発行:ありな書房
この版元の本一覧
A5判 3202ページ 上製
定価:5,000円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7566-0586-3(4-7566-0586-9) C0071
在庫あり
奥付の初版発行年月:2005年05月
書店発売日:2005年04月28日
※版元より営業日2~5日でお届けします
※お支払いは郵便振替(到着後後払い)・クレジットカード(VISA/Master)がご利用になれます
他のオンライン書店で購入※リンク先の書店では、お取り扱いしていない場合があります。あらかじめご了承ください
アマゾン|boople.com|紀伊國屋BookWeb|ブックサービス|ビーケーワン|セブンアンドワイ|e-hon|楽天ブックス|文教堂Jbooks|ライブドアブックス|本やタウン|Yahoo!ブックス
紹介
初期ルネサンスにおける、フィレンツェの商人とフランドルの美術表現との文化的交流を詳細に跡づけ、北方絵画の特徴である人物や動物や身のまわりの風景などを目を欺くばかりに写しとった彩り豊かなみごとなイリュージョンを明らかにし、古代的な理想様式の成立過程をイコノロジーというテクネーで解き去る。
目次
第1章 一五世紀における北と南の芸術文化の交流
第2章 フランドル美術とフィレンツェの初期ルネサンス
第3章 一四八〇年頃のロレンツォ・デ・メディチのサークルにおけるフランドル美術とフィレンツェ美術
第4章 ウフィツィ美術館のロヒールの《キリスト埋葬》
第5章 一枚のフィレンツェの絵画のために——フランス・プリミティヴ絵画展に欠けていた作品
第6章 ブルゴーニュのタピスリーに見られる働く農民
第7章 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現
附 論 初期ルネサンス絵画における古代的な理想様式の出現(講演草稿)
原 註
補 註
図版一覧
解 題 初期ルネサンスにおけるフランドルとフィレンツェの美術 加藤哲弘
解 題 フィレンツェ銅版画の誕生と発展 伊藤博明
あとがき
人名/著作名/美術作品名 索引
前書きなど
イタリア初期ルネサンスの美術愛好家たちは、奇妙なことに、北方で制
作された美術品をとくに好んでいた。これは、彼らが早くからフランドルの板絵のもつ内面的な本質を理解していたからというわけではない。フランドル絵画は、さしあたっては、むしろ逆にそのもっとも外面的な特性ゆえに、好奇心旺盛なパトロンたちの心をとらえていた。つまり、彼らの鑑識眼を喜ばせたのは、人物や動物や身のまわりの風景などを目を欺くばかりに写しとった、彩り豊かなみごとなイリュージョンだったのである。
著者プロフィール
アビ・ヴァールブルク(アビ・ヴァールブルク)
美術史家ヴァールブルクは、一八六六年六月一三日、一七世紀以来ハンブルクに在住していたユダヤ系銀行家の七人兄弟の長男として、ハンブルクに生まれた。父はモーリッツ・ヴァールブルク、母はシャルロッテ。幼少より身体が弱く、一八七三年、アビが七歳のときにはチフスを患い、その結果就学が遅れる。体調の不安定さを自覚していた彼は、一八七九年、彼が一三歳のときに、すぐ下の弟マックスと有名な「契約」を結んだ。それによって、アビはマックスに、この有名な銀行家一族の「長子相続権」を譲り、そのかわりにマックスは、アビが望む本の代金を支払うことになる。豊かな資金をもとにアビが築き上げた類い稀な書籍コレクションの出発点である。
一八八六年、ボン大学に入学したアビは、美術史家のユスティ(Carl Justi, 1832-1912)やトーデ(Henry Thode, 1857-1920)、神話学者のウーゼナー(Hermann Carl Usener, 1834-1905)、文化史家のランプレヒト(Karl Lamprecht, 1856-1915)たちのもとで学ぶかたわら、自らが購入した図書の記録をとりはじめていた。その後彼は、八八年にはミュンヘンを訪れ、八八年から八九年にかけてはフィレンツェでシュマルゾ(August Schmarsow, 1853-1936)が開いた実地演習に参加する。イタリアから帰国後、彼はストラスブールに赴き、一八九一年、有名な博士号請求論文「サンドロ・ボッティチェリの《ヴィーナスの誕生》と《春》」をヤニチェク(Janitschek, Hubert, 1846-1893)のもとに、提出した。
論文提出後のヴァールブルクはベルリンに転居して、一八九二年から九三年までエビングハウス(Hermann Ebbinghaus, 1850-1909)のもとで心理学を学んでいる。彼は自らのことを「美術の歴史家」とみなすだけではなく、つねに「視覚文化の心理学者」だとも考えていた。とくに記憶の問題については、後述する写真集「ムネモシュネ・アトラス」のタイトルが示唆しているように、彼は強い関心を持っていた。また、ダーウィンの進化論やローベルト・フィッシャー(Robert Vischer, 1847-1933)の象徴理論に対しても、彼は深く傾倒している。これらの理論的関心が示す哲学的な基盤は、後年に展開されるヴァールブルクの文化史的思考の基本的な土台をかたちづくっていくことになる。
その後、一年間の兵役のあとで彼はフィレンツェに戻り、アメリカ南西部への旅行に出かける一八九五年まで、美術、音楽、演劇、服飾などの諸分野にまたがる「ページェント」の研究に没頭していた。あまり日本では紹介されることはないが、この研究も「越境」の美術史家ヴァールブルクの姿をよく示すものと言えよう。
伊藤博明(いとうひろあき)
イタリア・ルネサンスの美術史、哲学、文化史の専門家
※版元より営業日2~5日でお届けします
※お支払いは郵便振替(到着後後払い)・クレジットカード(VISA/Master)がご利用になれます
コメントとトラックバック »
まだコメントとトラックバックはありません
TrackBack URI : http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-7566-0586-3.html/trackback/

