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子どもと青年の素行障害
診断・アセスメントから予防・治療まで
原書: Conduct Disorders in Childhood and Adolescence
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年12月
- 書店発売日
- 2013年12月20日
- 登録日
- 2013年12月10日
- 最終更新日
- 2013年12月12日
紹介
繰り返し行われる深刻な反社会的な行動を意味する「素行障害」はわが国でも重大な社会的関心事となっている。素行障害を抱える子ども・青年への適切な理解と対策を考えるための概論、診断と治療に関するアプローチなどを包括的に示す。
目次
このシリーズの著者による序
はじめに
第1章 問題の概要と本質
2つのケース
臨床的および社会的有意性
反社会的行動の定義と識別
素行障害をもつ子どもとその家族
3つの短い臨床エピソード
この章の要約とこれ以降の章の概要
第2章 診断とアセスメント
素行障害の診断
素行障害の進行のバリエーション
素行障害のサブタイプ
反社会的行動のアセスメント
現在の問題と制約
この章の要約と結論
第3章 機能障害のリスク因子,発症,経過
素行障害の発症のリスク因子
防御因子
素行障害の発症メカニズムとその過程
ライフスパンにおける素行障害
要約と結論
第4章 現在の治療技術
有効な治療法の特定
非常に有望なアプローチ
治療リサーチでの主要な問題
要約と結論
第5章 予防
概要と論拠
有望な予防介入プログラム
主要な問題と障壁
要約と結論
第6章 リサーチの新しい方向
素行障害の診断と評価
サンプル抽出の問題
介入プログラムを開発し評価するためのモデルの拡張
社会政策とアクション
文献
本書の著者について
監修者あとがき
監修者紹介・訳者紹介
前書きなど
はじめに
素行障害は,攻撃的な行動,盗み,器物損壊,放火,嘘をつくこと,不登校,家出,目上の人への反抗,その他の「反社会的」といわれる行動を含む,子どもと青年の臨床的に深刻な行動を指します。穏やかな形態であらわれる多くの反社会的行動は,ほとんどの子どもで通常の発達過程に認められ,重大な事には到らないことがわかっています。子どもや青年において,これらの行動が継続し極端なパターンを示す場合は,臨床レベルの問題である可能性があり,個人や社会に多大な影響を及ぼすことになります。これらの極端なパターンをここでは素行障害と呼びます。
(…中略…)
本書は,素行障害の本質とは何か,リサーチや臨床の仕事から何が判明しているかを紹介します。犯罪学,疫学,精神医学,心理学などの分野から多くのことがわかってきました。これらの主題から,精神医学の診断,子育ての慣習,両親の精神病理学上の問題,遺伝および環境の関与と相互作用,発達上の男女差などのトピックが持ち上がります。本書では,現在のリサーチが中心としている取り組みを紹介します。具体的には,素行障害の現在の診断とアセスメントの方法,障害の発症に影響するリスク因子と防御因子を特定する方法,その人の一生における素行障害のたどる道筋と結末,機能障害の現在の予防と治療の手法についてなどです。この目的は,子どもと青年の素行障害についての包括的で凝縮された概論を提示すること,また,研究の対象の新しい分野を示すことです。そのために本書の最終章では,反社会的な青年の診断と治療に関して重大な問題へのアプローチと新しいモデルを示します。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。