発行:明石書店 この版元の本一覧
四六判 372ページ 上製
定価:4,500円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2862-1 C0336
在庫あり
奥付の初版発行年月:2008年10月 書店発売日:2008年10月10日
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グローバルに展開する情報化と関連する産業化によって、これまでの中国における制度や政策は社会状況に適合しなくなっている。破綻した過去の制度をいかに再設計するか、新しい社会へ適合させるかという政策課題を問いかける。
目次
はじめに——全体構想と分析方法(中村則弘)
1 目的・課題と編集方針
2 研究手法のバランスについて——分析において留意した内容
3 叢書の全体構成
おわりに
序章 企業制度とメディアに見る中国社会の転換(石井健一)
第1節 グローバル化と企業制度,メディア
第2節 中国社会論の三つの分析モデル
第3節 社会変動にともなう政策課題
第4節 市場化への視点
第5節 中国的経営の理論
第6節 改革開放後のメディア
第7節 情報と文化に関する政策展開
第8節 中国のメディア・情報社会研究
第9節 本書に収録した各論文について
第1部 変容する企業制度
1章 国有企業の民営化とコーポレート・ガバナンス——南京市の事例を中心に(唐燕霞)
はじめに
第1節 国有企業の民営化
第2節 南京市国有企業民営化の事例
第3節 事例から見たコーポレート・ガバナンスの課題
おわりに
2章 中国一汽の社員募集・管理制度の変遷(李尚波)
第1節 先行研究と本稿の課題
第2節 行政組織であった一汽とその社員募集・管理
第3節 現代企業制度の確立に向けて
おわりに
3章 中国進出日系企業の労働問題——「工会」を中心に(中村良二)
はじめに
第1節 「単位」社会の変容
第2節 日系企業の現状
第3節 日系企業と党の指導
第4節 「工会」の位置づけと機能
第5節 日系企業における党・「工会」の事例
おわりに——差異の拡大と「工会」
第2部 新しい社会制度の構築
4章 21世紀新段階にある中国の私営企業家階層(張厚義・劉平青)
はじめに
第1節 私営企業家階層の発展に関する指導方針の重大な調整と,21世紀新段階における漸次的改善
第2節 21世紀新段階における私営企業家階層の成長について
第3節 私営企業家階層におけるいくつかの問題点への基本的分析
5章 経営管理,企業構造,取引環境と制度環境——転換期の中国中小企業への融資に関する一試論(李路路・劉鉾)
はじめに
第1節 研究背景
第2節 経営環境/経営戦略と融資
第3節 企業構造と融資
第4節 取引環境と融資
第5節 制度環境と融資
第6節 総合分析
第7節 考察:転換と中小企業の融資
6章 社会変容期における中国の労働者階級(戴建中)
はじめに
第1節 労働者階級の構造的変化
第2節 労働者階級の地位の変化
第3節 活路はどこに
第3部 情報化と情報化政策
7章 中国における情報化政策の展開——グローバル化の進展と中国の「情報化」(野村弘美)
はじめに
第1節 中国の情報化政策にまつわる先行研究
第2節 情報化推進の政策
第3節「情報化」の広がりとインターネット規制——メディア・文化の問題へ
おわりに
8章 上海市民と情報化——情報メディアの普及とその効果に関する実証分析(張国良)
はじめに
第1節 情報メディアの普及状況
第2節 市民の情報行動の変遷
第3節 市民による情報行動の効果
第4部 日中関係とメディア
9章 中国の学校教育と大学生の対日イメージ(李洋陽)
はじめに
第1節 中国の学校教育と愛国主義教育
第2節 中国の学校教育に見る日本像
第3節 大学生の対日イメージ
第4節 大学生の対日イメージに見る中国の学校教育の影響
おわりに
10章 異文化コミュニケーションにおける民族主義的な読み方——トヨタ「覇道(プラド)」広告の事例研究(陳静静・孫斌華)
はじめに
第1節 文献レビューと研究課題
第2節 研究方法
第3節 われわれに伝えられているのは何か——広告テクストの意味分析
第4節 われわれは何を感じたのか——受け手の解読
第5節 異なる価値体系の競争下における受け手の解読
11章 報道フレームから見る日中コミュニケーションギャップ——教科書問題に関する報道を中心に(張寧)
第1節 問題意識と理論枠組み
第2節 内容分析の方法
第3節 内容分析
第4節 報道フレームから見る教科書問題に関する三大紙の報道
おわりに
12章 中国人の愛国心・民族中心主義と日本・欧米ブランド志向(石井健一)
はじめに
第1節 対日意識の現状
第2節 愛国心,排外主義と反日感情
第3節 日本のコンテンツの受容要因
第4節 日本製品の選択に反日感情は影響しているか
おわりに
結論 中国の産業と情報社会のゆくえ(唐燕霞)
はじめに
第1節 国有企業改革のゆくえ
第2節 中小企業の発展と制度環境
第3節 日系企業の労働問題
第4節 階層社会のゆくえ
第5節 情報化の進展
第6節 メディア報道と日中関
あとがき(石井健一)
索引
編著者・執筆者・翻訳者略歴
前書きなど
序章 企業制度とメディアに見る中国社会の転換
第9節 本書に収録した各論文について
本書は,前半に企業制度に関連した論文が,後半に情報化に関連した論文が集められており,全体では以下の4部構成になっている。(1)急激な市場経済化が直接的に影響を与えている企業の実態に関する事例研究,(2)中国社会を市場化経済に適応させるため,マクロな視点からどのように制度設計すべきかを論じた研究,(3)中国の情報化政策と情報化の実態を論じた研究,(4)日中関係とのかかわりにおいてメディアの影響力を論じた研究,である。以下では,各々の収録論文を簡単に紹介する。
第1部 変容する企業制度
中国において急激な市場化が直接的に影響しているのが国有企業をはじめとする企業である。ここでは,中国の企業制度に関係する以下の三つの事例研究を収録している。
(…略…)
第2部 新しい社会制度の構築
市場化の変動に対応するためには,企業制度の改変のみでは不十分であり,中国社会全体にかかわるマクロな制度設計が必要になる。ここでは,市場経済に中国社会を適応させるため,マクロな制度をどのように設計すべきかを論じた以下の三つの論文を収録している。
(…略…)
第3部 情報化と情報化政策
社会主義の中国においてメディアは党の代弁者と位置づけられていたが,このメディア政策は,市場化・商業化の中で大きな変化を余儀なくされている。ここでは,中国の情報化に関する二つの論文を掲載している。
(…略…)
著者プロフィール
石井 健一(イシイ ケンイチ)
筑波大学大学院システム情報工学研究科准教授。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学,博士(社会工学)
主要業績
『情報化の普及過程』(学文社,2003年)。
『東アジアの日本大衆文化』(編著,蒼蒼社,2001年)。
“Implications of Mobility: The Uses of Personal Communication Media in Everyday Life”, Journal of Communication, 56(2), pp. 346-365.
「従欧美崇拝到亜洲偏好」(張国良主編『中国伝播学評論』,第一輯,復旦大学出版社,2005年)125-131ページ。
唐 燕霞(トウ エンカ)
島根県立大学総合政策学部教授,同大学大学院開発研究科教授,北東アジア地域研究センター研究員。立教大学大学院社会学研究科博士後期課程修了,博士(社会学)
主要業績
『転機に立つ日中関係とアメリカ』(共編,国際書院,2008年)。
『中国における共同体の再編と内発的自治の試み——江蘇省における実地調査から』(共著,国際書院,2005年)。
『中国の企業統治システム』(御茶の水書房,2004年)。
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