書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
現代の「女人禁制」
性差別の根源を探る
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2011年3月
- 書店発売日
- 2011年3月22日
- 登録日
- 2011年3月7日
- 最終更新日
- 2011年3月16日
紹介
女人禁制の思想とは何か。大峰山の女人禁制開放に取り組む市民グループが、仏教、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、儒教という宗教の分野から、アイヌ、沖縄、天皇制などのアプローチなどで15人の著者が取り組んだ注目の書
目次
目次
「総論」
「女人禁制」の思想 源 淳子
「宗教編」
「女人禁制」と奥駈道 森永 雅世
ユダヤ教と「女人禁制」 江口 みりあむ
「女」はどのように排除されるのか―キリスト教の「女人禁制」 山下 明子
なぜ女が人柱にされるのか―イスラームと「女人禁制」 山下 明子
仏教と「女人禁制」―ジェンダーバッシングのなかで 源 淳子
ネパールにおける穢れ意識と女性の隔離 三輪 敦子
朝鮮時代の女性の活動に対する禁制と女性の対応 鄭 智泳(訳・川瀬俊治)
「文化編」
オナリ信仰と男性原理の発生―沖縄の古層文化と女性-薩摩侵略以降の変容 安里 英子
女はあかん、聖地がけがれる!? ~土俵の女人禁制~ 畑 三千代
出産にまつわる「穢れ」観と女性排除の慣習 松村 徳子
天皇制と「女人禁制」 源 淳子
ホームページにみるジェンダーバッシングと「女人禁制」 大野 京子・垣渕 幸子・松村 徳子
「マイノリティー編」
公娼制度と戦時性暴力に見る女性支配の歴史 方 清子
ハンセン病の近代史にみる排除と禁制 宮前 千雅子
部落問題・部落解放運動から考える「排除」と「差別」 熊本 理抄
アイヌ問題と「女人禁制」 多原 良子
既存の枠組みを越えてつながる道を求めて―セクシュアル・マイノリティと「女人禁制」 土肥 いつき
参考文献
コラム
「女人禁制」とミソジニー(源 淳子)
淡路島・石上神社―「女人禁制」をかたくなに(源 淳子)
「大峰山」に散骨を(垣渕 幸子)
「資料編」
1.「大峰山女人禁制」に関するアンケートについて 畑 三千代、森永 雅世
2.奈良県会議員、国会議員へのアンケートから見えてきたこと 藤原 智代、松村 徳子、森永 雅世
「大峰山女人禁制」の開放を求める会 活動経過報告(2003年11月~2011年3月現在)
版元から一言
女人禁制の思想とは何か? 大峰山の女人禁制開放に取り組む市民グループが、仏教、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教、儒教という宗教の分野から、アイヌ、沖縄での歴史、あるいは天皇制をキーワードにした分析などのアプローチなどで15人の著者が取り組んだ注目の書。 源淳子の“「女人禁制」の思想”、と“天皇制と「女人禁制」”2論文は、通史的にまとめた初めての論文であり、「大峰山女人禁制」の開放を求める会の活動を伝える意味でも森永雅世の“「女人禁制」と奥駈け道”は「大峰山女人禁制」の歴史を知るうえで要になる論文。山下明子はキリスト教とイスラームに関する2論文で、江口みりあむはユダヤ教で、それぞれ「女人禁制」を論じた。鄭智泳は朝鮮王時代の「女人禁制」とそれに抵抗する女性の姿を論じたほか、三輪敦子はネパールにおける穢れ意識と女性の隔離、松村徳子は出産にまつわる女性排除の慣習と題して書き下ろした。文化編では安里英子が“オナリ信迎と男性原理の発生”を、畑三千代が“女はあかん、聖地がけがれる!? ―土俵の女人禁制”と題して論じ、本書最終章は「マイノリティー編」で、方清子が“公娼制度と戦時性暴力に見る女性支配の歴史”、宮前千雅子が“ハンセン病の近代史にみる排除と禁制”、熊本理抄が“部落問題・部落解放運動から考える「排除」と「差別」”、多原良子は“アイヌ問題と「女人禁制」”を、土肥いつきがトランスジェンダーから見える「性別」の風景を書いた。「資料編」では会が奈良県会議員、国会議員にアンケートを実施、その分析をしたほか、「大峰山女人禁制」の開放を求める会の運動史をまとめた。
上記内容は本書刊行時のものです。