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取引情報
暴力防止の4つの力
ワークで学ぶ子どものエンパワメント
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2008年12月
- 書店発売日
- 2008年12月3日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2015年8月22日
紹介
子どもが自らを守る力を育てるプログラムを境界線・所属感・感情・肯定的な力の4つの要素に分けた57のワークと解説で紹介する。子どもを暴力の被害者にも加害者にもしないとの視点からワークショップ体験を経て開発した。
目次
刊行にあたって
はじめに
ワークショップを始めるにあたって
境界線(boundary)・解説
境界線・ワーク
ストップ!/安心できる距離/わたしのからだよ!/電車に乗ったら/私のイヤなこと/「イヤ」と言えないとき ワークシート・イヤなのに「イヤ」と言えないとき/イヤだよ信号/ルールをつくろう! ワークシート・ルールをつくろう!/私メッセージで話そう!/よりよい方法
コラム1 エンパワメント
所属感(belonging)・解説
所属感・ワーク
モンスターの彫像/よいとこ、もらおう/私が生まれたとき/いろいろな私 ワークシート・いろいろな私/私へのメッセージ(私への言葉かけ) ワークシート・私へのメッセージ/自分のよいところを探そう! ワークジート・自分のよいところ/友だちのよいところを探そう! ワークシート・友だちのよいところ/短所も長所 ワークシート・短所も長所/みんなからほめられよう/この子はだあれ?/役割を見つけよう1 ワークシート・役割を見つけよう1/役割を見つけよう2 ワークシート・役割を見つけよう2
コラム2 ジェンダー
感情(feeling)・解説
感情・ワーク
How do you feel?/今の気持ちは?/気持ちいろいろ(感情を読み取る)/感情お面/気持ちのジェスチャー/からだで気持ちを表そう(ボディーランゲージ)/感情の言葉をふやそう! ワークシート・感情をあらわす言葉をふやそう!(感情リスト)/こんなとき、どんな気持ち?/違ってもいいんだよ/お話リレー/気持ちの階段/気持ちをしずめる方法1 ワークシート・6つのグループの説明シート/気持ちをしずめる方法2 ワークシート・気持ちをしずめる方法2/気持ちをしずめる方法3 ワークシート・気持ちをしずめる方法3/気持ちをしずめる方法4 ワークシート・気持ちをしずめる方法4
コラム3 育児の社会化
肯定的な力(power)・解説
肯定的な力・ワーク
サポート・マップ ワークシート・サポート・マップ/コミュニケーション・スキル(聴く)/ピア・カウンセリング(聴く・話す)/他者紹介/みんなと話そう!/スピーチ(話す)/まるごとのメッセージ(話す) ワークシート・まるごとのメッセージ(話す)/誤解を防ごう!/交渉術/こころをしずめる呼吸法/ストレッチ/ホッとタイム/少しの時間でリラックス/プレッシャーをやっつけろ! ワークシート・プレッシャーをやっつけろ!/こんなとき、どうする?1/こんなとき、どうする?2 ワークシート・こんなとき、どうする?2(低学年用) ワークシート・こんなとき、どうする?2 (高学年・中学生用)/力の使い方/怒りの表現方法/力をもった椅子/問題解決法STAR
コラム4 メディア・リテラシー
前書きなど
刊行にあたって
2005年、全国で小学校の低学年生が犠牲になる事件が相次ぎ、子どもの安全を脅かす事件が多発しました。
それを受けて翌年、大阪府教育委員会では、すべてのおとなが子どもの安心と安全を守るという取り組みに加えて、子どもの人権尊重の観点にたち、子ども自身が自らの力で自らを守る力を育成し、子どもが暴力の被害者にも加害者にもならないようにすることなどを目的にした「こどもエンパワメント支援事業」を実施することになりました。具体的には、大阪府内の小・中学校の先生方がワークショップをとおして子どもたちに暴力の被害者にも加害者にもならないためのプログラムを開発する事業でした。
私が理事長を務める「特定非営利活動法人 女性と子どものエンパワメント関西」は、提案公募選定を経て、長年子どもへの暴力防止策を提示してきた実績と企画内容が認められ、プログラム開発・研修事業を受託することになりました。
本書は大阪府教育委員会から委託を受けた「こどもエンパワメント支援事業」で開発したプログラムを、実際に先生方に研修し、子どもたちにもワークショップを提供した2年間の体験をもとにつくっています。教師はもちろん親や地域の子どもにかかわるすべてのおとなたちに、広く読んで使ってもらうことを目的に、大きく加筆修正しました。
子どもへの暴力、子どもが暴力の加害者になる事件というのは子どもの問題というより、むしろこんな子どもに誰がしたという「親の問題」であり、またこんな親に誰がしたという「社会の問題」です。
社会問題として、制度やシステムを見直すことはもちろんですが、厳罰だけで事件が減らないのは、歴史を見れば明らかです。社会を変えることと同時に、暴力の被害者にも加害者にもしないためには子どもの何をどう育てればいいのかという視点にたって本書をつくりました。
出版の許諾を快く与えてくださった大阪府教育委員会に対して心より感謝しております。ありがとうございました。
2008年8月
田上時子
版元から一言
子どもを暴力の被害者にも加害者にもしないために
上記内容は本書刊行時のものです。