がします。もちろん、その訴えの多さという量的なものもありますが、気になるのは深刻さの度合いを含めた質的な違いの方です。
これまでであれば、些細な出来事として笑い話になったようなことが、大きなトラブルに発展してしまったり、抜き差しならない事件になるケースも増えています。そして、時には職場の暴力事件へと発展してしまうケースも見られます。
なぜでしょうか? それはあくまで人間関係ということですから、当事者たちにとってはそれぞれに抱えた事情があり、言い分もあるでしょう。そして、あくまでそれぞれの人間関係で起こっていることですので、一律に語ることは難しいのも事実です。
しかし、それでも気になるのは、これまでであればそうしたことにはならなかったであろう些細な出来事が大きなトラブルになってしまうという現実です。こうした中でも深刻なものは、いわゆるパワー・ハラスメントと呼ばれる、上司から部下への過度な叱責を典型とする問題です。
職場において、地位や人間関係で弱い立場の相手に対して、繰り返し精神的又は身体的苦痛を与えることにより、結果として働く人たちの権利を侵害し、職場環境を悪化させる行為。(職場のハラスメント研究所)
などと定義される〝パワー・ハラスメント〟という和製英語が、にわかに注目を浴びることになったのも、その引き起こす事態の深刻さとその問題の広がりが背景にあるといえます。今や、働く人たちにとって職場の人間関係は、最大の労働条件であるともいえます。
仕事の量が増え、スピードが速くなり、ミスに厳しい職場が増えています。こうした職場環境の変化が背景となって職場の人間関係が確実に変わりはじめています。こうしたなかで人間関係のトラブルが激増しているのです。
まさに、現代の職場の病理としてパワー・ハラスメントが吹き出しはじめているのだと言ってもいいでしょう。
版元から一言
泣き寝入りしない・させない職場のいじめ
著者プロフィール
金子 雅臣(カネコ マサオミ)
1943年生まれ。労働ジャーナリスト。長年東京都の職員として労働相談に従事し、社会派のルポライターとして活躍。ホームレスという言葉を日本で初めて紹介して社会問題として提起し、セクハラ、パワハラ問題など幅広く人権問題に取り組んできた。2008年には「職場のハラスメント研究所」を設立し、所長として講演活動などに取り組んでいる。
著書に、『職場のモンスター』(マイコミ新書)、『壊れる男たち セクハラはなぜ繰り返されるのか』(岩波新書)、『労働相談裏現場リポート』(築地書館)、『パワーハラスメントなんでも相談 職場のいじめ・いやがらせで困っていませんか』(日本評論社)、『役人はなぜウソをつくのか』(日本評論社)、『地方公務員の人・間・関・係 ここだけのエクスキューズ』(ぎょうせい)、『職場相談員のためのセクハラ防止完全マニュアル』(築地書館)、『事例・判例でみるセクハラ対策』(築地書館)、『雇用を守る制度活用法』(旬報社)、『知って得するフリーター読本』(明石書店)、『ホームレスになった』(筑摩書房)など。
共著に『「解雇・退職」対策ガイド 辞めさせられたとき辞めたいとき 増補改訂版』(緑風出版)、『セクシュアル・ハラスメント 新版』(有斐閣)など。
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