精神分析アプローチの再見自閉症の精神病への展開
ディディエ・アウゼル:編, マリア・ロード:編, 木部 則雄:監訳, 脇谷 順子:監訳, 長沼 佐代子:訳, 五十畑 昌子:訳
発行:明石書店 この版元の本一覧
A5判 220ページ 上製
定価:4,000円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7503-2997-0 C0011
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年06月
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紹介

現代精神分析の功労者クラインやタスティン、メルツァーらによって深く影響を受けた欧州の国際的に著名な精神分析家たちの寄稿により、児童・青年期の精神病・自閉症状態への精神分析的心理療法の成果を論じた新たな精神分析の試みの集大成。

目次


 監訳者序文 自閉症へのクライン派・タスティンの精神分析アプローチ——自閉症の発達精神病理(木部則雄)

 シリーズ編者序文(モニカ・レイニャド,ディディエ・アウゼル)

 序章(ディディエ・アウゼル,マリア・ロード)
第1章 自閉症と精神病(アン・アルヴァレズ)
第2章 時間,空間,そしてこころ—自閉症の子どもたちの心理療法(ブリッタ・ブロムバーグ)
第3章 象徴性と具象性—精神病の青年の精神分析的心理療法(ジュリア・ペスタロッチ)
第4章 自閉症児のスプリッティング—心的バイセクシュアリティ(ディディエ・アウゼル)
第5章 「自閉症児のスプリッティング—心的バイセクシュアリティ」への論評(スザンヌ・マイエロ)
第6章 ジュヌヴィエーヴ・ハーグとの会話(欧州精神分析的心理療法機構カン会議 2001年9月/進行:ヘレン・ダビンスキー,アレクサンドル・ダビンスキー)
第7章  レイモンド・カーンとの会話(欧州精神分析的心理療法機構カン会議 2001年9月/進行:フランソワ・マーティ)

 参考文献
 索引
 編者と寄稿者
 監訳者と訳者

前書きなど

本書は2001年にフランスのカンにおいて開催された会議の児童期および青年期の精神病・自閉状態への精神分析的心理療法の成果を論じたものである。ここには英国のみならず、欧州の国際的に著名な精神分析の心理臨床家たちの寄稿が掲載され、この主題への独創的な展望を提供している。寄稿者の多くはメラニー・クライン、フランセス・タスティンの業績によって深く影響を受けている。近年、脳の画像化という新しいテクノロジーが登場し、神経生理学と発達心理学の重要な研究が急速に発展してきているが、寄稿者たちはこうした研究結果が優れて援助となり得るものであると気づき、臨床的・理論的に患者を理解する際にそれを生産的に利用している。こうした意味で、本書は難攻不落な自閉症という砦を理解するための新たな精神分析の試みの書である。

著者プロフィール

ディディエ・アウゼル(アウゼル,ディディエ)

ディディエ・アウゼル Didier Houzel(フランス)は,カン大学の児童・青年期精神科の教授である。フランスの精神分析協会の正会員であり,何人かのクライン派の精神分析家,特にパリではジェームズ・ガミル,ロンドンではドナルド・メルツァーDonald Meltzer,後にはアムステルダムでフランセス・タスティンと共同研究を行った。ディディエ・アンジューDidier Anzieuとの共同研究では,心的エンベロープpsychic envelopesに関する論文を発表した。また自閉症と児童期の精神病に関する精神分析的な論文を発表している。欧州精神分析的心理療法機構(EFPP: The European Federation for Psychoanalytic Psychotherapy in the Public Sector)と提携した児童・青年期精神分析的心理療法フランス連合(The French Federation for Child and Adolescent Psychoanalytic Psychotherapy)会長である。

上記内容は本書刊行時のものです。

マリア・ロード(ロード,マリア)

マリア・ロード Maria Rhode(英国)は,タビストック・クリニックおよびイースト・ロンドン大学における子どもの心理療法の教授である。自閉症スペクトラム障害,言語発達,乳児観察に関して幅広い発表をしており,『子どもの精神病状態Psychotic States in Children』(Rustin, Rhode, Dubinsky & Dubinsky, Duckworth, 1997)および『アスペルガー症候群の諸相The Many Faces of Asperger's Syndrome』(Rhode & Klauber, Karnac, 2004)の共著者である。現在,コミュニケーションに困難を持つ幼児を対象とした早期介入プロジェクトに取り組んでいる。

上記内容は本書刊行時のものです。

木部 則雄(キベ ノリオ)

京都府立医科大学卒。聖路加国際病院小児科,帝京大学医学部付属病院精神神経科勤務を経て,タビストック・クリニック児童家族部門に留学。現在,白百合女子大学文学部児童文化学科発達心理学専攻教授,白百合女子大学発達臨床センターセンター長。
主な著訳書:『こどもの精神分析』,ラスティン/カグリアータ『こどものこころのアセスメント』監訳,キャセッセ『入門メルツァーの精神分析論考』共訳,アンダーソン編『クラインとビオンの臨床講義』共訳(共に岩崎学術出版社),ヒンシェルウッド『クリニカル・クライン』共訳(誠信書房)

上記内容は本書刊行時のものです。

脇谷 順子(ワキタニ ジュンコ)

タビストック・クリニック児童家族部門に留学。精神分析的観察研究コース修了。現在,タビストック・クリニックの子どもの精神分析的心理療法の専門家博士コースに所属。
訳書:キャセッセ『入門メルツァーの精神分析論考』共訳(岩崎学術出版社)

上記内容は本書刊行時のものです。

長沼 佐代子(ナガヌマ サヨコ)

心理学博士。臨床心理士。法学修士。慶應義塾大学大学院法学研究科公法学専攻修士課程修了。
白百合女子大学大学院文学研究科発達心理学専攻博士課程修了。現在,白百合女子大学大学院非常勤講師。三省会堀江病院心療内科臨床心理士。
訳書:スペンスリー『タスティン入門』共訳(岩崎学術出版社),マイヤーズ他編『マルトリートメント 子ども虐待対応ガイド』共訳(明石書店)

上記内容は本書刊行時のものです。

五十畑 昌子(イカハタ マサコ)

心理学修士。臨床心理士。東京都立大学人文学部社会学専攻卒。白百合女子大学大学院文学研究科発達心理学専攻修士課程修了。現在,白百合女子大学発達臨床センター研修生。

上記内容は本書刊行時のものです。
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