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人生の塩 フランソワーズ・エリチエ(著) - 明石書店
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人生の塩 (ジンセイノシオ) 豊かに味わい深く生きるために (ユタカニアジワイブカクイキルタメニ)
原書: LE SEL DE LA VIE

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発行:明石書店
四六変形判
172ページ
上製
定価 1,600円+税
ISBN
978-4-7503-3920-7   COPY
ISBN 13
9784750339207   COPY
ISBN 10h
4-7503-3920-2   COPY
ISBN 10
4750339202   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2013年11月
書店発売日
登録日
2013年11月18日
最終更新日
2013年11月18日
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書評掲載情報

2013-12-22 日本経済新聞
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紹介

日々の些細な出来事も、とるにたりない思い出も、共感と好意のまなざしを注げば、人生に味わいを与える「塩」となり、人生はもっと豊かになる。レヴィ=ストロースに学び、フランスを代表する人類学者である著者が、人生に疲れたあなたに贈るサプリメント!

目次

日本の読者へ

人生の塩

 まえがき
 2011年8月13日/8月13日、数時間後/8月14日/8月15日、18時27分/2011年8月17日/8月18日/10時間後/8月21日/8月24日/9月2日/9月4日/9月6日/9月10日/9月15日/9月23日/10月10日
 おわりに
 いくつかの手がかり

 訳注

訳者あとがき

前書きなど

訳者あとがき

 本書は二〇一二年二月にオディル・ジャコブ社から出版された『人生の塩――ある友への手紙』の全訳である。なお、本書に掲載されている写真は、日本語版用に著者のご好意により提供いただいたものである。
 著者のフランソワーズ・エリチエ(一九三三~)は構造主義の人類学者で、特に、長年にわたるブルキナファソでの現地調査に基づく親族関係や近親相姦の禁止に関する理論で新境地を開いた。一九八二年には、本文にも出てくるように、クロード・レヴィ=ストロースの後継者としてコレージュ・ド・フランスの教授に就任している。また、学識経験者として、エイズや生殖補助医療などの社会問題にも積極的に関与し、その発言は常に注目を集めている。

 彼女のこうした経歴からは意外ともいえる、一種の散文詩のような本書がフランスでベストセラーになったのは、テキストの魅力は勿論であるが、そうした知名度とも無関係ではないだろう。しかし、日本ではまだ彼女の仕事は翻訳紹介されておらず、初めて名前を見た読者が大半ではないだろうか。では、何故あなたは本書を読んでみたいと思われたのだろうか。彼女がするように「本をまずは所々少しずつ嗅いでみてよさそうだから最後まで読んでみよう」と思われたのなら、あなたの嗅覚は確かである。
 本書の魅力は、まさに五感で感じること、そして共感することの幸福感にある。それはエリチエの個性であると同時に、彼女が人類学者という職業をとおして獲得した物の見方、さらには彼女の研究対象である未開人の「野生の思考」にも通じるものではないだろうか。人類の祖先は、まず感覚によって周りのものを観察し、同じものと異なるものとに分類した。現在の私たちの思考方法にまでつながるこの二分法的思考の根源にある、私たちに共通した感覚する能力、それこそが人間の本質的な営みであり、人生に味を与えてくれる塩をつくるのである。
 おそらくフランスの読者は、本書のなかに列挙されている「些細な何でもないもの」に自らの経験と重なるものを見出し、忘れていた思い出が喚起される喜びに満たされたことであろう。そうした意味では、文化の異なる私たちにはそのまま通用しない事柄も多いかもしれない。しかし、本書ではまた、現代社会に生きる人々が無意識のうちに求めているもの、経済的効率が優先される社会で忘れられ疎かにされがちな一見無意味に見えるような小さな出来事の一つひとつに言葉が与えられている。それらは、個々の文化や歴史を超えて、普遍的に人が人らしく生きるために必要なもの、それらに出会うことによって人生が豊かになるものである。

 (…後略…)

著者プロフィール

フランソワーズ・エリチエ  (エリチエ,フランソワーズ)  (

フランス社会科学高等研究院研究指導教授、コレージュ・ド・フランス社会人類学研究室長等を歴任、現在コレージュ・ド・フランス名誉教授。全国エイズ審議会初代会長。主な著書にDeux soeurs et leur mere (『二人の姉妹とその母』オディル・ジャコブ社、1993年)、Masculin/Feminin(『男性的なもの/女性的なもの』オディル・ジャコブ社、Ⅰ,1996年、Ⅱ,2002年)。

井上 たか子  (イノウエ タカコ)  (

獨協大学名誉教授。訳書にシモーヌ・ド・ボーヴォワール『決定版 第二の性』(共訳、新潮社、1997年)、クリスティーヌ・デルフィ『なにが女性の主要な敵なのか――ラディカル・唯物論的分析』(共訳、勁草書房、1996年)、編著に『フランス女性はなぜ結婚しないで子どもを産むのか』(勁草書房、2012年)など。

石田 久仁子  (イシダ クニコ)  (

日仏女性研究学会事務局代表。訳書に『シモーヌ・ヴェーユ回想録――20世紀フランス、欧州と運命をともにした女性政治家の半生』(パド・ウィメンズ・オフィス、2011年)、著書に石田久仁子・井上たか子他編著『フランスのワーク・ライフ・バランス~男女平等政策入門:EU、フランスから日本へ』(パド・ウィメンズ・オフィス、2013年)など。

上記内容は本書刊行時のものです。