ぼくが宗教を読み解くための12のヒント
島田裕巳:著
発行:亜紀書房 この版元の本一覧
四六判 240ページ 並製
定価:1,500円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7505-0911-2 C0014
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年05月 書店発売日:2009年04月24日
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目次

一般読者の目線で──はじめに

Ⅰ章 超越性あるいは聖性  自らの体験を通して他者と出会う
    エピファニーは誰にでも現れる
      ある翻訳・盲目の老人の頼み・ヤマギシ会の「特講」での経験・異なる体験がひびき合う

Ⅱ章 信仰  壁を乗り越えて別の次元へ
    イニシエーションという概念の重要性
      枠から解き放つ作用・映画に欠かせないもの・『ローマの休日』を分析する・主人公が変貌する

Ⅲ章 奇跡  宗教をより易しくとらえる手だて
    「奇跡」に別の光を当てる
      「列聖」という制度・宗教の「機能」の側面を重視する・信仰者の内面に添う宗教現象学・宗教を難しく考えない──という一つの方法

Ⅳ章 戒律、儀礼、儀式  「目的」を達成するための入り口
    つねにある参加者と部外者とのずれ
       「戒」と「律」・禅僧の生活・ある研修会の様子・天理教の「おてふり」体験・クラシックコンサートの儀式性

Ⅴ章 罪と赦し  ベネディクト、フロイト、ミッションスクール
    西洋が「罪」なら日本は……?
       『菊と刀』の誤った読まれ方・原罪と性的なもの・決定的な転換点「回心」・宗教のかわりに精神分析が癒す・性的抑圧が弱い日本

Ⅵ章 天国あるいはあの世、そして再生  悪いことは良いことの先駆けである
    宗教美術、施設の担っている意味
      臨死体験・浄土と地獄・ダンテの描く世界・死と再生の体験=イニシエーション

Ⅶ章 師と弟子、そして教団  凡人は“先生”たりえない
    師とはときに理不尽なものである
      弟子がいてこそ開祖がいる・親鸞の思惑・由良君美と柳原啓一・オウム真理教事件・宗教組織と一般の組織との類似性

Ⅷ章 聖典  語る者とそれを書き留め、受け止める者
    聖典の「機能」に目を向ける
      東洋との出合い・信仰者=研究者が多い・本当の釈迦の教えとは?・学問としての日蓮

Ⅸ章 偶像と宗教施設  予断を突きくずす秘仏とモスク
    イスラム教は神道である
      ゆるキャラを生み出す文化的余裕・日本という国の連続性・弾丸古寺巡礼・写真と実物の違い・あるモスクでの啓示

Ⅹ章 聖地  伏見稲荷大社と天理教会本部の“異様”
    訪れてみて初めて実感する場所
      観光地化していない聖地・天理の「ぢば」・高野山、伊勢神宮、遍路

ⅩⅠ章 宗教学  あらゆる人間の営みを宗教としてとらえる試み
     宗教の“内部”を経験した研究者として
       新しい宗教の研究へ・生の宗教に触れたい・生涯をかけた仕事・日本は宗教学にうってつけの場所・経済も政治も宗教からとらえ直す

ⅩⅡ章 宗教戦争  恐るべき力を秘めているもの、宗教
     正しい宗教、正しくない宗教
       なぜ対立し、戦争まで引き起こすのか・オウム真理教は宗教そのもの・社会の不満が宗教をはけ口に噴出する・宗教のなかにある攻撃性・オウム以前と以後

前書きなど

宗教なるものへの柔らかなアプローチ

そんなにぼくらは宗教を難しく考える必要はないのではないか。ぼくには、ずっとそうした思いがある。いかに宗教を読み解いていくのかということは、ぼくらと宗教とのあいだにある距離をできるだけ縮めていくことなのではないか。それが、ぼくの方法であり、方向性なのではないかと思うのだ。
(本文より)

著者プロフィール

島田裕巳(シマダヒロミ)

1953年、東京都生まれ。東京大学大学院人文学研究科博士課程修了。宗教学専攻。オウム事件で事実誤認に基づくメディアのバッシングを受け、日本女子大学を辞任。その後、名誉毀損裁判で勝利し、『オウム なぜ宗教はテロリズムを生んだのか』(トランスビュー)でオウム事件を総括した。現在、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員。著書は『中沢新一批判 あるいは宗教的テロリズムについて』(亜紀書房)『創価学会』(新潮社)『宗教としてのバブル』(ソフトバンククリエイティブ)『日本の10大新宗教』(幻冬舎)『無宗教こそ日本人の宗教である』(角川書店)など多数。

上記内容は本書刊行時のものです。
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