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ジェンダー白書9 アクティブシニアが日本を変える
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2013年3月
- 書店発売日
- 2013年3月31日
- 登録日
- 2013年4月4日
- 最終更新日
- 2013年4月4日
紹介
超高齢社会にいかにして立ち向かうか。その鍵となるのが、加齢をポジティブに捉え、その豊かな経験を生かして、定年後、子育て終了後の時間を豊かな人生、社会の形成のために取り組むアクティブシニアだ。彼らの生き方に社会を変える可能性を見いだす。
目次
はじめに
アクティブシニアが日本を変える
〈序論〉ジェンダーの視点から考えるアクティブシニアと超高齢社会──セカンドアイデンティティの構築(山田昌弘)
1 アクティブシニアの出現
2 アクティブシニア出現の背景
3 セカンドアイデンティティの構築
4 セカンドアイデンティティとジェンダー
5 アイデンティティを消費するアクティブシニア
アメリカにおけるアクティブエイジング社会の形成──ジェンダー、エイジズム、高齢者NPO(安立清史)
1 はじめに
2 アクティブシニア、アクティブエイジングとは何か
3 アクティブシニアの原像──エセル・パーシー・アンドラス
4 アクティブシニア、アクティブエイジングとAARP
5 日本、韓国、中国のアクティブシニアとアクティブエイジング
6 まとめと示唆
アメリカにおけるアクティブシニアの現状(溝田弘美)
1 はじめに
2 シニア・ライツ・ムーブメント
3 シニア概念の修正
4 CPLの起業支援活動
5 おわりに
コラム 晴れ舞台はブロードウェイで!(倉田操)
コラム ソフリエのすすめ(古久保俊嗣)
ICTを活用したスマートエイジングシティの構築(遊間和子)
1 高齢化が社会にもたらす課題
2 課題解決のために必要な2つの戦略
3 スマートエイジングシティの構築
4 おわりに
アクティブシニアをサポートする科学とテクノロジー(野内類)
1 はじめに
2 社会の高齢化とスマートエイジングとテクノロジー
3 高齢者の認知機能の維持・向上を目指す
4 テクノロジーを用いて音読・計算トレーニングを応用
5 おわりに
コラム ゆるいネットワークで好齢イノベーション──アクティブシニアが起こす地域ビジネス新潮流(堀池喜一郎)
コラム 輝く我らAKB68(中原弘子)
花開くアクティブシニアマーケット(山本貴代)
1 はじめに
2 加速するアラフィー、アラカンマダムたち
3 アクティブマダムの実態
4 情報拡散パワー
5 アクティブシニアマーケットの明るい未来
アクティブシニアと生涯学習(関根千佳)
1 はじめに
2 海外におけるシニアの学びの現状
3 日本におけるシニアの学びの状況と今後の提言
コラム アクティブにしない自由(香山リカ)
インタビュー アクティブシニアが日本を変える(辻哲夫)
超高齢社会の到来
アクティビティを維持する就労
アクティブシニアの「生きがい就労」
アクティブシニアの起業と自治体の役割
アクティブシニアとICT
多様な社会集団を組み入れる超高齢社会のシステム
高齢先進国日本の役割
索引
執筆者紹介
前書きなど
はじめに
国連のWHO(世界保健機関)は65歳以上の人を「高齢者」と定義しています。高齢者の人口が総人口に占める割合のことを高齢化率といい、7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」といわれています。日本では1970年に高齢化社会に、1994年には高齢社会に、2007年には諸外国に先駆けて超高齢社会となりました。そして団塊の世代の高齢化により高齢者人口は2020年まで急速に増え続けるといわれています。その一方で少子化が進み、現在の社会保障制度の維持が困難になることが懸念されています。また、女性の平均寿命が世界第2位の日本において、超高齢社会の問題はジェンダー問題でもあります。
これまで、高齢者というと、心身の衰え、健康面や経済面の不安、弱者などのマイナスイメージでとらえられがちでした。しかし、今日、団塊の世代が高齢者になり、生涯現役志向が強く、仕事にも趣味にも意欲的で、経験豊富で積極的に行動する新世代シニアが登場してきました。このような高齢者は「アクティブシニア」と呼ばれています。そこで、本書では従来の高齢者像を変えるアクティブシニアに着目し、彼ら/彼女らの活動が日本社会の価値観やシステムにどのようなパラダイムシフトを起こすのかを検証し、今後の日本社会を展望してみました。
本書が、一般読者をはじめ、男女共同参画センターや男女共同参画行政に携わる方々、アクティブシニアやこれからアクティブシニアとなる方々などに広く活用され、男女共同参画社会の実現に向けての一助となれば幸いです。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。